朝鮮総連本 部取引:ぬぐえぬ不自然さ 緒方氏、土屋氏発言
在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)の中央本部の土地と建物が売却された問題に、東京地検特捜部の捜査が入った。購入した投資顧問会社の代表取締役の緒方重威(しげたけ)・元公安調査庁長官(73)の自宅などへの13日の家宅捜索。緒方氏、そして売却話を持ちかけた元日本弁護士連合会会長の土屋公献氏も検察の意図に疑問を呈すが、会見などでの発言には不自然さがつきまとう。
■総連との接点はいつ?
13日の記者会見で緒方氏は、公安調査庁調査第2部長をしていた85年ごろ、調査対象だった朝鮮総連中央本部が北朝鮮の大使館的な役割を果たしていることを認識したことを明らかにした。その後、総務部長、93~95年には長官を務め、計3回の公安庁勤務時代はいずれも総連に関する情報が上がる部署にいた。
緒方氏は総連を調査する立場のため、これまで幹部と接触する機会はなかったという。しかし、今回の取引を巡って実質的トップの許宗萬(ホジョンマン)氏と面会。印象について「人間として信頼できる人物」と語った。
「じっくり話し合ったうえでの信頼関係だ」と取り引きについて説明。土屋氏の売却話の持ちかけから売却までわずか1カ月で、かつての「調査対象」とそこまでの関係を築けるのだろうか。
■資金の調達は
土地と建物の買い取り額は35億円。出資者は高額な資金を負担する必要があるが、緒方氏は「民間でも力を貸したいという日本人が複数いる」と語るが、出資者の人数や立場などについては言及を避けた。
朝鮮総連系の商工団体加盟者には、パチンコ店経営者ら比較的資金力のある人たちがいる。しかし、会見で緒方氏は「うちわだけで金を作って所有権を移転すれば整理回収機構から仮装売買とか、強制執行妨害だと非難される」と説明し、資金源は「日本人」を強調する。
実は、03年に朝銀東京の融資がらみで回収機構に債権譲渡されたビルの競売について、入札締め切り翌日に機構が取り下げるという異例の事態があった。この際入札に名乗りを上げたのは、総連関連の商工団体だけで、機構側が「身内の譲渡」に当たると判断したのが背景との噂が広まった。
今回、実際にまだ資金を集められていないという。出資者は本当に日本人なのか、あるいは実在するのかという疑惑さえ浮かぶ。
■ビルに緒方氏の影?
緒方氏が代表取締役を務める「ハーベスト投資顧問」は、関東財務局に投資顧問業登録をしておらず、日本証券投資顧問業協会にも加入していない。緒方氏は、ハ社がペーパーカンパニーと認め、「売却話が持ち込まれた4月中旬以降、紹介されて便宜的に使った」と説明する。しかし、同月までハ社の登記上の所在地だった東京都千代田区のビルには、以前から緒方氏の出入りが確認されていた。
ビルにはハ社と別の投資顧問会社が入る。役員は「2年ほど前からうちが進めていた業務に関係し、緒方氏はたびたび訪れていた」と打ち明ける。緒方氏は13日の会見で「投資ファンドの世話をしている人間が『きれいな会社だから使おう』と提案した」などと説明したが、協力者の素性などは明らかにしていない。
毎日新聞 2007年6月14日 15時00分
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欧州の複数国を経由し拉致か
石岡亨さんと松木薫さんの拉致事件で、逮捕状が出た、よど号ハイジャック事件の実行犯の妻2人は、石岡さんらをグループの活動拠点などがあったヨーロッパの複数の国を経由したあと、北朝鮮に連れて行ったとみられることがわかりました。警視庁は、旅行を装いながら北朝鮮に入国させるための手続きを進めていたとみて調べています。
昭和55年、スペインで石岡亨さんと松木薫さんを拉致したとして、警視庁は13日、北朝鮮にいるよど号ハイジャック事件の実行犯の妻、森順子容疑者(54)と若林佐喜子容疑者(52)の2人について、誘拐容疑で逮捕状を取り、国際手配の手続きをとりました。これまでの調べで、2人はスペインで石岡さんと松木さんにそれぞれ声をかけ、その後、オーストリアのウィーンや、当時のユーゴスラビアとソビエトを経由して、北朝鮮に連れて行ったとみられることがわかりました。このうち、石岡さんはウィーンから知人にあてて、「これから共産圏を旅してきます」という内容のはがきを送っていました。ウィーンには、当時、よど号グループの活動拠点が、またユーゴスラビアには北朝鮮の外交施設があり、警視庁は、旅行を装いながら石岡さんらを北朝鮮に入国させるための手続きを進めていたとみて調べています。
NHKニュース
映画の収益を横田さんに寄付
去年の秋から全国で公開されていた、拉致被害者の横田めぐみさんの両親の活動を追ったアメリカのドキュメンタリー映画の収益の一部が、14日、めぐみさんの両親に寄付されました。
「めぐみー引き裂かれた家族の30年」と題されたこの映画は、13歳で北朝鮮に拉致された横田めぐみさんの救出を求めて活動を続ける父親の滋さんと母親の早紀江さんの姿を追ったもので、去年11月から全国140余りの劇場で公開され、12万人の観客を集めました。劇場公開がほぼ終わったことから、映画とDVDの収益の一部が拉致被害者の家族の活動に寄付されることになり、14日、東京で開かれた贈呈式で、めぐみさんの両親に配給会社から目録が手渡されました。贈呈式で横田滋さんは「予想以上に多くの方に映画を見ていただき感謝しています。大勢の方に拉致問題解決の必要性を感じていただけたと思っています」と話しました。また、妻の早紀江さんは「映画を通して、日本じゅうの方が拉致問題をわがこととしてとらえていただけたのではないかと思っています。一日も早く子どもたちみんなが元気で家族のもとに帰ってくることだけが望みです。寄付金を大切に使わせていただいて解決のために頑張りたい」と話しました。
NHKニュース