第20話/親子で涙
毎度更新が遅くなってしまってごめんなさい。
以前より職場環境よくなって時間はあるはずなのに、あいた時間にこれまでできなかったことをいろいろつめこむせいか、前よりぜんぜんブログに割く時間が減ってしまっています。書きものはふつうにライフワークだし、ぼくの根幹にある行為だし、いまでもなんらかのかたちで本を出したりできたらいいなとぼんやりおもう程度には情熱を傾けてはいるので、このような状況は望ましくない。なんとか改善していきたいですが、とりあえず、もうあまりおられるとはおもわれない、更新を待ってくださるかたに、お詫び申し上げます。
で、もう明日には新しいチャンピオンが出てしまうから、今回はものすごい駆け足でいきますよ。新鮮な考察とかは後日また。
ジャック・ハンマーと範馬勇次郎の会食は終わりつつあったが、ジャックの挑発っぽい言葉に勇次郎がこたえるようにして、たたかいがはじまりそうになっているところである。いちばん欲しいもの、父親を前にしてなぜ踏み出そうとしないのかと、勇次郎が立ち上がるのだ。
ジャックはそれをすこし笑いながら受け止め、余裕さえ見せつつ、じぶんも立ち上がって、欲しがっているのはあなたのほうだというのだった。
生物最強の存在である範馬勇次郎がなぜためらうのか? じぶんはそこまでの領域になっているのか? 要するに、勝てるかどうかあやしいレベルの存在にまでなってしまっていて、そのためにためらうのかと、ジャックは挑発する。ここまでのくだりをみると、前回の挑発っぽい言動は、そのまま挑発だったようである。
それを受けた勇次郎からは、その場で見ているジャックや、聞き耳を立てているドアの外のウェイターにもなんなのかわからないエフエフという異音を発する。もちろん、むかし、バキがリアルシャドーで巨大カマキリと聞いたときに見せた勇次郎の笑い方である。そして爆笑。いちど息を吐ききってふたたび吸い込み、爆笑。すげえ顔だな。
涙が出るほど笑ったあと、勇次郎は「かしこまれ」とジャックに告げる。見たことある流れだ。続けて怒鳴られて、ジャックは思わず気をつけをしてしまう。ジャックの余裕はほんものっぽかった。だが、無意識にそうしてしまった。肉体がそれを選んだのである。
そして、バキのときにも見せた勇次郎のお尻たたきなのであった。
つづく
勇次郎のエフエフ笑いは、「力み」であるとおもわれる。例の、「闘争とは力の解放だ」というやつである。
笑いは、闘争とは関係ないかもしれないが、勇次郎は闘争の際の力みが大きければ大きいほど、それを解放したときのカタルシスが大きいと感じるものなのである。つまり、思い切り笑いたいときは、限界まで笑いを我慢する。我慢して我慢して、ためこんだ笑いを解放したとき、彼はもっとも笑うことができるのである。
ジャックは親子喧嘩時のバキと同じ経路をたどっているようだ。
これがバキのときよりあとに起こっているぶん、ジャックは出遅れているように見えるかもしれない。だが、あのとき起こったことをおもえば、そう悪い状況でもない。なぜなら、同じ経路をたどって、バキはあの親子喧嘩で、奇妙な勝利を得ているからだ。今回のこれは、どうもたたかいにはならなそうだが、同じ道をたどるなら、ジャックも奇妙な勝利を手にする可能性は高いということになるのである。ジャックはその領域にまでたしかにたどりついたのだ。
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