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原さん拉致事件:朝鮮総連傘下団体と中華料理店を捜索

原敕晁(ただあき)さん拉致事件で、警視庁公安部は23日午前、原さんが当時働いていた大阪市にある中華料理店や、店主(74)の自宅、在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)の関連団体「在日本朝鮮大阪府商工会」など6カ所について国外移送目的拐取などの疑いで家宅捜索を始めた。原さん拉致は、元工作員の辛光洙(シングァンス)容疑者(76)が主導し、現在韓国在住の元工作員(78)ら3人が関与したことも分かっており、警視庁は辛容疑者や元工作員についても同容疑で逮捕状を請求する。

 辛容疑者と元工作員の引き渡しを北朝鮮と韓国に求め、店主については、2人の引き渡しを受けた後、本格捜査する。店主は当時同商工会の理事長で、当時の同会会長(死亡)も関与が疑われている。拉致の容疑での国内協力者や朝鮮総連関連施設への捜索は初めて。

 調べでは、店主は80年6月ごろ、商工会会長を通じて、原さんを拉致対象者として辛容疑者に紹介。その後、原さんを誘って宮崎市に旅行し、辛容疑者と元工作員に原さんを引き渡した疑いが持たれている。辛容疑者らは、原さんを貿易会社に就職させると偽って誘った。宮崎市のホテルで、「散歩に行く」と言って近くの海岸へ誘い、船で北朝鮮へ連れ去ったとされる。

 辛容疑者はその後、原さんに成りすまして日本のパスポートを取得し、中国、タイなどに出入国。85年2月、韓国でスパイ容疑で逮捕され、原さん拉致が発覚した。当時も警視庁などが捜査したが、韓国での捜査記録についての信用性の問題などから見送られた。しかし、02年の日朝首脳会談で北朝鮮が拉致を認めたことや、03年の別事件での最高裁判決が韓国の公判記録の日本での引用を認めたことなどから、今回の捜索につながった。

 辛容疑者は死刑判決後、00年に「非転向長期囚」として北朝鮮に帰国したが、警視庁は02年8月に原さん名義の偽パスポートを使ったなどとして旅券法違反容疑などで逮捕状を取り国際手配。また、今年に入り地村保志さん夫妻拉致事件でも国外移送目的略取容疑で国際手配している。【石原聖】

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 在日朝鮮大阪府商工会が入る大阪市北区中崎1のビルには午前8時40分ごろ、警視庁の捜査員ら約50人が家宅捜索に入った。入り口には報道陣らが集まり、一時騒然とした。

 建物に入った捜査員は、関係者とみられる男性らとやり取りをした後、商工会の事務所に向かった。建物の前ではカメラを向ける報道陣に対し、ビルの関係者とみられる男性が「通常業務しますから、どいてください。ええかげんにしてくれませんか」といらいらした表情で訴えた。【中本泰代】

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 大阪市天王寺区の中華料理店には午前9時半ごろ、スーツ姿の捜査員約20人が家宅捜索に入った。23日は休業日で、茶色のジャンパーを着た男性が店のシャッターを開け捜査員を店内に入れた。JR環状線鶴橋駅近くの繁華街にあり、警察官7人が非常線を張った。

 店は、26年前の原さん拉致事件当時と同じ店名で看板を掲げている。建物は木造3階建てで、2階までが店舗。1階はカウンターのみで、客が椅子に座ると後ろはやっと人が通れるほど狭い。2階には4人掛けテーブルがある。

 壁には年月の経過を物語る古い油の跡がいくつも残る。「チャーハン500円」「中華丼550円」などのメニューを書いた紙が並ぶ。テーブルはきれいに手ぬぐいでふかれ、清潔な印象だ。周辺は、焼き肉店や居酒屋などが狭い路地にひしめきあうコリアンタウンで、キムチのにおいが漂っている。【川上晃弘】

毎日新聞 2006年3月23日 11時24分 (最終更新時間 3月23日 15時35分)
原さん拉致事件:朝鮮総連傘下団体と中華料理店を捜索-事件:MSN毎日インタラクティブ

だ捕の北朝鮮の麻薬密輸船、軍演習の「標的」で撃沈

シドニー――オーストラリアのダウナー外相は23日、麻薬の密輸入を3年前に謀り、豪州南東部沖でだ捕された朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)船籍の貨物船が同日、豪州軍による演習の標的となり、海中へ沈められた、と述べた。北朝鮮に対し、麻薬密輸の関与に警告を発する措置である、と述べた。

豪州空軍のF─111型爆撃機2機がミサイルを発射、撃沈したとしている。演習の海域は不明。豪州軍の演習は当初、22日に予定されていたが、悪天候で延期されていた。

貨物船(排水量3500トン)は2003年4月、約125キロのヘロインをメルボルン近郊のビクトリア州沿岸に運び込もうとして発見され、南東部沿岸を4日間逃亡した末、だ捕されていた。

同船の維持費がかさむことが問題になっていたが、逮捕者らの裁判が終わったことで、軍による処分が決まった。21日にシドニー湾から外海へえい航された。

密輸の実行犯2人のうち1人と、共犯者3人は最長で禁固23年の有罪判決を受けている。残りの実行犯は死亡している。ビクトリア州高裁は3月初め、船長ら乗組員4人の密輸幇助(ほうじょ)容疑については無罪放免の判決を下した。政治担当の船員、エンジニアなども含まれている。

同船の船主は、朝鮮労働党とつながりあるとの情報もあり、豪警察は、北朝鮮当局の関与も強く疑っている。

北朝鮮の麻薬密輸疑惑に関しては、米国務省が、ミサイル売却、米ドル紙幣偽造などと合わせ、北朝鮮の外貨獲得源として指摘している。これらの手段で得た資金が、北朝鮮指導部や軍部に流れているとの情報もある。
CNN.co.jp : だ捕の北朝鮮の麻薬密輸船、軍演習の「標的」で撃沈 ? - ワールド

警察庁 拉致支援の実態解明を

原敕晁さんが拉致された事件で警視庁が強制捜査に乗り出したことについて、警察庁の漆間長官は、23日の記者会見で、北朝鮮による拉致事件を手助けしていた日本国内のネットワークの解明を進める考えを強調しました。
このなかで漆間長官は、「今回の強制捜査は、原さんの拉致事件の解明だけでなく国内で拉致を手助けしていたネットワークの実態を解明するのが目的だ」と述べ、シン・グァンス元工作員らの活動を支援していた補助工作員に関する実態の解明を進める考えを示しました。そのうえで漆間長官は、捜索で押収した資料の分析や関係者の事情聴取などを行って、北朝鮮からの指示系統や補助工作員が果たしていた詳しい役割などについて捜査を進める考えを強調しました。
NHKニュース