入院中の母に面会しました。
母は自分で身体を動かすことができず、寝たきり。
気管切開をして人工呼吸器を使用しているので、声を発することもできません。
母の友人たちが送ってくれたお見舞いメールを一緒に見ました。
そのうち、一通のメールをよく読んでみることにしました。
『(娘)ちゃん、やさしいですね。』 ←わかる
『素晴らしいお嬢さんに育ちましたね。』←わかる
『小さい頃に会ったきりですが、立派なお母さんになっているのでしょうね。』 ←⁈
母の友人たちに、母の入院などを知らせる手紙を出しました。
差出人として書いたわたしの名前の名字が変わっていることから、結婚したことを察したのでしょう。
お手紙をくれた方は、わたしと歳の近いお子さんがいるので、わたしの年齢もわかっているのでしょう。
「40代既婚なら、子供がいるはずだ」という前提で「立派なお母さんになっている」という推測をしたんですね。
はい。
我が家には子供がいません!

「『立派なお母さんになっているのでしょうね』?お母さんにはなってないよ?」
と、メールを読みながらわたしがつっこむと、母は笑いました。
声は出せませんが、表情で笑ったと感じます。
『お孫さんもかわいいことでしょう。』
とも書かれていました。
存在していないので、かわいいも何もないですが。
「長い間、連絡取ってないとお互いのことわからないもんね。お母さんには孫がいると思っちゃったんだね」
と、母に声を掛けると母はうなずきました。
40代既婚のわたしは、たびたび子供いる前提で話しかけられることがあり、そのたびに小さく傷つくのですが。
この日は、母が笑ってくれたのでよかったです。母が笑ってくれることはあまりないから。
貴重な笑顔を見るチャンスをくれて、ありがとうございます!