老齢年金制度の改革 | 雷神トールのブログ

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トリウム発電について考える

ベビーブーマーがいっせいに定年退職し、年金生活に入るのはフランスも同じ。

高齢化現象と不況による失業の増大で、老齢年金の収入が減り支出が増大するいっぽうなため、フランスの老齢年金の金庫が200億ユーロ(百円換算で約2兆円)の大赤字になってしまった。

だいぶ前から警告は発せられていたが、どの政府も思い切った大ナタが振るえず、ここへ来てやっと、サルコジ政権は年金制度改革の法案を提出。この秋、国会審議に掛ける。

改革の要点は現在60歳から年金受給の権利が生じるのを2018年までに2年遅らせ62歳からとし、満額貰えるのは67歳からにするというもの。

ただし17歳から働き始めた人は60歳から受給の権利が生じる。

いっぺんに2年遅らせると反乱が起こるので、8年掛けて毎年3カ月ずつ遅らせ8x3で24カ月、2年間遅らせる計算。



2兆円もの赤字を解消するにはソリューションは3つしかない。

1)年金支給額を減らす。ギリシャが採った措置。むろん受給者の年寄りは怒る。

2)積立金の額を上げる。今働いてる者が怒る。

3)積立の期間を延ばし、受給年齢を遅らせる。

寿命が延びて長生きできるのだから、それに合わせて働く期間を長くするのは当然だろうという議論が理性に訴え、まずまずの説得力があるので、解決策の中心に3)が選ばれた。

ただし、これだけでは8年で2兆円の赤字解消には足りず、公務員の積立金額を若干上げる。

さらに今回の改革案で目新しいことは「苦痛度 (Pénibilité) 」という概念を導入したこと。例えば、石工と左官を兼ねるマッソン(メイソン)は一日中外で仕事せねばならずオフィスで働くサラリーマンより苦痛度が高い(ということは寿命が短い)。従って苦痛度の高い仕事に就いている人ほど年金支給が始まる年齢を若くするというもの。

他にも消防夫、警察官、むろん軍人など危険度が高い職業は特別な基準に従う。

政府の改革案に対して主に社会党が反対している。

60歳からの年金支給は、ミッテラン大統領が神聖不可侵な制度として決めたこと。
サルコジ大統領も60歳には手をつけないと選挙のとき言ったから当選できた。いまさら、62歳など公約違反だ。
フランスの田舎暮らし-60ans


一時期、現社会党書記長マルチン・オーブリ女史もインタヴューで、つい「60だろうが62だろうが・・・」と本音?を漏らしてしまったこともあり、政権党のUMPは、与党野党の別なく、巨額の赤字を解消しなければならないでしょ。このまま放置しておいたら、老齢年金制度そのものが崩壊してしまいますよ!とわからずやの説得に必死だ。

シニアよ! あと少しは働ける今のうちに複数の収入源を確保しておこう!



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