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介護のコンプライアンスに強い経営コンサルの独り言

介護・医療業界の制度やコンプライアンスに強い経営コンサルが、これから超高齢化社会を迎える日本の将来や親の介護、子供たちの未来についてちょっとヒントになる独り言。親の介護で困っている人、介護に携わる組織の経営者や職員にも役立つ情報を発信していきます。

こんにちは、
まなぶっちです。


前回まで主に介護事業者向けに
コンプライアンスの観点から
ポイントを取り上げてきました。


ただ、取り上げてきた内容は
コンプライアンスのほんの一部にすぎず
ほんのさわりの部分を解説したにすぎません。


大切な事項については今後ブログでも機会をみつけて
より深掘りをしていきたいと思いますが
今回でいったんコンプライアンスシリーズを
終わりにしたいと思います。


そこで、今回は今までブログで取り上げてきた
コンプライアンスに関する事項のまとめを
していきたいと思います。


1、コンプライアンス≠法令遵守


 コンプライアンスの意味は法令遵守だけではありません。


 お客様や利害関係者(ステークフォルダー)に信頼される
 企業や組織となるための姿勢や施策を行うことであり、
 全ての人が日常の活動でも常に意識しておくべき概念です。


2、個人情報管理は相手の心情を考慮することが必要


 介護・医療では、保有している個人情報が
 他人に知られたくないようなセンシティブ情報が非常に多くあります。


 そのような個人情報が漏えいして、
 もし他人に知られたらその人がどうおもうか?


 相手の心情を思いやって行動することが
 個人情報の管理では大切なことです。


3、人権擁護について
 
 たとえ認知症や意思疎通ができない方であっても、
 一人の人間として尊重し、虐待や身体拘束などは
 決して行わない姿勢を示すことが大切です。


 やむを得ず身体拘束を行う時は
 緊急性・切迫性・代替性の3つの要素を満たす場合のみです。

 また、介護事業者などは後継者の虐待を発見する機会が多く
 もし、発見した場合はすぐに報告することが法律で定められています。


 その場合、報告したことで不利益な扱いをすることも禁止されています。


4、ハラスメントについて


 セクハラは性に関連する事項で、相手が不快に感じた場合
 セクハラとなってしまいます。


 相手により感じ方が異なるので、同じ行為でもセクハラと感じることと
 感じない人がいることを知っておくことが大切です。

 一方でパワーハラスメントは、職場の地位や権力を背景に
 嫌がらせを行うような行為です。


 業務中に注意されて不快に感じたからすぐにパワハラとなるわけではなく
 継続して嫌がらせが続くような行為がないとパワハラとならないので
 セクハラの定義と混同しないようにしてください。
 
 いずれにしても、組織の中でハラスメントが起こらない
 職場環境をつくっていくことがコンプライアンス上大切です。


5、介護保険事業者は法令違反によるペナルティがあります


 介護保険に定められている基準や不正な請求があった場合
 悪質な場合は介護保険の指定が取り消されて事業が継続できなくなります。


 また、複数にまたがり介護保険事業を営む法人で
 欠格事項に該当する不正があった場合は、法人が運営する
 他の介護保険事業所にも影響することを理解しておいて下さい。


6、労働関連法規の遵守


 労働関連法規違反も介護保険法違反のペナルティを受けるため
 長時間労働やサービス残業などの問題、職場環境の整備など
 労働関連法規の遵守についても適切に対応することが必要です。
 
 職員の確保のためにも、労働関係法規の遵守について
 積極的に取り組みを行うことが必要です。


7、感染症の防止
 
 食品衛生の観点も含めて、感染症の発生を防止するための管理を
 しっかりと行っていくことが大切です。


 また、衛生管理で求められている基準値等については、
 適正な管理をする上でも知識として知っておくことも大切です。


8、消防計画を定めて、避難訓練を定期的に実施する。


 最近の消防計画には、地震災害などの取り組みを含めて
 訓練を行うよう定めています。

 実際の災害を想定した避難訓練や消火訓練ともに
 緊急通報装置などを使い、消防署との連携に努めることが大切です。


9、行政への報告


 行政への報告については、原則法律で定められていますが
 都道府県や市町村により、詳細な部分が若干異なることがあります。


 事業所の所在する行政期間が発行している条例や基準
 要領などを確認して、見落としがないようにする必要があります。


 

今回も最後までお読み頂き、有難うございます。


 本日は、これにて。


 


