tsucchini、男、25歳、無職、安全 | すっぴんマスター

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(※注:ゲーム攻略サイトではありません)書店員。読んだ小説などについて書いています。基本ネタバレしてますので注意。気になる点ありましたらコメントなどで指摘していただけるとうれしいです。

温かい日が続いたせいか、なんかゴミみたいな細かい虫がいっぱい発生してる。

こんなとき自転車に乗ると、ぜったい目ん中に虫が入る。厳密には死体が入る。勢い閉じたまぶたで必ず虫をアレしてしまうから。ものっすごい痛いが、こすって毒性のある体液が流れ出たりしたらヤバイ。だから急いで近くのコンビニにかけこみ、鏡の柱とか冷蔵庫の扉の銀色の枠とかをのぞきながら取り出す。

こんなこと僕はしょっちゅうなのだけど、ほかのひとがなってるトコを見たことはない。僕のギョロ目のせいだろうか…。




僕は中学から私立に行ってしまったため、小学校のわずかの友人をのぞくと地元に知り合いが少ない。近所付き合いもあまりない。が、長くコンビニで働いてたからか、意外と街には見た顔が多いということに最近気がついた。なかにはこっちを覚えてて、店でははなしたことなくても道のすれ違いで声をかけてくれるひともいる…


だがなぜだろう…おっさんばかりで女の子との出会いが皆無なのは…



そうおもっていた矢先、夜中の1時くらいにいつもご飯を買いにきていた娘(たぶん年上だけど)とすれちがった。僕は自転車、むこうは歩き。はなしたことはない。肌がきれい。おしゃれ。顔が視認できる距離で、むこうも僕も気がついた。どころか、女の子は「あ、」と声まであげていた。どう考えても停止か、少なくとも徐行して「ああ、どうも」という流れである。



しかし僕は風のように通りぬけてシカトしてしまったのである…

なぜっ!?



中学生かよッ!!




いや、目ん中に虫がいたからよく見えなかったのだ、たぶんそのせいだ…