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めぐみさん夫 拉致韓国人か 韓国政府、対応に苦慮

 【ソウル7日近藤浩】北朝鮮に拉致された横田めぐみさんの夫が日本政府によるDNA鑑定で、拉致された韓国人の可能性が高いと韓国紙が報じたことを受け、韓国内で波紋が広がっている。韓国政府は南北関係を重視し、これまで拉致問題解決には消極的だったが、自国民の拉致が明確になれば解決を求める世論が高まるのは必至。一方、十日から東京で始まる安全保障に関する国際学術会議に伴い、北朝鮮の核問題をめぐる六カ国協議の首席代表がそろうだけに、協議の行方にも影響を与えかねない。

 朝鮮戦争以後、漁船の拿捕(だほ)などで北朝鮮に拉致されたとされる韓国人のうち、未帰還の四百八十五人の多くが生死の確認さえ取れていない。北朝鮮は韓国との間では「拉致」の事実さえ認めず、三月の金剛山での南北離散家族再会の際、「拉致」の用語を使った韓国メディアの取材を拒否するなど敏感な反応を見せている。

 高校生で拉致された韓国人男性が、めぐみさんの夫として生存していたとなると、ほかの拉致被害者を含め、北朝鮮に対して早急に帰還を求める国内世論が高まり、韓国政府が北朝鮮と世論の板ばさみになることは避けられない。

 一方、国際学術会議に合わせ、北朝鮮の金桂冠外務次官ら六カ国協議首席代表が東京に集結する。このため、北朝鮮の偽造ドル問題で昨年十一月に休会したまま中断している協議の再開への糸口をつかむ契機と期待されている。しかし、北朝鮮の不誠実な態度に対する韓国や日本の世論の反発が強まれば、北朝鮮の軟化は困難になるとの見方もある。
北海道新聞 国際

北朝鮮籍船舶の所有や保険加入、米が国民に禁止措置

【ワシントン=坂元隆】米政府は6日付官報で、米国市民や米国在住者・組織に対し、北朝鮮船籍の船舶の「所有、貸与、運行、保険加入」を禁止する制裁措置を取ったことを公表した。5月8日から発効する。

 この措置は、クリントン前政権時代の2000年に実施された北朝鮮との商取引に関する制裁緩和を部分的ながら初めて取り消すものとなる。
北朝鮮籍船舶の所有や保険加入、米が国民に禁止措置 (読売新聞) - goo ニュース

南北縦断鉄道の陰に政治的思惑

ドイツW杯応援列車を計画
 韓国と北朝鮮を結ぶ南北縦断鉄道と関連し、北朝鮮が常時連結や入国に際し巨額の代価を求めていたことが分かった。一方、韓国与党も南北鉄道を「平和と統一に向かう象徴的事業」として支持率挽回(ばんかい)のきっかけにしたい考えだ。こうした南北双方の政治的な思惑について切り込んだ韓国月刊誌「新東亜」最新号の記事を要約・紹介する。
(ソウル・上田勇実、写真も)


支持率挽回狙う韓国与党
北、巨額の通過料を要求

 韓国鉄道公社(KORAIL)の李哲社長は最近、南北鉄道連結事業とドイツ・サッカーワールドカップ(W杯)応援団を乗せる大陸横断列車事業の実現に向け、北朝鮮を訪問した。今年一月に同公社が発表した計画によると、この大陸横断列車事業は、韓国のサポーター「赤い悪魔」を乗せて釜山を出発した専用列車が、休戦ラインを越えて開城を経由し、その後北朝鮮東部を北上してロシアのウラジオストクに入り、そこからシベリア横断鉄道に乗り入れてベルリンまで約一万キロの行程を運行するというもの。またこれとは別に、韓国大手財閥のサムスングループが、イタリア・トリノで開かれた冬季五輪を前後し、北朝鮮領を通過するW杯応援列車事業のため極秘に北朝鮮と接触したことが確認された。

 これらの過程で北朝鮮は、南北鉄道を常時連結させる代価として韓国側に六千億ウォン(約七百五十億円)を要求し、サムスンにも応援列車が北朝鮮を通過するたびにその通過料(入国料)として、当初予想の十億―二十億ウォン(約一億二千五百万―二億五千万円)を上回る六十億ウォン(約七億五千万円)を支払うよう求めてきたことが明らかになった。

 北朝鮮が要求してきた六千億ウォンは、鉄道連結に伴う諸般の技術的費用ではなく、政治的な象徴性を考慮した“政治費用”だ。なぜなら最近、政界では、韓半島の平和と統一を目指す象徴的なイベントとして、この南北縦断鉄道が脚光を浴びており、北朝鮮も鉄道連結が韓国与党に対する「大きなプレゼント」であることを知っているからだ。

 南北縦断鉄道と関連し、韓国政府・与党が強力な意思の下で進めている事業・イベントには、(1)金大中前大統領の鉄道による訪朝計画(六月)(2)京義線の常時連結運行(3)ドイツW杯応援列車の運行――の三つである。

 政府は韓国の某企業に対し、応援列車事業のスポンサーとして名乗り出るよう要請し、与党議員の中には「鉄道連結事業が実現すれば民族史的な事件になる」などとしてマスコミを通じ宣伝に乗り出す人も多い。これらの事業が、現在低迷している与党への支持率を挽回させる契機になるという期待感もある。

 与党は南北鉄道を次期大統領選挙の「興行カード」とみなしているようだ。同事業の関係者は、「与党幹部から『私たちの究極的な目的は、二〇〇七年までにソウル―平壌―北京を結ぶ鉄道路線を敷き、大統領選を有利に運ぶことだ』と聞いた」と明らかにした。

 しかしW杯応援列車への評価は高くない。まず巨額の負債を抱える同公社が数十億ウォンをかけて取り組む余裕があるのかという問題が指摘されている。このほかW杯開催に合わせて大急ぎで計画を立てたために長い行程での乗客の安全確保に不安が残ること、鉄道公社が路線を何度も変更して発表していること、W杯開催期間である五月末から六月初めは長期休暇が取りにくい時期であるため参加者の見通しが立たない恐れがあることなど、不安材料が多い。すでにサムスンは三月の時点でW杯応援列車事業を断念、現在も事業計画を進めているのは鉄道公社のみとなった。

 いずれにしろ北朝鮮が南北縦断鉄道をめぐるさまざまなプロジェクトで韓国に要求してきた資金は、二〇〇〇年の南北首脳会談の際に南から北に渡った四億ドルのような性格を帯びていることを暗示しており、そうした資金が北に渡れば、南北鉄道の連結、W杯応援大陸横断列車が持つ純粋な意味は損われざるを得ない。
韓国・北朝鮮/ワールド・スコープ