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介護のコンプライアンスに強い経営コンサルの独り言

介護・医療業界の制度やコンプライアンスに強い経営コンサルが、これから超高齢化社会を迎える日本の将来や親の介護、子供たちの未来についてちょっとヒントになる独り言。親の介護で困っている人、介護に携わる組織の経営者や職員にも役立つ情報を発信していきます。

おはようございます。

まなぶっちです。


このところ、ISOの話をずっとしてきています。


ただ、「ISOの認証取得を目指してください」と

いうわけではありません。


ISOの仕組みをしっかりと理解して使えば

組織の運営にとても役立つツールとして使えるもので、

介護のような「人の手によるサービス」には、

実はとて役に立つ考え方なんです。


介護保険の指定を受けている事業者であれば

定期的にお役所の実地指導があると思います。


そういった指導のなかで、最近ケアマネジメント

というキーワードをよく耳にすることはないですか?


介護保険はケアプランに基づくサービスが提供が基本です。


ケアプラン作成→サービスの提供→モニタリング→評価と見直し→ケアプラン


といった一連の流れを「ケアマネジメント」といっています。


そしてこのケアマネジメントの流れは、ISOの基本である

P(プラン)→D(ドゥ)→C(チェック)→A(アクション)の

PDCAサイクルという考え方に基づいているのことがわかると思います。


それだけではなく、現在では様々な企業や団体でも

組織運営の方法としてPDCAサイクルを取り入れいてることからも

組織を運営していく基礎としてISOの考え方を理解することは

とても有効だとわかってもらえるかと思います。


ということで、介護の世界でも

このPDCAサイクルを基本に組織運営していくことは

お役所の実地指導などの対応にも重要となるわけです。


お役所の指導関連で言えば、

これも最近、事業者に自主点検や第3者評価を

やたら推奨していませんか?


この背景には、介護事業者が増加して

お役所の直接指導が行き届かなくなったこともあると思いますが、

「組織の自浄作用」により適正を確保してほしいという

半ばお願い的なものもあると思います。


この点でも、ISOの仕組みには内部監査という機能を

もつようになっていますので、

自ら課題をみつけて対応する仕組みをもっていると

お役所にも示せるわけです。


そのほか、3年前の介護保険改正により

幾つかの市町村には介護保険の事務が都道府県から委譲されました。

この委譲されたことにより、介護のサービスに関する記録の保管期間を

法律の2年から5年に延ばすことを条例で定めたところも多くありました。


現場では、記録などの整理に終われたところもあったと思いますが

ISOの仕組みには、こういった文書・記録類の管理方法を

定めるような仕組みになっているため、

仕組みをしっかりとつくっておけば、こういった文書や記録の保管などにも

しっかりと対応できるわけです。


現場では、捨てていい記録かすててはいけないものなのか

「よくわからないのでとりあえずとっておく」

なんてよく耳にしますが、

ISOkの仕組みを取り入れると

こういった悩ましい問題にも対応ができるわけです。


このように、組織の中で管理すべき点はまだまだあると思います。


たとえば

・人材育成

・苦情対応

・事故の発生予防と対策

・お客様の満足度の測定

・災害対策

・感染症の予防

・職場内の意思決定と権限など


これらのことをしっかりと行っていくためには、

体系的に管理方法をまとめたものが必要になると思いませんか?



体系的にまとめたものがISOというわけです。


今まで、割と難しい話をしてきたかも知れませんが

今日のところは、意外とイメージしやすかったのではないでしょうか?


