通訳案件の受注に効果アリ | カリフォルニア 会議通訳・翻訳会社 EJ EXPERT代表のブログ ザ・トランスレーター

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40歳過ぎて専業主婦からプロの同時通訳者と起業家に転身。会議通訳の仕事、翻訳や通訳スキルの習得、通訳翻訳会社の経営、独自のプロ養成コースなど、北カリフォルニアはシリコンバレーを中心に発信しています。

こんにちは、北カリフォルニアの会議通訳者でEJ EXPERT代表のブラッドリー純子です。

 

春日和の温かい日もあり、雨模様の日もある北カリフォルニアですが、皆さんいかがお過ごしでしょうか?

 

春と言えば会議シーズン、通訳者にとっては忙しい時期になります。


油断して仕事をホイホイ入れ過ぎると毎週出張状態になってしまうため、在宅リモート案件も入れながらバランスを取っています。

 

特に今年は、会社として受注する大型カンファレンスのブース案件が増加。


毎年出張で行くNYのカンファレンスで登壇したSalesforce共同創業者でCEOのマーク・ベニオフ氏。


この春のシーズンも何件か参加者数千人単位の国際会議を弊社の通訳チームが担当する予定です。


大きな仕事を任せてくださるクライアント企業に大感謝。


通訳者の採用も誰でもOKというわけにはいかず、考えながら行います。

 

国際会議やカンファレンスの基調講演など大勢の参加者が入るセッションでは、リモートであっても通訳者の選定は慎重に行います。


出張先には必ず持参するリモート用セット。周りの通訳者も同じ状況らしく、夜や早朝にホテルの部屋から仕事。


クライアントによっては、事前の通訳テストや同分野の実績を要求される企業も多くあるんですよね。


どんな通訳者なのか、事前にチェックされたいというわけです。

 

その時に効果を発揮するのが、音声サンプル気づき 通訳サンプル気づきです。

 

私の場合は、次の3つを出先からスマホからでもすぐに送れるようにDropBoxなどのクラウド上に保管しています。

 

実績表などクライアントや通訳会社から打診や送付依頼があった場合は、なるべく早くレスポンスできるかどうか…も案件獲得のポイントです。

 

① 日本語の音声サンプル(2分程度)

② 英語の音声サンプル(2分程度)

③ 同時通訳のサンプル動画(3分程度)

※Zoomで動画を画面共有し、同時通訳している様子を録画したもの

 

いずれも一般的に公開されているスクリプトやソース動画を使って収録したもの。


わざわざ収録したわけではなく、過去にクライアントに提出した音声サンプルおよび動画を再利用。

 

分野は違っていても声の感じや同時通訳のデリバリーが確認できるので通訳者を起用する側にとっては参考になるわけです。

 

クライアント側の選択基準は、大きくわけて次の3つあると考えます。

 

☑ 滑舌のよい、聞きやすい、わかりやすい話し方か?
☑ 声や話し方が企業のイメージに沿っているか?

☑ 声の雰囲気が講演やセッションの内容に合っているか?

 

聞き手にとって長時間聞いていても疲れない、聞きやすい声というのは通訳者として大前提ですが、

 

それ以外に見落とし勝ちなのが、企業のブランドイメージにフィットしていること、講演内容に声の感じがあっていることです。

 

例えば、モチベーション向上を目的とした活気あふれたグローバル企業の営業職が各国から集結するカンファレンスでは、通訳者もエネルギーをある程度まで上げる必要があります。

 

この「声の感じがうちに合っているか」を気にされるクライアント企業は意外と多いので、通訳をしている時もぜひ覚えておくと良いですね。

 

時間のあるときに分野やテーマ別に音声サンプルや通訳動画を用意しておいても良いと思います。


弊社登録の通訳者さんで音声サンプルをお願いしたところ、出張中にもかかわらずクライアント企業のウェブサイトの会社概要を読み上げて英語と日本語両方で音声サンプルをサクッと作成してくれた方もいました。


PC持参してなかったのでスマホからわざわざ録音したそうですが音質は良かったです。


クライアントからの反応はとても良く、自社の内容を読み上げてくれことに感動したそうで、即採用でした!



大型案件のクライアントはグローバル企業ですので日本支社(または本社)だけでなく、US側との契約ややり取りも必要になります。


大型会場で開催の場合は大手イベント会社も入っているので機材関連の打ち合わせも必ず毎回発生します。

 

当日の機材や会場のアレンジから通訳者のロジまで… スケールが大きければ大きいほど、業務も増えるためスタッフおよび私も準備やリモートでの打ち合わせにかなり時間を費やします。


デスクがなくてサイドテーブル使用@サンフランシスコ日航ホテル


まあ単に通訳だけをするのと違って色々とやることはですが、イベントの企画段階から関わることができるのでクライアントとの関わりも深くなります。

 

それはさて置いて、大型案件を増やしたい通訳者にはサンプルファイルの作成はおすすめです。


こういった会議通訳者がすぐに取り入れることができる実践的なアイデアも半年に一度のワークショップでお伝えしています。

 

6月後半には東京で通訳ブレイクスルー・ワークショップをスタッフと企画中です。近々お知らせできる予定で私も楽しみにしています


最近、仕事のない週末は近くのバイクトレイルで新調した電気自転車で走ってます。夫の趣味に便乗している感じ。



短時間でも自然に触れるとリフレッシュできるし、運動不足だけは避けたい....



来週はまたLAに出張です。飛行機ですが、通訳機材も持って行くので気合いを入れていきます。



花粉が気になるシーズンですが、良い季節をお過ごしくださいキラキラ

 

 



EJ EXPERTの会議通訳養成プログラム


弊社の通訳養成プログラムは、ベーシックからプロフェッショナルレベルまで多数の講師が長年の経験を活かして丁寧に指導を行っています。


また、受講生に通訳デビューの機会を提供するプロボノ制度も設けています。

 

2024年1月開始の今期はすでにスタートしていますが、途中入学や聴講やプライベートセッションのオプションもあります。


通訳スキルの習得に興味のある方は、コーディネイターの角(すみ)まで sumi@ejexpert.com メールにてぜひご相談ください。

 

プログラム全体の詳細はこちらをご覧ください。