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北朝鮮で覚醒剤蔓延 密輸規制 内部流通 食糧不足代用も

 北朝鮮国内で覚醒(かくせい)剤中毒者が急増している可能性が高いことが17日、日韓のNGO(非政府組織)などの調査で分かった。北朝鮮は外貨獲得のため、偽札とともに国家事業として覚醒剤を含む麻薬を製造、流通させているとされるが、最近の国際的な取り締まり強化の影響などで、覚醒剤が内部に流出し、朝鮮労働党や軍の関係者から一般労働者まで幅広く蔓延(まんえん)しているという。専門家は「危機的な状況に陥っている」としている。

 北朝鮮内で急速に広まっている覚醒剤は「オルム(氷)」や「ピンドゥ(氷豆)」と呼ばれている。

 ソウルの北朝鮮人権団体「良き友人たち」は今月8日付の機関紙で、「北朝鮮の20~30歳代の男性の間で麻薬服用者が増加傾向」「北朝鮮と中国国境地域の咸鏡北道の場合、働き盛りの青年層の約5%が麻薬を服用している」と指摘した。

 韓国の聯合ニュースによれば、北朝鮮では地方だけでなく平壌など都市部にも中毒者が拡散している。「適度な麻薬服用は長寿に役立つ」とのうわさが広がり、党と軍幹部の中にも覚醒剤を使用する例は少なくないとの北朝鮮消息筋の話を伝えた。

 日本のNGO「救え!北朝鮮の民衆/緊急行動ネットワーク(RENK)」が北朝鮮内部から得た情報によると、覚醒剤は国家保衛部(秘密警察)や咸興市の「興南製薬工場」、平壌市の「平城科学院」で製造されているほか、各地で科学者と投資家による個人生産が行われている。

 北朝鮮の覚醒剤密輸への国際的な取り締まりが強化されたことで、大量に余った覚醒剤が国内で流通、上流階級を中心に中毒者が増えているという。

 また、各地の一般製薬工場では従業員に配給するコメが途絶えたため、違法と知りながら覚醒剤を製造。市場に販売した代金で食糧を購入し、従業員に配った。これで覚醒剤拡散に拍車がかかったとの見方もある。

 山梨学院大の宮塚利雄教授は「覚醒剤に関する国家の管理が緩んでいることもあるが、憂さ晴らしや、享楽を目的とした使用が広がっている。食べ物不足を覚醒剤を使ってまひさせてもいる。相当危険な状態だ」と話す。

 RENKのメンバーが北朝鮮内で覚醒剤密輸業者から聞き取りした内容によれば、覚醒剤を取り締まるはずの保安(警察)や保衛当局者も「没収」という形で覚醒剤を所有し、恒常的に使用しているケースが目立つ。地方都市では中学生の覚醒剤使用者も確認されているという。

 RENK代表の李英和関西大教授は「改革開放の遅れなど体制への不満から幹部や新興富裕層が覚醒剤に手を出し、中毒になるケースが大半だ。国家事業として麻薬製造を行ってきたツケが回ってきた。軍部幹部にも中毒患者が蔓延するのをみると、末期症状であり危険な状態だ」と指摘している。
Sankei Web 産経朝刊 北朝鮮で覚醒剤蔓延 密輸規制 内部流通 食糧不足代用も(06/18 05:00)

経済制裁、当面見送りか 16日成立の北朝鮮人権法、次期政権の課題に

 北朝鮮による拉致問題が改善されない場合は、日本政府に経済制裁発動を促す「北朝鮮人権法」が十六日成立したが、小泉純一郎首相は引き続き「対話と圧力」で解決を目指す方針で、当面の発動は見送られそうだ。同法は経済制裁に法的根拠を与える一方、日本単独での発動は効果に限界も指摘される。判断を委ねられる次期政権にとっては重い課題になる。

 安倍晋三官房長官は十六日の記者会見などで、同法の意義を「人道の観点から拉致問題を解決しなければならないとの意思を内外に示し、国としての意思表示になる」と強調し、「(制裁発動を)法律で担保したことで、次の内閣でも有効となった」と述べた。ポスト小泉の最有力候補の安倍氏自身は経済制裁発動に積極的で、安倍政権が実現した場合、同法が制裁発動を後押しする可能性に言及したものだ。

 拉致被害者横田めぐみさんの父滋さんも十六日の記者会見で「法律をどう生かすかが課題。政府は法の趣旨に従って北朝鮮に厳正な取り扱いをしてほしい」と述べ、制裁発動に期待感を示した。

 同法は、北朝鮮による拉致問題などの人権侵害が改善されない場合、制裁措置として特定船舶入港禁止法に基づく北朝鮮船舶の入港規制や、改正外為法に基づく送金停止のほか、「日本国民の人権侵害の抑止のために必要な措置を講ずる」ことを政府に義務付けた。脱北者の保護や支援も求めている。

 ただ、制裁発動は「国際的な動向を総合的に勘案する」として政府の裁量に委ね、具体的な手続きは定めていない。政府高官は「現時点では法の存在が北朝鮮の脅威になる」と述べ、実効性より「圧力カード」として位置付ける。

 経済制裁は日本単独では効果が未知数で政府は当面、七月の主要国首脳会議(サンクトペテルブルク・サミット)での拉致問題提起などで国際社会へ働き掛けを強め、麻薬密輸取り締まり強化など現行法の厳格適用で北朝鮮に解決を迫る考えだ。

北海道新聞 政治

北朝鮮の対日貿易が急減…対中・韓は急増

 日本と北朝鮮の輸出入を合わせた貿易額が、2001年以降の5年間で半分以下に急減したことが、明らかになった。

 韓国の大韓貿易投資振興公社の統計によると、01年に4億7470万ドル(全体の18%)だった日本の貿易額は、05年には1億9360万ドル(5%)にまで縮小した。

 北朝鮮との貿易額は01年から05年まで、中国がトップを占めている。中国と韓国は倍以上に増えた。05年は、中国が15億8030万ドル(39%)で、韓国の10億5580万ドル(26%)、タイの3億2920万ドル(8%)、ロシアの2億3230万ドル(6%)が続いた。日本は01年は2位だったが、05年は5位になった。
(読売新聞) - 6月17日19時23分更新
Yahoo!ニュース - 読売新聞 - 北朝鮮の対日貿易が急減…対中・韓は急増