事故で四肢麻痺（手足に麻痺がある状態）になり、
病院→外来リハ→介護保険での訪問リハビリなど
約２年間のリハビリを受けて来られた60代後半の男性。
普段は自宅内も車椅子の生活。
左半身に比べ、右半身の方が巧緻性は高い。
コミュニケーションはクリア。
目標は単純に『また歩くこと』
初めてお会いした時の歩行は、
右手で手すりをしっかり握り、
体を後方に仰け反る反動で左足を振るので
セラピストや介助者は後方より両腋窩（脇）介助で歩行練習をしているとのこと
パワーがある方にやりがちな歩行パターンで、
一人で歩行を獲得する為には
この歩行パターンを変える必要がありました
半年の介入で徐々に左足の振り出し方も落ち着いてきたので
「新年明けたら初詣に歩いて行きましょう」と
提案させて頂きました
本人はえ？と言う表情を一旦はしましたが
今日を迎えるまでに１ヶ月必死に準備をしておられました
今日は、ご本人、妻、娘、私の４人で
四肢麻痺になったから初の屋外歩行
しかも４点杖を使用し左側からの介助のみで
石畳の上を歩き、そして参拝までする。
そんな数十mの距離がとてつもなく長く大変だったと思います
しかも、今日は強風
しかし、終わって見れば笑顔でヤリ切った表情
家族との記念写真は多分
麻痺を起こしてからはなかったと思います
この方の自宅には家族写真がいっぱいあります
その中の一つに今日の思い出が飾られ、
これから家族の思い出がまた作られていって頂けたらと思っております
次回は花見をしながら飲もうと約束をしています
あ、当然ノンアルコールですけどね笑
うん。きっとそう…思う苦笑
自宅を後にする際、
「 "最近顔が明るくなった" と周囲から言われるようになった」と
奥様より嬉しい報告がありました
前向きになるって事は身体にとってもきっと良い反応を起こすと思います
前向きになってから厳しいトレーニングした方が許されますよね、きっと笑
理学療法士トレーナー 北村
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