ISOについては、もうちぇっと細かいところに入っていこうと

思っていますが、

きっとその方がもう少しイメージしやすくなると思います。


    ご意見もご感想などあれば

    是非いただけると

    今後の参考になります。



今回も最後までお読み頂き、有難うございます。


本日は、これにて。





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こんにちは、
まなぶっちです。


本日はISOシリーズの4回目です。


前回、ISOの優れている点は
どのような業種でも利用できる点で
介護などのサービス業にこそ
実はその仕組みを有効に活用できるはずであると
書きました。


このことは、実はISOについていわれている
一般的な常識とは異なっています。


実際に認証を取得している多くの組織はありますが
大多数が、製品として物を製造するか販売するという業態で
実際に製品として実在する「モノ」を取り扱っています。


ISOのルールが書かれている規格書には、
実際に存在する「モノ」を対象にした方が
分かりやすい記載になっているため
「モノ」を持たない、サービス業などには
規格書を置き換えて考える必要があり
その点がサービス業には
「ISOは不向き」という一般的な印象を与えているようです。


しかし、私はあえてサービス業こそ
ISOの考えを持ち込むべきだと主張します。

それは、私が審査員として幾つも審査の経験したことにより
実体験があるので言えることですので、
ISOに関わっている人でもなかなか見えてこない点なんです。


というのも、認証を受けている組織では
実際にISOの仕組みに組み込んでいるのは
自らの組織で行っている仕組みやルールです。


簡単にいえばある工場で行っている
製品製造する工程をISOのルールで整理しているもので
もともと有るものをちょっと工夫しているだけの場合がほとんどです。


そればかりかちょっと工夫できていれば良い方で、
実は会社のルールと別のルールでISOを運用する
いわゆる「ダブルスタンダード」になっているところも
珍しくありません。


また、自分の会社の仕組みなので他社の仕組みと
比較対象することができないわけで、
ほとんどの組織ではなんとなく
「ISOってこんなもの」と思い込んでしまうわけです。


つまり、実際に大きな課題が隠れていても
問題が発生するなどの顕在化しない限り
なかなかその問題点に気がつかない。


ISOを使っていて、正直やりづらいと感じていても
それがルールだからと仕方ないと思ってやっている。

そんなケースがほとんどです。


では、なんでこんなことが起こるかというと
結局、ISOの規格書を十分理解しないまま、
疑わず使用していることが大きな原因だと思います。


審査をしている当時、
建設業でも、製造業でも、運送業でも

ISOの品質マニュアルをみると
同じような作りになっていて、
大差がない状態が多かった。


そして、審査員になりたての頃は当私自身も
そんなものだと思い込んでいたところがありました。


ところが、介護介護施設など製品としての「モノ」を持たない
業種の審査をしていくうちに、
ISOの運用の仕方にどうも違和感を覚えずにはいられなくなってきました。


その違和感とは、介護施設の品質マニュアルなどをみても
どうしても製品を「モノ」として捉えてがちのところがあって、

でも、介護施設の製品とは「介護する」という行為など
究極と行っていいほどの
「人の手を介した」サービスであるはずでは?


という違和感でした。


ISO9001は品質マネジメントシステムの国際規格でその目的は
「製品品質を向上させて、お客様の満足を得ること」に有るわけです。


これを介護に置き換えていくと
「介護品質を上げて、利用者とその家族に喜んで頂くこと」

これ、どこかの介護施設のスローガンにもできそうでしょ?


この違和感の正体がわかってから、
私自身も意識して、ISOの規格にある「製品」を
「モノ」ではなく、無形の「サービス」と考えていくようにしました。


その結果、実は世間的な常識で「サービス業には不向き」と
考えられてきたことは間違いであり、
介護など究極の「サービス業」こそ、
ISOの考え方をとりいれるべきだという結論に至ったわけです。


この考えは今のコンサルタントの仕事でも非常に役立っています。


クライアントにはISOを認証している施設もそうでない施設もありますが、
クライアントが介護の品質を向上するためのに
なにが必要かというポイントについては
ISOの考え方で全て説明がつくようになりました。


