経済制裁、当面見送りか 16日成立の北朝鮮人権法、次期政権の課題に | trycomp2のブログ
北朝鮮による拉致問題が改善されない場合は、日本政府に経済制裁発動を促す「北朝鮮人権法」が十六日成立したが、小泉純一郎首相は引き続き「対話と圧力」で解決を目指す方針で、当面の発動は見送られそうだ。同法は経済制裁に法的根拠を与える一方、日本単独での発動は効果に限界も指摘される。判断を委ねられる次期政権にとっては重い課題になる。
安倍晋三官房長官は十六日の記者会見などで、同法の意義を「人道の観点から拉致問題を解決しなければならないとの意思を内外に示し、国としての意思表示になる」と強調し、「(制裁発動を)法律で担保したことで、次の内閣でも有効となった」と述べた。ポスト小泉の最有力候補の安倍氏自身は経済制裁発動に積極的で、安倍政権が実現した場合、同法が制裁発動を後押しする可能性に言及したものだ。
拉致被害者横田めぐみさんの父滋さんも十六日の記者会見で「法律をどう生かすかが課題。政府は法の趣旨に従って北朝鮮に厳正な取り扱いをしてほしい」と述べ、制裁発動に期待感を示した。
同法は、北朝鮮による拉致問題などの人権侵害が改善されない場合、制裁措置として特定船舶入港禁止法に基づく北朝鮮船舶の入港規制や、改正外為法に基づく送金停止のほか、「日本国民の人権侵害の抑止のために必要な措置を講ずる」ことを政府に義務付けた。脱北者の保護や支援も求めている。
ただ、制裁発動は「国際的な動向を総合的に勘案する」として政府の裁量に委ね、具体的な手続きは定めていない。政府高官は「現時点では法の存在が北朝鮮の脅威になる」と述べ、実効性より「圧力カード」として位置付ける。
経済制裁は日本単独では効果が未知数で政府は当面、七月の主要国首脳会議(サンクトペテルブルク・サミット)での拉致問題提起などで国際社会へ働き掛けを強め、麻薬密輸取り締まり強化など現行法の厳格適用で北朝鮮に解決を迫る考えだ。
北海道新聞 政治
