この日は午前中新宿にて打合せ。
午後は神田にてとある研修を受けるので神田に移動します。
新宿から神田にはいろいろな行き方があるけど、あえて丸の内線に乗り淡路町で降りるところに自分の潜在意識を感じたり(笑)
この一帯は名店揃いですからね。
向かう電車の中であれこれ迷うが、午後の研修までそれほど時間もないので、足の向いたところに。
この日はこちらに足が向きました。
松栄亭は1907年創業の洋食屋さん。
初めて見たときは渋い昭和建築だったけど、建て替えてもう10年以上は経ちましたね。
何も知らなければ、小奇麗な街の洋食屋さんという感じです。
以前、食べたアジフライが美味しかったなぁ・・・
でも、ヒレカツも食べてみたい・・・
二択 ・・・ とりあえず席について決めましょう。
入店したら座席がほぼいっぱいでカウンターに案内されたのだけど、「お席が空きましたので」とテーブルに移動。
そのタイミングで皆さんが続々と席を立ち、5分くらいでウソみたいに静かになりました。
二択のはずだったのに”洋風かきあげ”を思い出し、二択のはずが三択に。
グランドメニューの最初にその品名があります。
ある意味、こちらのお店の代表です。
多少、時間がかかるのでランチタイムには推してないのかな。
ボクは研修の時間が気になるが「その気になって走ればちょろいだろう」と。
この「時間に関してはたいがい走れば何とかなる」という感覚はホントになんとかせねばと反省。
運動不足のくせに昔取った杵柄でなんとかなると過信しているが、せめてこの年だから「その気になればハイヤーを呼べばいい」と思えるように精進しよう(笑)
15分以上お時間を頂きますとあるが、お客さんが引けたタイミングでもあり、10分程度で出てきた。
こんな感じです。
見た目の印象と違いフォーク入刀するとフワッという感触。
中は豚肉、玉ねぎ、玉子。
小麦をつなぎに揚げたものです。
オムレツを揚げたようでもあるけど、揚物という言葉から感じる油っぽさはなく、むしろあっさりと言ってもいいかもしれない。
他にはない不思議な美味しさです。
かの夏目漱石先生がお好きだったからということで有名なこの一品。
・・・・・・東大の外国人教授のお抱え料理人だった、こちらの初代。ある日、教授が生徒である夏目漱石を連れてきて「なにか変わったものを食べさてやってくれ」とリクエスト。その時に急場しのぎ的に作ったのがもともとだという。それが漱石を始め皆に好評。教授の帰国後、初代はこれを”洋風かきあげ”と名付け、開業したこのお店のメニューに加えたという・・・・・・
ホールのお姉さんが「お好みでソースとからしをつけてださい」と。
薄味はついているけど、ボク的にはソースは欲しい。
(そして、このお店のソースはさらっとしたウスターソース)
夏目漱石は江戸時代から大正時代の方なのでいまの我々とは味覚が違うはず。
ソースはつけずに食べたのかしら?
そうだとしたら、このあっさりした味わいが大学生であった彼に刺さったのだろうか?
そんなことを思いながら、最後は何も付けずに食べた。
久しぶりに『こころ』でも読んでみようかな。