2024年1月11日、日刊スポーツが前年12月にフリーエージェントで福岡ソフトバンクホークスに移籍した山川穂高選手の人的補償で、埼玉西武ライオンズが和田毅投手を指名する方針を固めたと報じられました。
和田毅投手は2002年ドラフトで逆指名で、前身の福岡ダイエーホークスに入団すると、ルーキーイヤーの2013年の14勝を挙げチームの日本一に貢献、その後2011年まで7度の2ケタ勝利を達成、2011年オフに海外FA権を行使してメジャーリーグのボルティモア・オリオールズに移籍します。
メジャーでは、オリオールズに2年間在籍するも故障で登板ナシ、2014年にシカゴ・カブスに移籍するも2年間で5勝と思うような成績をあげることができず、2015年オフにホークスに復帰します。
復帰後は再び先発ローテーションの一角を担い、長らくチームを支え、「松坂世代最後の現役選手」&「最後のダイエー戦士」として2024年シーズンも活躍が期待されています。
そんな中で移籍の報道(1月11日時点で公式発表はナシ)は驚きですが、もし移籍した場合「最後の偉大な記録」を達成する可能性があります。
その偉大な記録とは「現行12球団+近鉄の13球団から勝利」です。
この記録を達成するには2004年限りで消滅した近鉄に勝利した上で2球団以上に在籍する必要があり、これまでに達成しているのは
工藤公康投手、杉内俊哉投手、寺原隼人投手の3人のみ、そして、現役投手で唯一近鉄に勝利しているのが和田投手です。
和田投手が西武に移籍して古巣のソフトバンクから勝利すれば、最後の「13球団勝利達成者」となります。
また、もしソフトバンク相手に敗戦投手となった場合は、杉内投手に続く2人目の「13球団敗戦達成者」ともなります。
ちなみに和田投手と杉内投手は『サウスポー論』という共著を出版しており、その2人がともに偉大な記録を達成するかという点も注目です。
もちろん、これらはいずれも和田投手が移籍することが前提ですが、偉大な記録の権利がかかることは間違いないことで、注目したいと思います。