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6カ国協議 核放棄までの「時間表」作成を 中国の北朝鮮問題専門家・張氏

 【北京=野口東秀】中国共産党幹部を養成する中央党校国際戦略研究所の北朝鮮問題専門家、張●瑰教授は10日、今回の6カ国協議について、「核兵器放棄という大前提が達成できなければ協議の価値はない」と指摘、北朝鮮の核放棄までの具体的スケジュールを固め、ウラン濃縮計画についても取り上げなければ、協議は失敗すると警鐘を鳴らした。

 張教授はまず、「協議が会議のための会議となり、一種のゲームとして変質しかねない。協議中も北朝鮮は核を開発しており、長時間かけて大前提を達成できないならば問題は更に複雑化する」と述べ、核兵器放棄までの『時間表』を作成しなければ「協議の価値はなく空虚だ」と強調した。

 また、教授は非核化のほか、経済支援や正常化交渉など5つの作業部会を設置することについて、「処理する分野が複雑化し過ぎている。包括的な解決方式をとるのではなく、安全保障、つまり核放棄に絞るべきだ。米朝、日朝関係正常化、拉致問題は6カ国協議で協議すべきでない」と指摘し、核放棄に限って議論を詰めるよう求めた。そのうえで教授は、ウラン濃縮計画の存在の処理と現有する核兵器の処理について、「北朝鮮はこの点の処理を約束しておらず、解決しなければ6カ国協議の失敗に直結する」と述べ、プルトニウムによる核開発だけでなく、北朝鮮が曖昧(あいまい)にしている濃縮ウラン計画についても追及すべきだとの考えを示した。

 そして、北朝鮮が今後とるべき行動についても細かく規定することが必要だと強調。「北朝鮮が(凍結で合意した)核計画を復活させても、見返りとして与えたエネルギーは戻ってこない」と述べた。

 ●=王へんに連

Yahoo!ニュース - 産経新聞 - 6カ国協議 核放棄までの「時間表」作成を 中国の北朝鮮問題専門家・張氏

エネルギー支援で隔たり 6カ国協議きょうも継続

 【北京=新貝憲弘】北朝鮮の核問題をめぐる6カ国協議は3日目の10日、議長国の中国を軸とした2国間会合が終日行われた。中国が提示した合意文書の草案について意見調整が行われたが、北朝鮮は核放棄に向けた「初期段階の措置」の見返りとして大規模なエネルギー支援を要求。残り5カ国との隔たりが依然大きく、11日も引き続き協議が行われることになった。

 中国はこの日、5カ国すべてと2回以上の会合を開いたほか、米国は中国と4度、韓国と3度にわたり断続的に協議。中国外務省の秦剛副報道局長は協議後の会見で「議論の焦点は北朝鮮に対する経済・エネルギー協力問題だ」と説明。「各国の意見の食い違いはまだ大きいが、積極的な態度で話し合っている」と述べ、合意文書の修正案づくりに努力していると説明した。

 日本の首席代表を務める佐々江賢一郎外務省アジア大洋州局長は「争点は絞られているが、いくつかの問題で解決の方法が見えない。厳しい状況が続いている」と語った。

 韓国首席代表の千英宇(チョン・ヨンウ)外交通商省朝鮮半島平和交渉本部長は、北朝鮮と非公式協議を複数回開いたことを明らかにし「各国の利害関係が絡む部分があるため、妥結できなかった。明日の交渉で展望がある程度分かるだろう」と話した。

 一方、米紙ニューヨーク・タイムズ(電子版)は10日、2カ月以内に北朝鮮が主要な核施設を閉鎖・封印する見返りに、韓国による重油の提供や米国との関係正常化交渉を開始する行程表を盛り込む案で合意に近づきつつあると報じた。ホワイトハウスと国務省はこの一両日に6カ国協議で合意に達したら、「大々的な発表」を準備しているという。

■米、金融制裁一部解除へ

 【北京=吉田昌平】北朝鮮核問題をめぐる6カ国協議に関連し、米国の北朝鮮に対する金融制裁の一部が近く解除される見通しであることが10日、分かった。複数の協議関係筋が明らかにした。

 制裁解除の具体的時期は不明だが、関係筋は「解除されるのは、凍結された口座の総額約2400万ドルの資金のうち、半分程度になるだろう」との見通しを示した。米国はこうした方針をすでに協議関係国に伝えたもようだ。

 金融制裁は、米国が愛国者法(反テロ法)に基づき、北朝鮮の違法行為に関係する懸念先として、マカオの銀行「バンコ・デルタ・アジア(BDA)」を指定したのが発端。これを受け、マカオ政府がBDAの北朝鮮関連口座約50を凍結していた。凍結解除となるのはこのうち、先の米朝金融問題協議でも、違法性が確認されなかった口座となる。

 北朝鮮は昨年末の6カ国協議で、核問題協議入りの前提として金融制裁の解除を主張。しかし、今回の協議では、これに固執せず、核放棄に関する初期段階の措置を受け入れる姿勢を表明した。

 北朝鮮の態度変化の背景には、金融制裁の一部解除を織り込み済みとして、見返り支援の獲得に乗り出したことがあるとみられる。ただ、米国は今回の措置は制裁解除でなく、「法執行の問題」と位置付けている。


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北朝鮮、敵視政策見極め 「米から確証」重視 6者協議

 「米国は韓国との合同軍事演習で我々を脅かそうとしている」――。北朝鮮の金桂寛(キム・ゲグァン)外務次官は9日の6者協議で「米国の敵視政策」を厳しく非難した。米国は寧辺の原子炉について94年の米朝枠組み合意に盛り込んだ「凍結(フリーズ)」より強い「稼働停止(シャットダウン)」を要求。これに対し北朝鮮は「要求に応じた後で米国が裏切らないという確証」(北朝鮮関係筋)に重点を置いているようだ。

 金次官は8日に北京に到着した際も「米国が敵対政策を放棄するかどうかを基本に判断する」と説明。9日までの全体協議では、核放棄に向けた行動の見返りの一つとされるエネルギー支援には触れなかったという。

 協議筋によると、金次官は初日、原子炉の稼働停止を「受け入れる準備がある」と言明したが、2日目は態度を一変させ、米国の敵視政策を批判した。他の参加国からは「支援を多く勝ち取るための駆け引き」(6者協議筋)との声が出ている。だが、米国のヒル国務次官補は10日、「シャットダウンという言葉を使うことは(北朝鮮も)理解ができていると思う」と言及。北朝鮮関係筋も「支援の量だけが重要なのではない」と説明する。

 米韓合同軍事演習や金融制裁のほか、テロ支援国家指定など、北朝鮮はこれまでも米国の敵視政策を問題視してきた。核問題だけが一段落しても米国が政策を変えない限り、根本解決につながらないとの思いが強い。

 韓国の千英宇(チョン・ヨンウ)首席代表は10日、「核心部分の相違点を解消してこそ、本格的な文書作成に入れる」と述べ、二国間協議などを通じて、北朝鮮の主張にも理解を求める考えを示した。

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