「拉致取 り組み確約できず不安」家族会が懸念
6者協議での合意を受け、拉致被害者家族会の横田滋代表は13日、「米国がテロ支援国家指定の解除を検討する際、拉致問題の解決を北朝鮮に促すかどうか。日朝国交正常化の作業部会でも、北朝鮮が『拉致は解決済みだから経済協力だけ協議したい』と言い出すのではないか」と、懸念を示した。飯塚繁雄・家族会副代表も「北朝鮮に拉致問題への取り組みを確約させられなかった点が不安だ」と指摘した。
一方、支援団体「救う会」の平田隆太郎事務局長は「日本は『拉致問題があるのでエネルギー支援に参加できない』との強いメッセージを出せた。他国も日本にも支援させるため、北朝鮮に拉致問題に取り組むよう求めるだろう」とした。
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「拉致問題、作業部会で協議」日本首席代表が会見
6者協議で日本首席代表を務める佐々江賢一郎・外務省アジア大洋州局長は13日、協議閉幕後の記者会見で、6者協議の枠組みで設置が決まった「日朝国交正常化」の作業部会の場で、北朝鮮と正常化交渉について話し合っていく考えを示した。また、同部会で拉致問題を取り上げていく方針も明らかにした。
安倍首相は同日、作業部会設置について、首相官邸で記者団に「対話の場ができたことは有意義だった。拉致問題を前進させるべく全力を尽くしたい」と評価した。
日本政府としては、日朝の2国間協議の中で行き詰まっていた拉致問題を6者協議の枠組みに位置づけ、打開を図る狙いがある。佐々江氏は「日朝関係が進展をみせることで6者協議も進むという好循環が生まれてくる」と強調。日本側は30日以内に開くとされた部会の具体的な担当者や協議の形式、具体的時期などを今後、北朝鮮と調整したうえで決める。
日朝間の協議は昨年2月、(1)拉致問題(2)核・ミサイルなどの安全保障問題(3)国交正常化??の3分野を同時並行で話し合う包括並行協議を立ち上げたが、北朝鮮側が横田めぐみさんのものとする遺骨の返還を求めるなどして難航し、成果を得られないまま休眠状態になっていた。
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6者協議、北朝鮮の核施設停止で合意 見返りに重油提供

北朝鮮の核問題をめぐる6者協議は13日、朝鮮半島の非核化に向けて各国がとるべき初期段階の措置を決めた合意文書を採択し、閉幕した。北朝鮮が60日以内に寧辺(ヨンビョン)の核施設の稼働を停止することなどの見返りに、重油5万トン相当のエネルギー支援をすることが盛り込まれたが、当面は日本を除く4カ国が負担する。昨年10月に核実験を強行した北朝鮮に核を放棄させる第一歩が踏み出された形で、合意事項が実行に移されるかどうかが今後の最大の焦点となる。
議長の武大偉(ウー・ターウェイ)・中国外務次官は13日午後、釣魚台国賓館での閉幕式で、各国代表団を前に合意文書を読み上げた。
北朝鮮が初期段階に続き、核再処理施設などを含むすべての核施設を解体すれば、当初の5万トンを含め最高で重油計100万トン規模の支援を受けられる。これは市場価格で約3億ドル(360億円)に当たる。韓国代表団が公表した合意議事録によると、各国の負担は平等を原則とするが、日本については拉致問題に配慮、「自国の憂慮事項が処理され次第、参加を期待する」として、当面は参加しないことが確認された。
一方、朝鮮中央通信は13日、「各国は朝鮮の核施設稼働の臨時中止に関連して重油100万トンに相当する経済、エネルギー支援を提供する」と報じており、今後、認識の違いが合意の履行に影響を与える恐れもある。
合意文書は、北朝鮮が60日以内に核再処理施設を含む寧辺の核施設を稼働停止、封印するとともに、02年12月に追放した国際原子力機関(IAEA)査察官を復帰させることが盛り込まれた。保有するプルトニウムを含むすべての核計画について日米韓中ロ5カ国と協議することも求めた。ただ、合意文書には「核兵器」との直接的な表現は使われていない。
また、米国が北朝鮮に対するテロ支援国家指定を解除する作業に着手、過去の制裁の根拠となった対敵国通商法の適用を終了する作業を始めることを盛り込んだ。アジア開発銀行などの融資に道を開くもので、北朝鮮に配慮した形だ。
ヒル米国務次官補は13日夜、米朝が対立してきた金融制裁問題について「30日以内に解決すると中国などに表明した」と明言。米朝国交正常化の作業部会のため北朝鮮首席代表の金桂寛(キム・ゲグァン)外務次官をニューヨークに招待したことも明らかにした。
一方、一連の核危機の発端となったウラン濃縮計画問題については「非核化の作業部会に分科会を設けることを想定している」と語り、計画の存在を否定する北朝鮮を追及する姿勢も示した。
作業部会は「非核化」「米朝国交正常化」「日朝国交正常化」「経済エネルギー協力」「北東アジアの平和と安全のメカニズム」の五つが設置され、30日以内に初回の会合が開催される。順調に進めば4月にも6者外相会議が開催される。次の段階の措置を話し合うため次回の6者協議を3月19日に開催することも決まった。
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