こんにちは、北カリフォルニアの会議通訳者、EJ EXPERT代表のブラッドリー純子です。
前回の記事では、環境・エネルギー分野について書きました。
私が最初にこの分野の仕事をするようになったきっかけは、もう5年前も前のこと。スウェーデン発祥の某大手家具販売会社のサステナビリティの小冊子の英日翻訳がきっかけでした。
その会社がグローバルなレベルで取り組んでいる様々なプロジェクトについて書かれたレポートの翻訳。製品の材料選びから現地の生産環境、店内やカフェから出る廃棄物の処理方法など、たまに利用しているお店なのでとても興味深かったです。
最初からいきなり小難しいテーマではなく、主婦でもある私が入っていきやすい内容だったのがよかったのかもしれません。その実績が買われて(?)ちょくちょくと環境をテーマにした翻訳プロジェクトが入ってくるようになりました。
環境やエネルギーの分野は意外に幅広いです。
これからこの分野で翻訳や通訳の仕事をしたいと思っている方は、考えられる様々なテーマについて取りあえずの基礎知識を付けておくのはどうでしょうか。
ザックリでよいので、今どんなことが話題になっているか、特に日本はどんな分野を重要視しているかを知っておく。これくらいなら、ネットで十分情報収集が可能です。
あとは、やはり自分の興味がある分野をじっくり勉強してみること。ひとつテーマを選んで、本を買ってじっくりと勉強してみるのも楽しそうです。専門知識があれば、自分からエージェンシーにアピールすることができます。
また、日々進歩する分野なので、関連ニュースは常にチェックする。オンラインニュースだけでなく、専門機関のメールマガジンをオンライン購読するのもよいと思います。私は日経ニュースをオンライン登録して、最新ニュースがメールの受信箱に入るように設定しています。
最初はどんな小さな案件でもよいのでまず実績をつくること。特に興味がなくても、知っていくうちに興味が沸いてくることもあります。
地球上で生活する限りは、自分たちの暮らしに関わってくるもの。今までは意識したことがなかったテーマでも仕事をつうじて詳しく知ることで高い意識が生まれてきます。
例えば私の場合、『水』に関する案件が一時期続きました。カリフォルニア州の水不足や水資源問題は近年かなり深刻なのですが、その関連で州機関や浄水場での視察や、環境汚染問題や水利権についての会合で通訳をしました。そうすると自動的に水関連の翻訳も入ってくるようになりました。
それからはやっぱり水に関する情報やニュースを気にするようになりましたね。
ここ最近は雨が多いのですが、カリフォルニアの水不足の現状を事細かく知ってからは、雨続きの日でも有難さを感じるようになりました
もちろん、たっぷり降ってもらった後に春らしい季節が来るのは待ち遠しいですけど…
こちらはしばらく前に作ったあさりの炊き込みごはん。
庭の桃の花と檸檬の皮(ゆずの代わり)を飾って春らしさを演出してみました
こういうことをチマチマするのも大好きです。時間があるとき限定ですけど