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北朝鮮出稼ぎ労働者の上納金示す文書

 北朝鮮政府が海外に労働者を出稼ぎに出し、上納金を吸い上げている。そんな実態を浮かび上がらせる文書をJNNが入手しました。現場となったポーランドで、送金の実態を取材しました。

 これは、北朝鮮の商工会議所が発行した朝鮮ピョンヤン総合建設会社の会社証明書です。この会社が労働者を派遣した先は、ポーランド北部のグダニスク。国内最大の港がある造船の町です。グダニスクの街の中心からおよそ2キロ、北朝鮮からやってきた労働者たちは1軒の民家で集団生活を送っています。

 朝6時半、家の脇に停めてあった白いワゴン車に労働者たちが次々と乗り込んでいきます。ワゴン車は、取材陣をまくためか頻繁に車線変更をしながら造船所の中に消えました。北朝鮮人労働者は、造船所の一角で溶接工として働いています。

 「働き者で規律的、溶接の腕もいい。仕事でもプライベートでも問題はないわ」(労働者の窓口の人材派遣会社会長)
 「礼儀正しいわよ。犬を庭に放したら金網を蹴られたこともあるけど」(近所の人)
 「車に乗っているところや、歩いているのを見かけるだけ。(Q.接触はないのですか?)ないわ。誰とも話さないのよ」(近所の人)

 労働者の中で、ポーランド語を話すリーダー格の男への取材を試みました。
 「ここを去れ!ここから去れ!カメラを下げろ!撮るな!消えてくれ。警察を呼ぶぞ!(Q.なぜひと言も答えてくれないのですか?)撮るな・・・」(労働者のリーダー格の男)
 取材には一切応じず消えていきました。

 会社側はポーランド当局に対し、労働者1人の月給を2500ズロチ、日本円でおよそ10万円と説明しています。しかし実態は、賃金の大半を北朝鮮政府が吸い上げているとの見方が有力です。

 こうした中、JNNは労働者の代表が朝鮮ピョンヤン総合建設会社の銀行口座にまとまった現金を振り込んだ証明書を入手しました。
 金額は3万ズロチ。日本円にして120万円に上ります。労働者個人ではなく、組織的な送金の可能性が高いと見られます。

 北朝鮮大使館は、政府への上納金システムを否定します。
 「(給料の上納は)事実ではない。そのような話は我々への挑発であり、労働者への妨害行為である」(在ポーランド北朝鮮大使館)

 さらにピョンヤンにある派遣元の会社は、我々の取材に対しこのように答えました。
 「(Q.国は【給料の】中間搾取をしているか?)いや、とんでもない!それはまったく間違った話です。(Q.労働者は給料を100%もらうか?)はい、そうです。(Q.派遣先は?)いろいろな国ですよ。たくさんの国へ行っています」(「朝鮮ピョンヤン総合建設会社」幹部)

 北朝鮮政府による労働者の海外派遣は、ポーランド以外にチェコやロシアなどでも確認されており、受け入れ国に対し、金正日政権を資金面で支援しているとの批判が上がり始めています。(05日16:18)


北朝鮮出稼ぎ労働者の上納金示す文書

ヒル次官補、日本には対北支援求めず

 アメリカ代表を務めるヒル国務次官補が日本に到着しました。ヒル次官補は韓国を出発する際にJNNの取材に対し、「北朝鮮の非核化の見返りとして日本にエネルギー支援などを求める考えはない」と話しました。

Q.北朝鮮の核放棄の見返りとして日本に支援を求めるか?
 「私は日本には(エネルギー支援など)何も求めるつもりはない。私は日本政府と緊密な調整をするために日本に行きます」(ヒル国務次官補)

 ヒル次官補はこのように、日本にエネルギー支援を要請する考えのないことを初めて明らかにしました。

 6か国協議では、北朝鮮が核放棄の見返りとして求めるエネルギー支援などのあり方が1つの焦点ですが、ヒル次官補は日本側と密接に連携しながら協議に臨むと強調しました。

 協議は8日から北京で再開されます。(05日17:39)


TBS News-i

【関連】『北』と重油提供議論 可能性否定せず

 【ソウル=福田要】訪韓中の六カ国協議米首席代表、ヒル国務次官補は四日、「北朝鮮との間で重油提供について協議したことはない」としながらも「(二〇〇五年九月の)共同声明にエネルギーと経済支援の条文がある」と述べ、核放棄への見返り措置として重油提供を議論する可能性について否定しなかった。

 ヒル次官補は同日夜、韓国首席代表の千英宇(チョン・ヨンウ)外交通商省平和交渉本部長と協議後、報道陣の質問に答えた。千本部長は「(核放棄への)初期段階履行措置に対し(米韓の)立場は完全に一致し、北朝鮮に提供する相応の措置に対しても異論はない」と強調した。

 一方、韓国政府当局者は、韓国の通信社・聯合ニュースに対し、〇五年の共同声明に盛り込まれた軽水炉の提供と韓国からの二百万キロワットの電力供給計画は、初期段階の履行措置の見返りには含まれないとの見方を示した。

 政府当局者は、その根拠として、核拡散防止条約(NPT)の規定により、核保有を主張する国には平和的に核を利用する権利がない点と、韓国の送電計画が非核化への過程が終了することを前提としていることを指摘したという。