拉致被害者をま た冷遇?―在中韓国政府
31年ぶり脱北にも「取り扱わない」拉致被害者をまた冷遇??在中韓国政府
【ソウル5日上田勇実】北朝鮮により拉致され、昨年末、31年ぶりに脱北を果たした元イカ釣り漁船員チェ・ウギルさん(67)が、中国瀋陽の韓国領事館に助けを求めた際、電話に出た領事館の職員らが「脱北者は取り扱わない」などと不誠実に応対していたことが分かり波紋が広がっている。韓国では1998年にも、脱北した元韓国軍捕虜の電話に出た韓国大使館職員の応対が問題になったことがあり、この種の問題に対する在外韓国政府の姿勢が問われている。
チェさんは75年、日本海で操業中に漁船ごと北朝鮮警備艇に拿捕(だほ)され、乗組員33人全員が拉致された。現地の北朝鮮女性と結婚し、咸鏡北道金策市の農場で働くなどしていたが、故郷の韓国に戻ることを決心し、命懸けで脱北に成功。中朝国境に近い中国・延吉市で妻と劇的な再会を果たした。
ところが今月2日に助けを求めて電話した瀋陽の韓国領事館は、電話をたらい回しにした上、「ここは韓国人の事件を扱う所で、脱北者は扱わない」「私の(携帯電話の)番号をどうやって知ったのか。誰が教えたのか」などと言ってきたという。ようやく身元を確認した領事館は、チェさん夫妻に連絡すると約束したが、ついに連絡は来なかった。
その後、動画で録画されていたチェさん夫妻と領事館のやり取りの一部始終が韓国で公開されるや、外交通商省のホームページ掲示板には「本当に恥ずかしく、情けない」「きちんと責任ある姿勢をとって」などと、非情な対応をなじる書き込みが殺到。専門家からも「厳然たる大韓民国の国民が外国人扱いされるという呆れた現実」といった批判が相次ぎ、同省は4日になってサイトに謝罪文を掲載した。
脱北者救出に携わる非政府組織(NGO)では、盧武鉉政権が脱北者や拉致被害者、元韓国軍捕虜などの問題に消極的だとみる関係者が少なくない。今回の領事館の応対についても、「政府が積極的に救出に乗り出す日本とは対照的」(韓国メディア)といった指摘も出ている。
2007/1/5 20:29
【社説】拉致被害者を見殺しにする大韓民国政府
1975年に東海(日本海)上でイカ釣りをしていて北朝鮮に拉致されたチェ・ウギルさん(67)が北朝鮮を脱出し、先日中国で韓国人の妻、ヤン・ヨンジャさん(66)と31年ぶりの再会を果たした。ヤンさんの前に現れた夫は、かつてのがっしりとした青年時代の面影もなく、体重48キロにやせこけ、真っ黒に日焼けした老人に変わり果てていた。朝鮮日報 Chosunilbo (Japanese Edition)
チェさんは脱北者ではなく、正真正銘の韓国国民だ。また一国の政府にとって、自国民保護はもっとも基本的な義務だ。しかし韓国政府にとっては、拉致された国民など面倒な存在でしかないようだ。
チェさんを脱出させたのは、政府ではなく妻のヤンさんだった。ヤンさんは政府に援助を要請したが、取り合ってもらえなかったという。結局マンションの清掃をして稼いだ金で夫を脱出させた。
チェさん夫婦は今月2日、中国で駐瀋陽韓国領事館に電話で助けを要請した。領事館の職員は「担当が違うので電話を取り次ぐ」としながら、たらい回しにした。最後に教えられた携帯電話の番号に電話したところ、受話器に出た職員は「この番号をどこで知ったのか」と詰問し始めたという。
領事館側は、拉致被害者支援団体が先月26日にチェさんが脱出したことを知らせる公文書を政府に送っていたにもかかわらず、「(本部から)そのような文書は受け取っていない。またこちらで拉致被害者問題を扱ったことはない。本国政府に電話するように」と答えたという。
今回の事件のわずか1カ月前にも、脱北国軍捕虜の電話を受けた駐中国大使館職員が「助けにはなれない」とし、邪険に電話を切っていた事実が明らかになり、政府の対応を非難する声が高まっていた。
韓国戦争(朝鮮戦争)後に北朝鮮に拉致され消息すら分からない人たちの数は400人以上にのぼり、韓国側で彼らの帰りを待つ家族は数千人にもなる。それにもかかわらず、韓国政府にとっては拉致犯の機嫌を損ねないことの方が重要らしい。
北朝鮮にどう喝されたため、「拉北者(北朝鮮による拉致被害者)」の代わりに「戦後に生死が分からなくなった人」という正体不明の表現を使い始めたかと思えば、韓国側の記者が「拉北者」という表現を使ったことを北朝鮮側に非難されるや、政府当局者が事実上謝罪するようなことまで起きた。
外交的な圧迫を通じ、北朝鮮に日本人拉致の事実を自白させ、首相が直接乗り出して、拉致被害者を連れ戻すことに成功させた日本政府の話など、韓国の拉致被害者家族にとっては夢のまた夢でしかない。
チェさんは3日、韓国に戻るヤンさんを見送りながら「わたしも連れて行ってくれ」と号泣し、ヤンさんは「やっとの思いで(夫を)脱出させたのに、政府はなぜ助けてくれないのか」と涙ながらに語った。
いつの日か国民によって、積もり積もった恨みの鉄ついが政府庁舎に下されることだろう。
朝鮮日報/朝鮮日報JNS
朝鮮半島有事、日米が民間人退避で協力 (読売新聞)
日米両政府は、朝鮮半島有事に備えて、韓国在住の日米民間人の退避計画を策定し、相互の協力体制を整える作業を開始した。ニューストップ > 朝鮮半島有事、日米が民間人退避で協力 - Infoseek ニュース
退避する米国人を一時的に日本で受け入れる一方、米軍機・艦船が邦人輸送に協力する方向で調整し、今秋の合意を目指す。
また、2002年策定の自衛隊と米軍の朝鮮半島有事の計画を実行可能なレベルに引き上げるため、今秋までに抜本的に改定し、民間人の退避計画も反映する。米軍が有事に使用する日本国内の民間空港・港湾を特定するとともに、ミサイル防衛の共同対処方法を定め、「有事への備え」を強化する。
退避計画の策定作業は、昨年の北朝鮮のミサイル発射や核実験に伴う朝鮮半島情勢の緊迫化を踏まえ、昨年末に始まった。