貧しい興行収益から貸衣裳代を払い、傷めて保証金が戻らなくなるのを怖れた騎士たちは後退して衣裳を脱ぎ始めた。保証金くらいケバウがくれるはずの金から払ってやるとわめきながら、和秋は落ちていた剣を拾い消火器を構えているフーリガンに向かった。
棒状に飛んできた白い泡を剣の腹で受け、体をかわすと男の消火器を持った手首にバシッと小手を見舞った。狙いあやまたず、消火器が激しい音を立てて床に転がり男は手首を押さえて蹲った。
肉弾戦ではこいつらに勝てないと悟った和秋は正当な防衛手段として武器の使用を肯定した。和秋はすかさず床に転がった消火器を掴み、相手の失明を怖れて顔は避け、足を狙って泡を放射した。
足許に泡をくらったスキンヘッドとフーリガンは足を滑べらせ、拳をふるった勢いでバランスを失って転んだりパンチを狙った急所に当てられず、騎士たちの逆襲を受けはじめた。形勢は逆転し次第に彼らは出口に追いつめられ、隙を見て一目散に逃げ出した。
(つづく)
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