◆ガヤルド社の顧客は50名前後か!?
前回の記事では、
かぼちゃの馬車のスキームと類似した、
シェアハウス投資についても、
次々と破綻していることをお伝えしました。
※4月3日「かぼちゃの馬車の類似シェアハウス投資物件が続々と競売に・・・」
かぼちゃの馬車を手がけていたのが、
スマートデイズ社(旧スマートライフ社)ですが、
他にも数社がシェアハウス投資を販売していました。
私が把握しているだけでも、5社あります。
それぞれ100名前後のサラリーマン投資家の顧客がおり、
破産 or 破産の危機に瀕しています。
その中の1つが、「ガヤルド社」です。
ガヤルド社のシェアハウス投資の顧客は、
50名前後いたとされています。
◆ガイヤルド社とは?
かぼちゃの馬車事件が起こるまで、
私はガヤルド社の名前を知りませんでした。
付き合いのある不動産業者から名前を聞き、
かぼちゃの馬車と同スキームでシェアハウス投資を進め、
破綻しているということを聞いたのです。
ガヤルド社をインターネットで調べても、
あまり情報が出てきません。
一般的に、かぼちゃの馬車を始めとしたシェアハウス投資では、
派手な広告宣伝をしてセミナーに顧客を集め、
綺麗どころの女性を揃えて、
煽って販売する手法が取られていました。
または、スルガ銀行とタイアップして、
共済という形でセミナーを開き、
安心感を醸し出して顧客を集めていました。
いずれもセミナーを主としていました。
しかし、この会社は、
過去のセミナー情報が一切出てきません。
ホームページを見ても、
まったくといって情報が出てこないのです。
ですので、私の勝手な予想ですが、
ガヤルド社は既存の顧客に対してのみ、
シェアハウス投資を販売していたのではないでしょうか。
かぼちゃの馬車を手掛けたスマート社同様、
同社のサイトに書かれている会社方針とはかけ離れて、
顧客を裏切ることになってしまいます。。。
◆15年以上存続した会社がなぜ・・・
同社のサイトを確認すると、
設立は「平成15年6月」とあり、
15年近く存続していたことが分かります。
それにしても、そこまで続いていた会社が、
なぜにシェアハウス投資に、
手を出してしまったのでしょうか。
同社のサイトを確認すると、
高級分譲マンションや注文住宅、
投資用1棟マンションを主に手がけていたようです。
主に建設がメインの会社だったようです。
記載を信じるのであれば、
すぐに廃業する業者の多い不動産業界において、
ある程度の信頼と実績を積み重ねていた、
業者だったのではないでしょうか。
設立日のすぐそばに書かれている
宅建業の免許番号の更新回数と、
合わないのは気になりますが・・・
※免許番号の表す意味とは?
このブログ読者には説明不要でしょうが、
免許番号のカッコで囲まれた数字は、
宅地建物取引免許の更新回数を表しています。
宅建業の免許は5年に1回、免許の更新を行っており、
更新を行う毎に数字が増えていきます。
不動産業界、特に投資専門の業者で、
免許番号の数字の多い業者は多くはありません。
ですから、
信頼できるかどうかの1つの指標にはなります。
(あくまでも指標の1つではありますが)
なお、「(2)」となっているガヤルド社は、
5年以上10年未満の会社となります。
設立とずれるのです。
◆ガヤルド社から廃業届の提出
そして、ガヤルド社は、
他のシェアハウス投資と同様に破綻しました。
廃業届の提出があり,
建設業許可を取消されています。
(平成29年9月29日 公告より)
※建設業許可の廃業届とは?
・廃業届とは,建設業許可の要件を欠いた場合に許可を有する業者等が許可行政庁へ提出するもので,これが提出されることにより,許可行政庁は満了日を待たずに建設業許可を取り消します。したがって,違法行為等に基づく許可取消とは異なります。
・掲載されている建設業者は,建設業許可の要件を欠いた建設業者であり,事実上の営業を継続している業者も含まれます。建設業法上,建設業許可が無くとも軽微な建設工事(工事1件の請負金額が500万円に満たない工事(建築一式工事であれば1,500万円に満たない工事又は延べ面積が150平方メートルに満たない木造住宅工事))を行うことはできます。
・掲載されている建設業者には,一部廃業した業者(建設業許可の28業種のうち,一部の業種について許可要件を欠いた業者)も含まれます。したがって,取り消していない許可業種については引続き許可を有しています。
~
◆ガヤルド社所有の高級マンションが競売へ
そして、ガヤルド社が所有していたと思われる、
高級マンションの1室が競売にかけられています。
渋谷区にある高級住宅街・松濤(しょうとう)地区に、
悠然と建っている高級マンションの1室です。
約70平米の2LDKです。
現況調査報告書を読むと、現在は、
家賃35万円、駐車場代4.1万円で貸し出す形で、
会社の関係者が住んでいるようです。
駐車場代が4.1万円ですよ!?(驚)
平成28年10月分から、
管理費の未払いが発生し、
90万円近くの滞納となっています。
この頃にはすでに事業は、
かなり苦しくなっていたことが想像されます。
そのため、一見儲かりそうなシェアハウス投資を、
手がけたのでしょうか・・・。
そして、売却基準価格は、なんとっ!?、
7600万円です。
シェアハウス物件1棟並みの金額です。
さらに、この他にも、
同社が所有している練馬の物件も、
競売にこれから出てくるか、出ていたようです。
ハートのクッションが気になります。。。
◆再び競売に注目
ガヤルド社に関しては、
オーナーの数も50名前後と少なく、
情報が少ないためこれ以上のことは分かりません。
しかし、サクト社の手がけたシェアハウス投資物件が、
次々と競売に出てきたり、さまざまな形で、
かぼちゃの馬車事件の影響が競売にも出てきています。
かぼちゃの馬車事件をきかっけに、
一部で銀行融資が4月大きく変わり始めています。
銀行融資が消極的になれば、
競売物件が今後増えていくことが予想されます。
先日の不動産投資予備校では、
落札数No.1に輝いたこともある不動産業者から、
競売の秘訣のレクチャーを受けました。
私は1棟目の物件を競売で入手しましたが、
また競売に注目していきたいなと考えている次第です。
※3月24日「落札数No.1にも輝いた不動産屋から学ぶ「不動産競売」の秘訣」