自分の意思や感情を言葉で表現できない重度の認知症高齢者が、顔を触られることをいやがるというエピソードを本で読みました。
 
どの本だったか覚えていないのですが、ユマニチュードの本でした。
 
わたしたちも、顔を急に触られたら不快ですよね。手や腕に比べると、よりプライベートな部分というか。
目や口を傷つけられるかもという恐怖もあるかもしれません。
 
 
先日、父に会った時、別れ際に父はわたしの手を取ってほおずりしました。
たぶん、父はもうわたしのことを娘とは認識していません。どういう関係の人間なのか、もう覚えていないのです。
 
でも、みずから手を取って顔に持っていくということは、親しい人間、信頼できる人間だとは思ってくれているんですよね。
 
 
ちなみに、ユマニチュードの本によると、逆に認知症高齢者の手を介護者の顔に持ってきて、顔を触ってもらうようにすると、リラックスしてもらえて、ケアをしやすくなったとありました。
 
顔を触らせることで、敵意がないことが伝わるらしいです。
 
猿も敵意がないことを伝えるために同じことをすると書いてありました。相手に顔を触らせるのは、危険がないことを本能的に知らせることができるのかも。
 
ユマニチュード関連の本は、こちらもおすすめです。