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拉致被害者横田めぐみさんの母早紀江さん(70)と弟拓也さん(37)は、ブッシュ米大統領との面会を終えた28日午後(日本時間29日朝)、記者会見し、「今までの活動が形になって表れてきている。希望を持っています」と話した。早紀江さんらの拉致被害者家族一行は訪米日程を終え、29日午前(同29日深夜)、ワシントンを出発。30日に全日空機で成田空港に帰国する。
●「私も祈る」
会見によると、早紀江さんは28日午前(同29日未明)、大統領と約5分間話した。「お忙しい中をありがとうございます」と感謝すると、大統領は「人間の尊厳と自由について話せないほど忙しくはないよ」と応じた。早紀江さんから拉致被害者救出運動のシンボルである青リボンのバッジを受け取ると、胸につけた。
拉致被害者の写真に家族らがメッセージを書いた手紙に目を通した大統領は「娘さんは無事だと思いますか」と尋ねた。早紀江さんが「本当に無事かどうかわからないが、絶対に生きていると信じてがんばっています」と応じると、大統領は「無事戻るよう、私も毎日祈りたい」と握手を交わした。
面会終了の際には、大統領が記者団に「北朝鮮が世界から尊重されたいなら、母親が娘をもう一度抱きしめられるようにしなければならない」と語った。
大統領について、早紀江さんは記者会見で、「善と悪の基準をきちんと持っている人。何が一番大切なのか話してくれた」と語った。
早紀江さんらは5月1日、安倍官房長官らに訪米の成果を報告する予定。
●徐々に関心
同行した他の拉致被害者家族にとっても大統領との面会は「大きな成果」だった。拉致被害者家族の初訪米は01年2月。発足したばかりのブッシュ政権の北朝鮮政策に期待した。しかし拉致問題への米国の関心は低く、議員の代わりに秘書に応対され、政府高官に会うのも困難だった。
だが、訪米を重ね、03年3月にアーミテージ国務副長官と面会。今年3月にはシーファー駐日米大使が新潟のめぐみさん拉致現場を視察し、米側の理解も進んだ。
今回、ともに訪米した拉致被害者家族で、市川修一さんの兄健一さん(61)は「苦しくたたかってきた横田さんが大統領と面会でき、感無量」と述べた。田口八重子さんの兄、飯塚繁雄さん(67)も「北朝鮮への大きなメッセージになる」と語った。
asahi.com:横田さん「活動が形に」 米大統領との面会に手応え?-?社会 【ワシントン西脇真一】「信念と勇気を持って心を一つにして頑張っていきましょう」。ホワイトハウスで28日午前(日本時間29日未明)、北朝鮮に拉致された横田めぐみさんの母早紀江さん(70)、弟拓也さん(37)と面会したブッシュ米大統領は、拉致問題解決への協力をそう約束した。米下院公聴会での初証言で共感が広がるなど、今回の訪米について家族会メンバーらから「大きな成果を得た」との声が相次いだ。
面会後に会見した早紀江さんによると、冒頭、懇談が実現したことへのお礼を述べると、大統領は「人間の尊厳と自由について話せないほど、自分は忙しくはない」と応じた。持参した拉致直後に北朝鮮で撮影されためぐみさんの写真を「この場に一緒にいるように」と横の机に載せ、救出運動のシンボル「ブルーリボン」を自ら胸に付けたという。
拉致について、大統領は「大切な人間を国家の事情でさらうとは、とんでもないことだ」との認識を示した。早紀江さんが「悪と闘うには本当に忍耐がいるが、一生懸命頑張っています」と語ると、早紀江さんの手をとりうなずいたという。
会見で今回の訪米成果を問われた早紀江さんは「今までのいろんな活動が少しずつ具体的な形になってきている」と評価。家族会副代表の飯塚繁雄さん(67)も「北朝鮮に対する強いメッセージになった」。拓也さんは「多くの被害者が家族の元に戻れるようになる転換点になればいい」と語った。
家族会メンバーらは29日午後(日本時間30日未明)、ワシントン発の航空機で帰国の途につく。
ブッシュ大統領と早紀江さんの面会について、拉致被害者の蓮池薫さん(48)=新潟県柏崎市=は「拉致問題の解決にとってひとつの大きな転機だと思います。これを機に新しい進展があることを心から願っております」と文書でコメントを出した。
◇大統領へ手紙も
家族会のメンバーが大統領にあてた手紙の概要は次の通り。
▽市川健一さん
私の両親は91歳の高齢者。一刻も早く会わせてやりたい。時間がありません。
▽飯塚繁雄さん
22歳の時、2人の幼い子供を残して北朝鮮に拉致された妹・田口八重子の懐かしい写真です。残された子供はもう29歳と30歳になってしまいました。早く普通の家庭に戻してあげたい。
▽横田拓也さん
私の姉は太陽のような存在でした。私の家族は大変幸せに暮らしていましたが30年前に姉が拉致され、家族の写真がありません。めぐみを取り戻してほしい。今すぐ会いたい。
▽横田早紀江さん
かわいそうなめぐみちゃん。こんなに悲しい目をして、苦しいでしょう、悲しいでしょう、つらいでしょう。早く神様がみなを救出してくれるよう、毎日毎日祈り続けています。
▽増元照明さん
私の姉・るみ子と父の写真です。私の父は3年前に亡くなりました。父はるみ子にもう一度会いたいと祈り続けていました。北朝鮮から私の姉を取り戻すのにどうか力を貸してください。
◆国際連帯に期待=解説
今回の訪米で家族会メンバーらは、有力議員や政府高官ら約20人と面会し、精力的に拉致問題解決への支援を訴えた。大統領から直接、拉致問題解決への協力の言葉を引き出したのは大きな成果だ。
ただ、米国内では、北朝鮮の核開発問題と比べ、拉致問題に対する関心は低いのが現状だ。公聴会証言や大統領との面会を主要メディアで報じたのもAP通信ぐらいだった。「拉致問題は日朝の問題」とされ、国際的な連携の外に置き去りにされる懸念は依然残る。
家族会などが、昨年来タイやマカオなどを訪れその国の被害者家族と面談して、「拉致は国際犯罪」と訴えてきた背景にはそうした事情もある。ただ、大統領も面会で述べていたように、拉致問題を北朝鮮の人権問題の一つとする考え方が浸透してきている。
今回の訪問をきっかけに、拉致問題解決への国際的な連帯が強化されることを期待するとともに、当事者である日本政府には一日も早い被害者救出へ向けて一層の取り組みが求められる。【西脇真一】
(毎日新聞) - 4月30日1時45分更新
Yahoo!ニュース - 毎日新聞 - <拉致問題>訪米「大きな成果を得た」 家族会期待 北朝鮮に拉致された横田めぐみさんの母、早紀江さん(70)らとともに訪米していた拉致被害者家族会事務局長の増元照明さん(50)が29日、成田空港着の全日空機で帰国した。増元さんは空港内で、報道陣に「今後、米国は日本人、韓国人拉致問題で北朝鮮を追及していくと思う」と語った。また、今回の訪米の意義について「ブッシュ大統領は北朝鮮への圧力の一環として会ってくれた」と評価した。
[共同通信社:2006年04月29日18時30分]
@nifty:NEWS@nifty:拉致家族会の増元さん帰国(共同通信)