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こんにちは
まなぶっちです。


32年前の今日は
東京ディズニーランドがオープンした日です。


もう、32年も経つんですね。


30年もたつのに全然色あせず
何時でも楽しめるところはとても凄いことだと思います。


私の場合、なぜかクリスマスの頃に
ディズニーランドに行きたくなる傾向があって
ちょっと前までは良く出かけていましたが


最近は忙しくなかなか行く機会がなかったので
5月の連休あたりには久しぶりに
行ってみたいな、なんて気になりました。



さて、前回は消防法のポイントについて
簡単にふれてきました。


私自身は、介護の業界を見まわしてみても
ますます災害対策の必要性が高くなってきたという
認識を持っています。


介護のニーズは高齢化が進む日本において
今後もより一層重要になってくるはずです。


防災などの対策についても、
より一層世の中のニーズが大きくなると思われるので
コンプライアンスの推進体制の中に組み込んで
しっかりとした対応をしていくことが大切です。


では、今回のテーマですが、
いままでとちょっと趣を変えて

行政への報告事項について、
意外と質問の多い介護付有料老人の事業者に義務付けられている
届出事項について取り上げていきます。


以前取り上げましたが介護付有料老人ホームとは
介護保険法のサービス種別でいうと
特定施設入居者生活介護といいます。


今回は、ややこしいので
有料老人ホームと呼ぶことにしますね。


で! この有料老人ホームですが

法律的にいうと老人福祉法と介護保険法の二つにより
許認可を受けていると思って下さい。


そのため、行政への報告についても
老人福祉法での報告と介護保険法での報告の2つが必要になります。


例をあげると

入居者が転倒などでけがをされた場合
行政に事故の報告を行わなくてはなりませんよね。


この事故報告なんですが、


まず介護保険法との事故報告として
原則、事業所の所在地の市町村と
入居者の住民票がある市町村に報告を上げる必要があります。


これは、介護保険を負担しているのが各市町村となることから
報告が義務付けられているわけです。


そして、もう一方の老人福祉法の報告として
やはり、事故の報告を事業所を直轄している都道府県
場所により所在地のある市に報告を上げる必要があります。


このように、事故をひとつとっても
報告が3つも必要になるわけです。


この手の手続きは結構漏れが出ることが多く、

介護事業所に実地の指導が入るときなどは
この事故報告が指定されているところに提出されている事を
確認されているようです。


その際に漏れが発見されるケースも多く
適正でなかった場合は指導を受けるケースもあります。


ややこしいのは、この手の手続きも
事業所の所在地の都道府県や市町村により
若干報告する事項が違ったりしているところがあり、


例えば、薬を間違えて飲ませたり
飲ませるのを忘れてしまった場合
「誤薬」として報告を求められますが、


市町村により入院加療が必要となっただけ報告を求めるケースと
全ての「誤薬」について報告を求めるケースなどがあります。


適正な報告をおこなうため
市町村や都道府県の発行する
「事故報告要領」などを確認することを
忘れずに押さえておいて下さい。


その他、行政の報告については
人員の変更や建物内の用途やレイアウトの変更についても
届出が必要です。


建物内の用途やレイアウトを変更する場合の注意として
特に変更箇所か入居者の共用部の場合は
計画の段階から事前に行政へ相談したほうがいいと思います。


共用部の変更は、既存の入居者にもかかわる問題とされているので
行政から運営懇談会などを開催して入居者に説明することや
場合により同意を得てから実施するよう指導されることがあります。


急に説明や同意を必要と言われても、計画を進めてしまい、
途中でいったん中断、なんてことにならないよう、
事前に確認してから計画をすすめていけば、
完了後の変更届を出すだけで変更ができます。


ワンクッションいけておくことが大切というわけです。


また、人員の変更については、
特に有資格者の変更には注意してください。

具体的に有料老人ホームの場合
施設管理者、計画作成担当者の変更は届出事項です。


いずれも、事業所にマストの人員ですので
不備があった場合は、介護保険のペナルティを受ける場合があります。


以前取り上げ介護業界最大手のK社による不正請求の問題は
まさに管理者が不在であったにも関わらず、サービスを提供していた
基準違反によるものでした。


その他、


・感染症の発生の報告


・職員の不祥事の報告


・法人役員の変更


・事業所名称の変更


・電話番号の変更


・定員やサービスの変更


・加算の実施や廃止の報告



など多岐にわたり報告が求められています。


このような報告のひとつひとつについても
都道府県や市町村により詳細な手順が規定されていますので
自分の事業所ではどのようなルールになっているか等


しっかりと確認してでき、かつ適正に行うれていることを
事業所内や法人内で実行・確認できる体制を整えることが
コンプライアンスの推進のためには大切なこととなります。




