
特養にいる認知症の父に会いに行きました。
転倒による大腿骨頸部骨折で入院、手術をした父は足が痛む様子でベッドで休んでいました。
そういえば、会って早々、遠い目をして弱音を吐いていました。
「おれは身体のどこかが悪いんだよ。どこかと言うと自分でもちょっとわからないのだけど。だから、医者に言ってもどうにもなるものじゃないんだよ」
はい。
悪いところは、足ですね。
「お父さんは、足をケガしているから」
と説明すると、納得してくれたようなしてくれないような。
「150歳前まで生きるんでしょう」
と言ったら、
「おお、あんたよく覚えているね。そうだよ」
と父は笑いました。
わたしとしては、父が自分で言ったことを覚えているのにびっくりだよ。
憂鬱な気分も、話の流れ次第ではすぐに忘れてくれます。