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【テポドン2号】「安保理による北制裁は困難」

 韓国政府と専門家らは、北朝鮮がミサイルを発射しても、米国と日本が主張している国連安保理による制裁は不可能だとみている。ミサイル発射は国際法に違反するものではなく、安保理には制裁する手だてがないという。

 1998年に北朝鮮が「テポドン1号」ミサイルを発射した際にも米国と日本は北朝鮮に対する制裁を主張し、安保理に提議したが安保理の対応は議長声明の発表にとどまった。

 特に北朝鮮がこのときと同じく、ミサイルでない「衛星発射体」だと主張した場合、制裁はより困難になるというのが専門家らの見解だ。

 南成旭(ナム・ソンウク)高麗大教授は「北朝鮮を非難するために国連決議が議決されることはあるかもしれないが、ミサイルの試験発射自体が国際法に違反するわけではないため、具体的な措置が盛り込まれることはないだろう」と話した。

 また安保理が開かれた場合には、中国の出方が大きく影響するが、中国は北朝鮮の肩を持つ可能性が高い。さらに中国は米国のミサイル防御(MD)体制を念頭に北朝鮮のミサイル開発を黙認するのではないかとの分析もある。

 白承周(ペク・スンジュ)国防研究院北朝鮮研究室長は「1999年に北朝鮮が米国と交わした政治会談が行われている間は長距離ミサイルの発射を延期するとの約束や、2002年に日本と交わしたミサイル発射凍結の合意に違反したことを指摘することはできるが、政治的な主張の域を出ないだろう」と話した。

朝鮮日報
朝鮮日報 Chosunilbo (Japanese Edition)

北朝鮮のミサイル発射実験、なぜ時間を引き延ばすのか

北朝鮮が咸鏡北道花台郡舞水端里(ハムギョンプクド・ファデグン・ムスダンリ)の「テポドン2」または「テポドン2」改良型ミサイルに燃料を注入したにもかかわらず、発射しないため、その背景をめぐって様々な分析が出ている。

▲天候の悪化〓先週、韓国と米国、日本政府は、早ければ18日にも、ミサイルが発射されると考えていた。しかし、ミサイルが発射されないことをうけ、韓国政府の一部では、ミサイル発射基地のある舞水端里地域に雲が立ち込めて雨が降るなど、気象条件が悪かったためだという観測が出ている。

天候が悪ければ、ミサイルが目標地点まで予定された経路を通るかどうかを確認するレーダーが、雲が邪魔になって、本来の機能を発揮できない恐れがあるためだ。

政府当局者は「天候の悪化は、ミサイル発射に支障はないものの、ミサイルの軌跡が正確に把握できない恐れがあり、発射を延期する場合がある」と説明した。

▲技術不足〓北朝鮮がミサイルを目標地点まで到達させる自信がないために時間を引き延ばしているという分析もある。

北朝鮮は、98年8月、「テポドン1」の発射実験に失敗したと言われている。北朝鮮は当時、人工衛星を大気圏外の地球の軌道に進入させるための発射だと主張したが、米国が探知した結果、地球の軌道で北朝鮮の人工衛星は発見されなかった。

このため、射程距離が「テポドン1」に比べて2倍から10倍近くになる「テポドン2」の発射を成功させることは疑わしいとされる。

また、発射されたミサイルが米国や日本によって迎撃される憂慮のために発射をためらっているという分析もある。

北朝鮮としては、国際社会に「核はあるものの、核の運搬能力がないか、あるいは能力不足だ」という認識を与える点を恐れざるを得ない。核保有をカードにして、6者協議などを通じて国際社会でできるだけ多くの「政治・経済的補償」を得ようとする戦略が打撃を被るためだ。

▲中国の影響力行使〓ブッシュ米大統領は今月初め、中国の胡錦涛国家主席と電話で、「北朝鮮がミサイル実験を中止するよう影響力を行使してほしい」と要請したという。ライス米国務長官も13日、中国の李肇星外相に、電話で同様の要請をしたとされる。

一部の北朝鮮専門家たちの間では、ミサイル発射の引き延ばしが米国の要請を受けた中国の影響力が作用した結果である可能性が高いという主張もある。しかし政府は、中国が、北朝鮮のミサイル発射問題について、いかなる発言もしていないと判断しているもようだ。

