第28話/白亜紀の耐久力(タフネス)
ピクルのジャック・ハンマーの超人対決が始まった!
試合開始前にピクルがかみつきにかかり、それをジャックが武器(兼防具)としてタオルをつかい、うけとめて投げるという、反則スタートである。でも、試合開始前なんだかは関係ないんじゃ…
ジャックが打撃の構えをとる。噛みつき以前に彼は一流のストライカーだった。その彼の、ひとを回転させる強烈なアッパーも、以前のたたかいではピクルにまったく通用しなかったが、いまのジャックは噛道を極めてより洗練された技を持っているっぽい。メンタルもちがうかもしれない。じしんを象徴するようなあのアッパー…個人的には刃牙作品屈指の打撃描写だとおもうが、あれが通じなくて、今回も引き続き打撃ベースでいくというのはそういうことだろう。
ジャックの左ジャブっぽいストレートがピクルの顔面にささる。強烈無比であり、ピクルも何呼吸かおいてる感じだが、まあどうということもないらしい。さらに少し不気味ですらある笑みを浮かべるピクルを、ジャックが細かなパンチで叩く。そり返り、噛みつこうとするピクルを、今度は右ストレートで美しいカウンター。よろめくピクルの顔面にシャープな蹴りで追撃。まあ、タフなのはわかっているから、徹底的にやるということだろう。
だがピクルには通用しない。ダウンすら、尻もちすらない。笑ったままだ。でもジャックも少し笑ってる。その様子を、元祖タフガイの花山が客席うしろから見守っているのだった。
つづく
花山はこの件に関与しているのだから観戦は自然なことだが、この感じだとピクルのタフネスになにかしらコメントをしてくれるかもしれない。花山の場合は精神的タフネスもかなり大きいが、ピクルはふつうに首が太いという物理的理由があり、花山にとっても新鮮なタフさのはずだ。
ジャックの打撃が、ピクルとの初戦のときとどれほど違っているかはわからない。大きくなったぶん重さは増しているはずだが、恐竜を相手にしていたピクルからすれば無視できる差だろう。ちがいは、コンビネーションかもしれない。おもえばあの打撃の連打は鎬戦からあったものだが、気づかなかった。
ジャックは打撃のひとだと言っても、その要はパワーにあった。非常識なトレーニングと明日を見ないドーピングの合わせ技が生む一撃必殺の破壊力だった。そこに自負があったからこそ、すでに実力が知られつつあったピクルに対しても、初戦では真っ向勝負を挑んだのだろうと思われる。
それがどうしてこのようになったかというと、強さというのはそれだけではないということを、たとえば本部から学んだとかいうことがあるだろう。原因をひとつにしぼることはできない。さまざまな要素が、彼を噛道に押しやったのだ。その道において、ジャックは「噛みつき」をいかに技のなかに練り込むかということに時間を費やしたにちがいない。噛みつきを極めるということは、たんに咬合力を増すだけでは不可能だった。相手の技に反応し、流れるようなカウンターで、さまざまな強度の噛みつきを、パンチやキックと等価に行う。結果としてジャックはコンビネーション的なものに長けていったのである。
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