From:ななころ
プライベートオフィスより
今日は息子たちが運動会の振替のため学校がお休み。
息子たちはいつもはなかなか朝起きないのに、お休みになると早起きになって困っている、ななころです。
◆前回記事のあらすじ
不動産投資は投資ではなく、「不動産賃貸業」という立派な事業だと考えていますが、他の事業とも決定的に異なる点があります。
不動産賃貸業は「右肩下がりのビジネスモデル」だということです。
1つ目の理由は、築年数が古くなればなるほど家賃収入という売上は減ってしまうということです。
2つ目の理由は、築年数が古くなればなるほど資産価値は減り、支出が増え、利益は減ってしまうということです。
そして、3つ目の理由は、利息と減価償却という2つの経費がなくなることで税金の支払いが増えていき、利益が減っていってしまうということです。
家賃も変わらない、支出も変わらない、それなのに利益が減ってしまうのです。
知らず知らずのうちに「デッドクロス」と呼ばれる黒字倒産に陥ることもあります。
この事実を購入前から理解していないと将来苦しむことになるのですが、ちゃんと伝えてくれる不動産業者やコンサルは多くはありません。
まるで持った瞬間から半永久的に毎日必ず金の卵を産み続けてくれるガチョウかのように、おいしいところだけしか説明してくれませんよね。
とはいえ、この「右肩下がりのビジネスモデル」を解決する3つの方法があります。
前回の記事では、1つ目の解決策についてお伝えしました。
残り2つの方法とは何でしょうか?
※過去記事
「これを知らないとマズイ!不動産投資が他の事業と決定的に異なる点とは?(1)」
「これを知らないとマズイ!不動産投資が他の事業と決定的に異なる点とは?(2)」
「数年後にジリ貧になる!?不動産賃貸業特有の右肩下がりのビジネスモデルを解消する3つの方法(1)」
◆2つ目の解決策
不動産賃貸業特有の「右肩下がりのビジネスモデル」を解消するためには、他にはどんな方法があるのでしょうか?
2つ目の解決策は「資産価値を上げる」ということです。
「なんだ、当たり前じゃん!?」
「そんなの誰でもやってるよ!」
と思われた方もいるかと思います。
ただ、ここ日本の不動産業界において、新築時から資産価値を維持 or 上げようと努力をしている人は多くはありません。
スクラップアンドビルドが一般的ですよね。
「減価償却」という言葉からも分かると通り、日本においては物件が古くなればなるほど価値が下がっていくという考え方が根底にあるような気がします。
価値も右肩下がりに減っていくという考え方なのです。
(京都のような場所や骨董の世界もありますが・・・)
一方で、世界に目を向けると古くなればなるほど味わい深く価値が増していくことが、一般的だったりします。
ヨーロッパは顕著ですよね!?
建物が古くなればなるほど価値が増し、家賃や売買金額は高くなります。
たとえばドイツでは、築100年を超す区分マンションが、広さ60平米ちょっとで3LDKの間取りでも、1億円を超えるなんてことはザラにあります。
◆資産価値を上げると!?
そして、資産価値を上げることに成功すると、家賃はアップできるかもしれません。
もし家賃を購入時よりも10%上げることに成功したらどうなるでしょうか?
不動産投資の世界では、物件の価値や売買金額を決める方法の1つとして、「収益還元評価」を使います。
収益還元評価とは、ご存知の通り、その不動産が将来生み出すであろうと期待される収益をベースとして評価します。
計算式は以下の通りです。
「 物件価格 = 年間家賃収入 ÷ 表面利回り 」
たとえば、年間家賃収入1000万円を、表面利回り10%で売り出そうとしたら、評価は1億円となります。
「 1000万円 ÷ 10% = 1億円 」
それでは、資産価値を上げる努力が成功し、年間家賃収入が10%アップできたらどうなるでしょうか?
・家賃収入1000万円 → 1100万円(10%アップ)
計算式は次のようになり、なんとっ!?、1千万円も評価が上がることになります。
「 1100万円 ÷ 10% = 1.1億円 」
資産価値を上げ、家賃収入を上げることができた時の威力を感じていただけたでしょうか!?
◆資産価値を上げるためには?
以上のように、私たちは物件を購入したら、できるだけ資産価値を上げることで、右肩下りのビジネスモデルを解消することができるのです。
資産価値を上げるために、ななころが実践している例として、
・こまめな建物修繕(すぐ直す、すぐ塗る)
・思い切ったリフォーム
・こまめなお掃除
・お花を植える
・安易に家賃を下げず、工夫して工夫して工夫する
ななころが所有する物件は築年数30年を超えた建物ばかりですが、ちょっとづつちょっとづつ資産価値を上げ、入居者が住みやすい環境を整えるよう心がけています。
その努力の甲斐もあり、地方の人口減少エリアではありますが、10年以上高稼働を続けています。
右肩下りのビジネスモデルを克服しています。
◆最後に重要な対処法
そして、最後にもう1つ重要なことがあります。
不動産賃貸業を含めて、商売の大原則といっても良いほど重要なことです。
右肩下りのビジネスモデルを対処するための3つ目の方法とは何でしょうか?
長くなったので次回に続きます。
(つづく)
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◆編集後記
2年前にスウェーデンのストックホルムに家族旅行しました。
スウェーデンもガムラスタンという旧市街を始めとして、古い建物が多くあります。
新築を探す方が難しいぐらいです。
友人が住んでいる2LDKマンションも築100年はゆうに超えており、エレベーターはあるものの扉の開閉が手動でした。
洗濯機置場も洗濯を干すバルコニーもありませんし、お風呂もシャワーブースで狭く使いづらいものでした。
それでも、設備はどれも比較的新しいものばかり。
こまめに修繕してあり、とてもオシャレで住むにはとても快適でした。
友人は「買ったら1億円はするよ」と言っていました。
私たち不動産投資家が古く味わい深い建物を増やしていけるよう努力すれば、きっと日本はもっともっと住みやすくなると感じた次第です。
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