北テロ指定解除は核と拉致進展が条件 米大統領が首脳会談で提示
ブッシュ米大統領が今月16日の福田康夫首相との日米首脳会談で、北朝鮮へのテロ支援国家指定解除について、解除する要件として、北朝鮮の(1)核施設の無能力化(2)核不拡散(3)拉致問題-の3点での進展を掲げていたことが20日、わかった。日米関係筋が明らかにした。福田首相が首脳会談で指定解除に関する強い反対姿勢を打ち出さなかったのは、こうした大統領発言を受けて、「解除は当面ない」と判断したためだとみられる。
日米首脳会談の内容の詳細は、これまで明らかにされていなかった。特に、拉致問題については、ブッシュ大統領が「決して忘れることはない」と発言した事実は明らかにされていたものの、拉致問題に進展がない状態で、米国がテロ支援国家指定解除に踏み切る可能性についてはあいまいだった。このため、福田首相が指定解除に強く反対しなかったことに対して、拉致被害者家族会から不満の声が上がっていた。
しかし、日米関係筋によると、実際には大統領は指定解除の要件として、拉致問題の「進展」を掲げていた。
一方、大統領が拉致問題以上に時間を割いて説明したのは核問題だった。具体的には、まず北朝鮮の核問題をめぐる6カ国協議で合意した北朝鮮の核施設の無能力化について、年内の履行が果たされることを注視したい、とした。
ただ、それ以上に強調したのが核拡散問題だったという。とりわけ、北朝鮮が核開発でシリアと協力しているとの疑惑を強く指摘し、核拡散への懸念を示した。
この点について、同筋は「福田首相は、大統領が北朝鮮に対する核拡散への強い懸念があることを示したことで、解除へのハードルはまだ高く、少なくとも年内に解除される可能性はなくなった、と判断したようだ」と述べ、首相があえて拉致問題と指定解除の細かい条件に強く踏み込まなかった理由を説明した。
しかし、大統領は拉致問題が「進展」したと判断する明確な基準を示さず、指定解除を明確に否定したわけでもない。また、指定解除を急ぐライス国務長官やヒル国務次官補の言動との整合性も不明だ。このため、指定を解除しないよう念を押さなかった福田首相の姿勢を、なお疑問視する声が残りそうだ。
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福田首相、訪中は「年内か年始」・中国首相「拉致解決へ協力」
【シンガポール=峯岸博】福田康夫首相は20日、シンガポールのホテルで中国の温家宝首相と会談し「極力、年内か来年初めに訪中したい」と表明した。北朝鮮問題では日本人の拉致被害者の早期帰国への協力を要請し、温首相は「必要な協力を提供したい」と応じた。
両首脳は昼食会を含めて約1時間半協議。安倍晋三前首相が4月に温首相と合意した日中の「戦略的互恵関係」を強化し、安全保障分野での対話を進めることも一致した。胡錦濤国家主席の来日時期については「来年中」を確認するにとどまった。
懸案である東シナ海のガス田開発を巡り、温首相は「共同開発に向け双方が勇気をもって取り組み、解決できるよう努力したい」と強調。福田首相も「温首相に指導力を発揮してほしい」と促すにとどまり、具体的な進展はなかった。(20:09)
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北朝鮮人権決議案:韓国、またも棄権へ
韓国政府は21日(韓国時間)に採決が行われる国連第3委員会での北朝鮮人権決議案に対し、昨年同様棄権することにした。
韓国政府関係者はこの日、「南北関係の特殊な状況を考慮し、今回の採決では棄権することにした」と述べた。北朝鮮人権決議案は拷問や公開処刑、収容所での強制労働など北朝鮮で行われている人権侵害の事例について強い憂慮を表明し、改善を促すという内容になっており、昨年の決議案とほぼ同じ内容だ。韓国政府は2003年から05年にかけて、国連人権委員会や国連総会で北朝鮮人権決議案の採決に参加しなかったり棄権をしてきたが、昨年は賛成票を投じた。しかし1年後となる今年は再び棄権を選択したのだ。
今回の決定を前に外交通商部は、過去1年間で北朝鮮の人権状況に変化はなく、政府の公式の立場が変わったわけでもないとして賛成の立場を示していた。しかし、統一部など他の部署は南北首脳会談の開催など南北関係がいい流れで進んでおり、非核化も順調に進んでいることから、北朝鮮を刺激する恐れがあるとして棄権するよう主張したという。このように政府内で激しく対立している中で、盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領がこの日棄権の方針を下した、と政府関係者は明らかにした。この決定について、同じ内容の決議に対して1年で立場を変えることがあり得るのか、との批判も出ている。
キム・ミンチョル記者
北朝鮮人権決議案:韓国、またも棄権へ | Chosun Online | 朝鮮日報