米議員補佐官ら来週訪朝=核申告の遅れに憂慮表明へ
【ワシントン8日時事】米共和党のルーガー上院議員(前外交委員長)の補佐官ら一行が12日から16日にかけ、北朝鮮を訪問する。米政府系放送ボイス・オブ・アメリカ(VOA)が8日報じたもので、同議員のスポークスマンは訪問計画を確認した。/n時事ドットコム:米議員補佐官ら来週訪朝=核申告の遅れに憂慮表明へ
VOAによると、訪朝するのはルーガー議員のルース補佐官のほか、スタンフォード大学の核専門家ヘッカー教授、元国務省北朝鮮担当官のウィット氏。6カ国協議で合意された北朝鮮の核計画の完全かつ正確な申告が遅れる中、ルース補佐官ら一行は北朝鮮当局者との会談で、憂慮の念を伝える。
日朝交渉記録欠落 不透明さ増す秘密外交 「都合が悪かったのでは」
小泉純一郎元首相の北朝鮮訪問は、拉致被害者5人とその家族の帰国をもたらすとともに、北朝鮮という異様な国家の実像を白日の下にさらし、大きな成果をあげた。だが、首相訪朝に至るまでの日朝交渉は水面下で行われ、徹底的に秘匿された。このため、交渉過程で北朝鮮との「密約」が存在するという噂(うわさ)が半ば公然とささやかれた。今回発覚した訪朝直前の交渉記録文書の欠落で、この“秘密外交”の不透明さがより増したといえる。
日朝間の極秘交渉は当時、首相官邸でも小泉首相と福田康夫官房長官(現首相)、古川貞二郎官房副長官ら数人が知るのみ。安倍晋三官房副長官(前首相)ですら、平成14年8月30日に首相訪朝が記者発表される前夜まで知らされなかった。
外務省内でも、交渉当事者の田中均アジア大洋州局長は秘密主義を貫いた。同月22日の幹部会議まで、本来は日朝平壌宣言作成に関与すべき立場の条約局(現国際法局)長や総合外交政策局長らも、全く蚊帳の外に置かれた。
この水面下の交渉では、拉致問題の解決よりも国交正常化実現に重点が置かれていた。その姿勢は、「拉致問題で何人が帰ってくる、こないということではない。それよりまず国交正常化に対する扉を開くことに大きな意義がある」(9月12日の古川氏の記者会見)といった言葉にも表れている。
しかし、金正日総書記が拉致を認めたことで世論は沸騰し、小泉首相もこれを無視して国交正常化を急ぐことはできなくなった。拉致問題に詳しく被害者家族の信頼も厚い安倍氏をラインから外すなど、衆知を集めてことに対処しようとしなかったツケだった。
田中氏は9月17日の日朝首脳会談時に、北朝鮮側が伝えてきた不自然な点の多い拉致被害者8人の死亡年月日情報について、マスコミが報じるまで被害者家族に伝えなかった。また、同日午前中に情報を得ていたのに、小泉首相にも平壌宣言署名式直前の午後5時ごろまで報告しなかった。こうした手法も、疑念を招いた一つの理由だろう。
政府高官は日朝交渉の記録文書の欠落について、「『8人死亡』などの拉致被害者の生存情報について、ある程度事前に話があったのではないか。そういう話もせずに、首相に北朝鮮を訪問させることなどありえない。記録を残すとだれかにとって都合が悪かったということではないか」と指摘する。
北朝鮮との間に最終段階でどのような協議が行われたかは、外務省幹部も「田中氏と通訳しか本当のところは分からない」と話している。
(阿比留瑠比)
日朝交渉記録欠落 不透明さ増す秘密外交 「都合が悪かったのでは」 (1/2ページ) - MSN産経ニュース
日朝交渉の記録「2回分」が欠落 小泉元首相初訪朝直前分 日朝協議の阻害要因に
平成14年9月の小泉純一郎首相(当時)による初の北朝鮮訪問直前に、当時の外務省の田中均アジア大洋州局長(現・日本国際交流センターシニア・フェロー)らが北朝鮮側と行った2回分の日朝交渉の記録文書が欠落し、省内に保管されていないことが8日、複数の政府高官の証言で明らかになった。両国がこの交渉でやりとりしたはずの拉致被害者の生存情報や国交正常化後の経済協力の規模など、協議内容の核心が後任者らに伝わらず、その後の交渉の障害になったという。
田中氏は13年10月ごろから、北京、平壌などで北朝鮮側と「30回近い」(政府筋)非公式の折衝を続け、「ミスターX」と呼ばれた北朝鮮側の交渉担当者らと信頼関係を築き、小泉首相訪朝の道筋をつくったとされる。
外務省は通例では、外交上の重要な会談・交渉はすべて記録に残して一定期間保存し、幹部や担当者で情報を共有、外交の継続性を担保する。そうしないと担当者交代の際に、これまで積み上げた成果を捨てて、一から出直すことになってしまうからだ。
ところが、証言によると14年8月30日に政府が小泉首相訪朝を発表し、9月17日に金正日総書記との間で日朝首脳会談が開催されるまでの間の2回分の日朝交渉の記録が省内に一切残っていない。記録文書が廃棄されたのか、もともと作成されなかったかは不明だが、政府高官は「首相初訪朝直前の最も大事な時期に、日朝間で拉致問題や経済協力問題についてどう話し合われたのかが分からない」と、困惑を隠さない。
また、現存する二十数回分の交渉記録についても、国交正常化後に日本が実施する「1兆円とも80億ドルともいわれる北朝鮮への経済協力の金額に関する協議場面が出てこない」(同)など不自然な部分があるという。
田中氏は産経新聞の取材に対し、「私は今は外務省にいる人間ではないし、ちょっと知らない。(2回分だけ交渉記録がないなど)そんなことはないと思う。日朝交渉は私だけがやっていたことではないし、私も職としてやっていたことで、個人的にやっていたわけではない。当時は局長だったから、私が(自分で)記録を書くわけじゃない。記録があるかないかは、外務省に聞いてほしい」と述べた。外務省は「コメントは差し控える」としている。
日朝交渉の記録「2回分」が欠落 小泉元首相初訪朝直前分 日朝協議の阻害要因に (1/2ページ) - MSN産経ニュース