正月花~紀尾井町 正月遊び~ 草月流東京西支部 | 理系男子による自由に花をいける秘訣(自由花)

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花をどういけたらよいか? 自由花のいけ方、そのポイントをお伝えしています。

・正月花~紀尾井町 正月遊び~ 草月流東京西支部

 

斎藤です。

 

東京ガーデンテラス紀尾井町に

正月花が飾られました。

 

ことしは花展の

非常にすくないなか、

 

草月の秋、

よみがえる樹々のいのち、

今回の正月花と、

 

東京西支部の展示作品を

たのしませていただいた

1年でした~

 

 

さて、今回の正月花のテーマは

「紀尾井町 正月遊び」だそうです。

 

さっそく昨日行ってきました。

朝8時ころだったので

行きかう人もまばらで

ゆっくり見られましたよ。

 

 

■一階エントランス

 

タイトル:独楽

コンセプト:

お互いの独楽をぶつかり合わせ、お互い負けじと・・・。

どこまでも、いつまでも、楽しく!

 

はげしく回転する独楽の

力強さのかんじられる作品です。

 

力強さのもとになるのは、

 

宙に浮いている割竹、

そして竹の大きな傾きです。

 

宙にうく割竹をよく見ると、

割竹を留める釘がすくなく、

ほとんどめだたないので、

 

マンガの効果線のように

独楽がはげしく回るように

みえるのです。

 

割竹はどこで留めているのかな?

 

さがしてみると、

目につきにくい作品の裏側でした。

これならば、目立たないし、

頑丈に固定できますね。

 

 

大きく傾く、

無理な態勢の竹にも

力がこもります。

 

しかし、

その竹をささえる支柱は

見つかりません。

 

どうやって固定しているのかな?

 

ちかづいてみると、、、

土台のでっぱりに竹を差し込み、

しっかりと固定しているんですね。

 

 

作品構成はシンプルで、

だれにでも親しみやすい作品です。

 

しかし、よく見れば見るほど、

構造的に作りにくい作品です。

 

実現するためのアイデアが

ちりばめられている

作品なのです。

 

 

■二階ウォールギャラリー

 

タイトル:羽子板

コンセプト:

羽つきの音に誘われ美しい羽子板で春を呼ぶ。

健やかで元気な声が弾け飛ぶ。


作品中央は、

華やかな羽子板です。

 

近づいて見てみると、、、

金・黄・赤・銀といった

華やか色彩のなかで、

 

青く着色された花材の彩りが

深みと品をあたえています。

 

羽子板の羽根も豪華ですよ。

葉の緑色をのこしながら、

銀、赤、青に

着色しているんですね。

 

そして作品の背後の板を見ると、、、

割竹の色のちがいで

アクセントをつけるだけでなく、

 

壁との間に葉を敷きつめて、

作品と壁とのへだてをつくり、

 

かべ作品の存在を

きわだたせています。

 

 

羽子板を構成する

竹の輪もカラフルですね。

 

そして、

竹の輪は床へとつらなります。

花材と竹の輪の

ひびきあいに、

 

こどもたちの

はじける歓声のような

にぎわいが感じられます。

 

 

この制作にどれだけ、

人の手と時間が

費やされたのだろう?

 

見どころ満載の作品でした。

 

 

■三階テラス

 

タイトル:都会に遊ぶ凧

後藤 麗美 師範(前支部長)

コンセプト:

気持ちの良い空へ。

高く舞い上がりますように。

 

足元は、お正月らしい

おめでたい花材です。

 

そして空には凧が舞います。

そう、今年は丑年ですね。

 

そして江戸っ子らしさも(↓)

凧1つ1つの書や絵も

見入ってしまいますが、

 

清々しい竹のカーブも

ここちよく、

 

青空にきもちよく舞う

凧の姿が思いうかびました。

 

 

お正月花の展示は

2021年1月17日(日)までです。

 

作品制作風景もふくめて

くわしくはこちらをどうぞ。

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