今回も、最後までお読み頂き、有難うございます。


では、本日はこれにて。





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こんにちは、
まなぶっちです。


今回は介護事業所の防火対策について
考えていきたいと思います。


数年前、夜間発生した火災により
グループホームの入居者が被害にあった事件がありましたね。

この事件、夜間に発生した火災により、
逃げ遅れた入居者が数名、お亡くなりになる
不幸な事件でした。


詳しいことは忘れてしまったのですが
このグループホームは、何回か増築して
施設を大きく改装して事業を行っていたのですが
法律で定められたスプリンクラーが設置されておらず、
火災が起きても火を鎮火することが
できなかったことなどが原因となり
多くの利用者が被害に被害がでてしまった事件です。


この事件は、増築したことにより
グループホームでスプリンクラーの設置が必要となる
一定の広さを超えていたにも関わらず
その対応がなされていなかったと多くの批判を受けた
事件だったと記憶しています。


その事件以降、私のクライアントでも
所属する地域の消防署の指導が厳しくなった。
なんて話をよく耳にしました。


確か法律も改正され、
小規模のグループホームでも
簡易的なスプリンクラー設置が義務づけられましたね。


このように、消防署等では事件や事故が発生すると
全体的な指導を強化するという傾向が今でもあります。


このように、介護事業所で火災や事故が発生すると
影響は全国の事業者へも波及することが多くあるため、
防火対策は個々の事業者でもしっかりと
対応をしておきたいところです。


コンプライアンス上では
どんな対応が必要になるかですが、
介護保険の実地指導などでも確認される
調査項目に年2回以上の避難訓練を
実施することが法律でも義務付けられていて、
避難訓練の記録は必ず確認されています。


私のクライアントでは、
県の実地調査の際、消防法で定める
年2回の避難訓練は実施していました。


ところが、以前消防署に提出した消防計画書に定めてあった
水消火訓練による消火訓練が実施されていないと
指導されたとのことでした。


このような事例をみると、
以前取り上げた労働関連法のように
直接介護保険法の罰則に含まれる法律ではありませんが
消防法の規定も介護保険事業者にとっては
十分注意して遵守する必要がある法律として
捉えておく方が無難かも知れません。


また、ある程度の規模の事業所では
スプリンクラーだけてはなく
消防設備が設置されていると思います。
これらの消防設備についても定期的な先見整備が
義務付けられていると思います。


普通このような消防設備は
業者による年次点検に含まれて
大抵のところは実施されていると思いますが、
注意が必要な点がひとつ。


それは、消防設備に自動通報機能があるか
という点です。


消防署も定期的に事業所に立会指導をおこなっていますが
最近、この火災の際に消防署に自動で通報される
自動通報機能が消防設備に含まれているかについて
確認されている事業者が多いようです。


私のクライアントでは消防設備自体に
この機能が含まれていましたが、
自動通報機能がオフに設定していて
指導を受けた事例がいつくかありました。


自動通報の不備による問題などは、私の知っている範囲では
特に報道で取り上げられて問題となった記憶はありませんが、
何らかの不祥事があり、指導を強化している可能性があります。


その為、年2回の避難訓練のうち一度は
消防設備の自動通報機能を使って所轄の消防署と
連携した避難訓練の実施などを計画することをお勧めします。


その他、最近の消防計画の雛形には
地震などの大規模災害発生した場合などについても
対応計画を示すようになっています。


独自に大規模災害の対応マニュアルなどを
策定していない事業者などは
この消防計画を利用するのもひとつの方法です。


東日本大震災以降、行政の指導でも
大規模災害への備えについても確認されるようになってきました。


東京都などは条例で、帰宅困難者対応のため
都内の企業や事業者に最低5日間耐えられるような
災害備蓄品の確保を求めています。


原則は建物が無事であれば
災害直後~数日は動かないという事のようです。


2次災害の防止と、救助活動の妨げを極力減らすという
東日本大震災からの教訓から得た対策の一端と思います。


介護事業者の大規模災害対策については
私も、リスク管理の立場でアドバイスする機会が多いので
自分の持論もありますので、
またどこかの機会でお話できればと思います。



今回も最後までお読み頂き、有難うございます。

では、本日これにて。




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