スルガ銀行は大丈夫なのか?自己資本比率も急激に低下(不動産投資家に求められる自己資本比率) | 不動産投資で人生を自由に豊かに描く!「ライフデザイン実践会」

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わたしはど素人からスタートとして5年で家賃収入1500万円を達成し、2012年9月サラリーマンを卒業しました。ライフデザインの手段として不動産投資は最適です。不動産投資のノウハウや有益な情報や人生を豊かに描く方法をどんどんシェアしていきます。


◆前回までのあらすじ

前回の記事では、スルガ銀行の決算が、
1000億円もの大幅赤字に転落し、 

・業務停止によって融資実行額が激減し、
 先行きの不安さが露呈

・顧客離れが加速して、
 預金額も加速度的に減っている


といったことをお伝えしました。
 


今朝の朝刊で、各紙大きく報じています。

各紙報道内容はほぼ同じですが、
報じ方や論点が違うのは、
読んでいて面白いですね。


<朝日新聞>
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<読売新聞>
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<日経新聞>
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そして、預金流出によって、
自己資本比率は急激に低下。

預貸率も急上昇しているのです。



◆預金の流出によって自己資本比率も急激に低下

これまでスルガ銀行は、地銀の中でも、
かなり健全な自己資本比率を誇ってきました。


国内の銀行に求められている自己資本比率の基準は、
最低「4%」です。

※算出方法は違いますが、国際統一基準は「8%」


それに対してスルガ銀行は「10%」を越え、
直近では「12%」を越えていました。


しかし、顧客離れによる預金の流出によって、
自己資本比率が急激に低下しています。


「12.70%」あった自己資本比率が、
「-4.05%」低下して、
「8.65%」まで低下しているのです。。。


預金流出が加速していますので、
今後さらに低下する可能性もあるのです。


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◆(余談)不動産投資家に求められる自己資本比率は?

余談ではありますが、
われわれ不動産投資家に求められる
自己資本比率はどのくらいでしょうか?


当然、銀行は事業者に融資をする際に、
この自己資本比率をチェックします。


一般の企業で、
「最低このくらいの自己資本比率は維持すべき」
と言われている基準は「20%」です。

 

 

・自己資本比率が70%以上なら理想企業

・40%以上なら倒産しにくい企業

・平均は赤字企業で-4%、黒字企業で27%

 

というように言われています。


自己資本比率


売値1億円の物件を購入するのに、
1億円の融資を受けるとしたら、

黒字企業の平均自己資本27%を基準とするならば、
2700万円の自己資本が必要ということになります。


(不動産投資事業は、他の業種と違って、
 土地と建物という担保がありますので、
 一概に当てはめることはできませんが)


ですから、サラリーマンに対して、
フルローン、オーバーローンで融資を出すことが、
いかに異常だったということが、
分かるのではないでしょうか。


かぼちゃの馬車や大型RC物件など、
預金100万円以下のサラリーマンに対して、
担保価値を無視して1億円以上の融資を出すこと事態、
はちゃめちゃだったわけです。


とはいえ、それでも不動産投資やりたいですよね。

僕たちのような一般のサラリーマンが、
数千万円の預金を作るなどということは、
なかなかできることではありませんよね。


だからこそ、

・「担保価値 > 購入価格」で物件を買うこと

・利回りが高く、キャッシュフローの出る物件を買うこと


といったことが必要になってくるのではないかなと思います。


「えっ?そんな物件無いって??」


たしかにそうかも知れませんね笑


業者から「儲かる」と言って紹介される物件には、
そのような物件はなかなかないでしょう。。。


そいういった物件を見つけ出す力こそ、
僕たち不動産投資家ががんばる所ですね。



◆貸出残高も減っている

余談が長くなりました。

話しを元にも戻します。


預金が流出し自己資本比率が下がる一方で、
貸出残高も減っています。


スルガ銀行は金利も高いですから、
他銀行へ借り換えが進んでいるとみていいでしょう。

 

・貸出金期末残高は、前年同期末比2,001億円(6.0%)減少。
 

・個人ローン期末残高は、前年同期末比1,725億円(5.8%)減少。 


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◆預貸率は急上昇!?

一方で、貸出残高の減少以上に、
預金が流出していっているため、
預貸率は跳ね上がっています。


その差、4000億円以上あります。

・預金期末残高:前年同期末比6,601億円(16.1%)減少

・貸出金期末残高:前年同期末比2,001億円(6.0%)減少



その結果、
預貸率は「80%」から「90%」へと、
10ポイントも急上昇しているのです。


(2018年3月期第2四半期決算説明資料より)
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 ↓

(2019年3月期第2四半期決算説明資料より)
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◆預貸率とは?

それでは「預貸率(よたいりつ)」とは何でしょうか?


預貸率と聞いてもピンとこないですよね。


預貸率とは、

「銀行が集めた預金を、どれだけ貸し出し(融資)に回しているか」

という指標なわけですが、


この預貸率と引当金の中身をみていくと、
スルガ銀行の危うさが分かってくるのです。


ちょっと長くなってしまったので、
次回に続きます。

(つづく)


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