◆約1000億円の大赤字へ
スルガ銀行に見切りを付けて、
借り換えを実行したことを、
昨日の記事でご報告をしました。
そして、本日発表されたスルガ銀行の決算内容は、
予想通りとんでもない大赤字に転落となりました。
融資が焦げ付いた場合に備える引当金を大幅に積み増し、
最終的な損益が985億円余りの赤字と報じられています。
~ 記事一部抜粋 ~
スルガ銀、最終赤字985億円 18年4~9月期
スルガ銀行は14日、2018年4~9月期の連結最終損益が985億円の赤字(前年同期は211億円の黒字)になったと発表した。シェアハウス向け融資で引当金を積み増し、当初予想の120億円の黒字を大幅に下回った。19年3月期通期の最終損益では975億円の赤字(前期は69億円の黒字)を見込む。融資が焦げ付く可能性を保守的に見積もり、損失が膨らんだ。
投資用不動産融資の痛み具合を改めて査定した。実質与信費用はシェアハウス関連融資で947億円、アパートローンで92億円。アパートローンは延滞率が低く、追加引き当ての対象は限定的だったとみられる。創業家関連企業に対する融資でも134億円を引き当てた。与信費用は1196億円になり、通期で1340億円に膨らむ見通し。
(2018/11/14 日本経済新聞記事より)
~ ここまで ~
見てください、急降下を。。。
まるで10mの飛び込み台から飛び降りたような、
急降下です。
来年3月までの1年間の最終損益も、
17年ぶりに赤字に転落する見通しだとしています。
◆スルガ銀行の決算内容の見どころ
決算はスルガ銀行のホームページで公開されていますので、
気になる方はご覧になってみるといいかなと思います。
2019年3月期 第2四半期 決算情報より
いくつかの見どころをシェアさせて頂きます。
1.融資実行額
2.流出する預金、貸付残高
3.リスク管理債権
そして、決算内容から見る、
スルガ銀行の未来について、
所管についてお話しさせていただきます。
◆融資実行額は激減
金融庁による6ヶ月業務停止処分を受け、
収益不動産への新規融資がストップされました。
また、ゆうちょ銀行と提携して提供していた
住宅ローンについても、ストップとなっています。
その結果、融資実行額は激減。
如実に決算に表れる結果となっています。
収益の柱が完全に折られており、
業務停止期間が来年4月まで、
金利収入のみでなんとか凌いでいくことになります。
ただ、この金利収入も、
貸出金利息の減少等により、
前年同期比27億円減少となっている状況。
オフィスはどこも1等地にあり、
社員の給与は銀行随一。
経費は前年同期比横ばいの238億円。
果たして持ちこたえることができるのでしょうか・・・。
◆流出する預金、貸付残高
そして、恐ろしいほどの預金流出が起こっています。
・預金期末残高は、前年同期末比6,601億円(16.1%)減少。
・個人預金期末残高は、前年同期末比4,649億円(14.4%)減少。
これまた額が大き過ぎてピンと来ませんが、
昨年400万円あったはずの貯金が、
1年間で66万円減っていたというと
イメージしやすいでしょうか。
どんどんお金がなくなっていく恐怖。。。
しかも、預金流出がさらに加速しています。
3ヶ月前の6月の決算では「2000億円減少」、
今回が「6000億円減少」ですので、
この3ヶ月だけで「4000億円減少」となります。
今回の一連のスルガ銀行の不祥事に対して、
不安や憤りを感じている人が多く、
急激に顧客離れしていることが分かります。。
~ 記事一部抜粋位 ~
スルガ銀行が中間決算を発表 約1000億円の赤字転落
スルガ銀行が中間決算を発表し、シェアハウスをめぐる不適切融資の影響で985億円もの赤字を計上しました。顧客離れが進み、預金残高も大幅に減少しています。
一連の問題が発覚後、顧客の流出も拡大、預金残高は前の年から6600億円減少して3兆4159億円、貸し出し残高はおよそ2000億円減少して3兆858億円となりました。
(11月14日 静岡朝日テレビより)
~ ここまで ~
◆流出するのは預金残高だけでない
そして、流出しているのは、
預金残高だけではありません。
どんどん完済されたり、
借り換えされていっており、
貸出金残高が激減しているのです。
その額、なんとっ・・・
明日に続きます。
(つづく)
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