ISOは単に認証を得るためだけに導入していても意味は有りません。


それより、仕組みとしていかに有効に使っているかが大切なんです。


そして、ISOの考え方を実践するのに
認証を受けないと使えないものではありません。


ISOの有効活用は、そのルールを深く理解して
なぜこのルールが必要なのかを実際の業務に
照らし合わせて考えてみるといいと思います。


   「介護施設などでISOをとっているけどうまく使えていない」

   なんて方はご連絡下さい。

   メールベースでよければ相談にのりますよ。


   

今回も、最後までお読み頂き、有難うございます。


本日はこれにて。


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こんにちは、
まなぶっちです。


本日はISOシリーズの3回目です。


前回、ISOの仕組みはとても完成度が高く
しっかりと理解して使えれば
組織にとってとても有効な仕組みであると書きました。


今回、品質マネジメントシステム(QMS)を例にして
どこが優れているかを解説しますね。


品質マネジメントシステム(以下「QMS」と省略します)は
ISOの規格としてはISO9001(2008)になります。


ちなみに、9002や9003なんてのも有りますが、
9001の補足的なものなので今回は特にふれません。


ISOの規格には実は他にも幾つもあって


代表的なものは環境マネジメントシステム(EMS)ISO14001。


医療機器に関する品質マネジメントシステムISO13485。

食品安全マネジメントシステムISO22000。


情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)ISO27001。


道路交通安全マネジメントシステム(RTS)ISO39001 。

事業継続マネジメントシステムISO 22301。


などあるのですが、
QMSはこれらの各種規格のベースになる規格に当たります。


ですので、複数の組織体であれば原則
どの業種でも、どのような規模でも
この規格を適用できるように作られています。


その意味で、非常に汎用性がある仕組みと言えるわけです。


で、このQMSの目的ですが
一口で言ってしまうと、
「製品を作り出す仕組みの向上によって顧客満足を得ること」
と言えます。


そして、私はこの中で「顧客満足を得る」ということが
キーとなると考えています。


そして、このISO9001を詳しく見ていくと
この「顧客満足を得る」ために何をしていけばいいか?


ということが非常に上手に体系的整理がされているわけです。


この体系的に整理されているというのは、
具体的にどういうことかというと
ISO9001規格のなかに「しなければならない」とされていることが
約140箇所出てきます。


この140個の「しなければならない」ことを
その組織でどのようにしていくか
それを決めても実行していけばことで
実際にISOの決まりを満たす


(正確には要求事項を待たすといいますが)ことになり


適切なQMSを維持しているということになるわけです。



ISOを認証取得しているということは、
この要求事項を全て満たすことにより
品質の高い製品を生み出す仕組みを
その組織が持っていると
内外に示すことができるというわけです。


ただし、このISO9001規格は
実に抽象的な書き方をしているので
規格の要求することが何を示すのか
しっかりと理解する必要があります。


たとえば、ISOの規格の中に
「責任及び権限」というものがあります。


その内容は「トップマネジメントは、責任及び権限が定められ、
組織全体に周知されている事を確実にしなければならない」
と記載されていますが、具体的にはどうしなさいと書いていません。


このように、ISOを取ろうとする組織が
この要求を満たすために何をするかを決めていくわけです。


この何も具体的に示されていないことが
実は重要であり、
この内容をしっかりと理解したうえで
仕組みとして作り上げていくことができれば
非常に役に立つものが出来上がると考えています。


このように、自由度と汎用性が
ISOの優れている点であり、
介護のようなサービス業こそISOの考え方を導入して
組織作りをしていくことが、介護の品質を上げていく
近道になると思っています。


ただ、ここで誤解をしてほしくないのは
「ISOの仕組みを利用して」と言っているのであって
「ISOを認証取得して」とは言っていません。


認証有無ではなく仕組みのうまく利用できていることが
重要だと言っているわけです。


では、介護ではどのようにこの仕組みを利用したらよいか?

細かく書くときりがないので、ざっとした概要を
次回は説明したいと思います。



今回も最後までお読み頂き、有難うございました。


本日はこれにて。







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