▲対米交渉用〓韓国と日本政府内には、北朝鮮が米国の「ニンジン」提示を期待して、発射実験を猶予、あるいは中止せずにいるという見方がある。

安保関連省庁の関係者は19日、「北朝鮮は最後まで本当にミサイルを発射するかのごとくして、金融制裁問題を話し合う米国との2国間協議を取りつけようとする可能性がある」と予測した。

日本の読売新聞も同日、北朝鮮が米国との直接交渉の機会を確保し、金融制裁を解く狙いがあるという日本政府の一部の分析を紹介した。

実際、北朝鮮は98年、「テポドン1」を発射したのに続き、99年にも「テポドン2」の発射を推進するカードで、米国の北朝鮮経済制裁を緩和させたことがある。

しかし、東国(トングク)大学北朝鮮学科の高有煥(コ・ユファン)教授は、「ブッシュ米政府は、99年当時の民主党政府とは異なる。ミサイル発射は米国の圧迫につながるだろう」と述べた。
donga.com [Japanese donga]

テポドン発射準備 北朝鮮の真意は?



 撃つのか、撃たないのか――。北朝鮮の長距離弾道ミサイル「テポドン2」が発射間近との見方が強まり、関係各国に緊張が高まっている。日米両政府は、国連安保理の開催や経済制裁を検討する。発射すれば、北朝鮮に融和的な韓国や中国も対応をとらざるを得なくなる。国際社会の自制を促す声を受けながら、北朝鮮は米国を直接交渉に引き込むためのぎりぎりの神経戦を続けている。

    ◇ 

 北朝鮮が打ち上げ準備を進めているテポドン2について、防衛庁など日本政府関係者は、ミサイル本体の組み立てはほぼ完了したとみている。今後、液体燃料の注入が終われば打ち上げ準備が整うことになり、自衛隊は在日米軍と連携して情報収集を進めている。

 ロイター通信は18日、複数の米当局者の話として、北朝鮮が発射準備を進める「テポドン2」について、燃料注入が完了したと見られる、と報じたが、日米政府として正式確認はしていない。

 関係者によると、北朝鮮はミサイルの弾頭、ブースター(推進装置)などの部品を発射台近くの格納庫からトレーラーに積んで運び出し、発射台で下から上へと積み上げたという。今のところ2段あるブースターの組み立ては確認された。ただ、弾頭部分が搭載済みかどうかははっきりしない、という見方もある。

 液体燃料の注入は、移動式燃料タンクから金属製パイプを通じ、第1段と第2段のブースターに分けてそれぞれ行う。燃料注入は通常、爆発が起きた際の誘爆などを防ぐため複数回に分けられ、注入にかかる時間は十数時間とされる。

 注入された燃料は、時間がたつと酸化など変質が進んで使用できなくなる。期限は最短で3日とされるが、旧ソ連の技術が移転していれば数カ月もつともいわれる。また、時間とともにミサイル本体も腐食するため、いったん注入されれば打ち上げに踏み切る可能性が強いと指摘される。

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 「危機の演出で米国を揺さぶり、直接交渉に誘い出すことに加え、軍事技術の進展を示して生活苦にあえぐ国民の目を国威発揚に向ける」。テポドン2発射の動きを止めない北朝鮮の狙いを、韓国の外交筋は19日こう分析してみせた。

 北朝鮮にとって当面の最大の課題は米国による金融制裁問題だ。マカオの口座を始め、金正日(キム・ジョンイル)総書記を支える「血」ともいえるカネの流れが細れば体制の揺らぎに直結する。だが、核開発問題をめぐる6者協議を「人質」にとってまで制裁解除を迫る北朝鮮に対し、米国は「6者に戻れ」の一点張りだ。

 今回のミサイル準備には、そうした閉塞(へいそく)感を打開したいとの思惑が色濃くにじむ。得意の瀬戸際戦術を一層危険な領域に進めた形だ。

 「米国の敵視政策のせいで自衛のための軍事力を拡大せざるをえない」(北朝鮮外務省)。北朝鮮にすれば、ミサイル(ロケット)開発も一主権国家としての正当な権利。金融制裁解除を求める北朝鮮は、発射に踏み切った後、改めて発射凍結を米国との交渉材料に持ち出す可能性がある。

 さらには、発射で国内向けにも軍事能力を誇示でき、国民の団結を訴えて体制固めに利用できる。そんな計算も働いているに違いない。
テポドン発射準備 北朝鮮の真意は? (朝日新聞) - goo ニュース