え!残業代がもらえなくなるかもって本当?
4月22日、政府は「残業代ゼロ」制度を検討していると発表した。最初は高収入の人に限定されているが、誰..........≪続きを読む≫
今回の「バッドにゃん」は先月に話題になっていた新労働時間制度をテーマにしました。一概にバッドと言える制度ではありません。しかし、危険を秘めているという意見を個人的な経験から述べさせていただきます。
まずは、4コママンガで「誤解」と注釈している部分のフォローをさせて下さい。
この新労働時間制度は「残業代ゼロ」が騒がれる傾向にありますが、もう一つのキモは「成果主義」であることです。成果主義は成果に見合った報酬が払われ、それによって働き手の創意工夫、意欲が増進すれば会社や国の経済競争力が上がるという期待があります。
もっとも、世の中そう上手くいくもんかと思っております。成果主義を公正に実施するために少なくとも以下のことが必要だと思います。
・「成果」が何であるかを明確にし、労使間の同意を得る
(一方的に達成不可能な目標を押し付けられたら成果をあげられるはずがありません)
・成果未達の場合の責任を雇用側も負う
(被雇用者は請負業者ではありません。多かれ少なかれ被雇用者は雇用主の意図に基いて動きます。雇用主の意図が存在する以上、その損益の責任を被雇用者に全て負わせることは理不尽です)
(法で規制することは規制緩和の流れとは逆行します。法で規制するまでもなく、きちんとした成果主義を行わない企業は淘汰されていくだろう…新自由主義的(※)な発想ならそう考えるでしょう。しかし、その理想が実現するまで、どれだけの人が理不尽に涙することになるでしょうか?)
さて、このように新しい労働時間制度には理にかなっている点があることも認めているのですが、それでも危なっかしいよ、ということを、個人的な経験から述べさせて下さい。
また、残業代はゼロでもぜんぜんかまわないと思っていました。しかし、何も報酬を求めていないわけではなかったのです。夢を追っていました。夢の実現が約束されていることが報酬でした。だから「夢は叶いません」ということを悟ってしまった時に心が折れました。これも強靭な精神を持つ人なら大丈夫です。僕はそうではないので心が折れました。
それからはポンコツ化まっしぐらです。クリエーターの仕事は続けることができず、また今に至るまで心身の健康には不安を抱えています。ちなみに僕個人の経済的な損失は、とても大きいです。
しかし、それだけではありません。そのようなポンコツを抱えてしまった会社も無視できない損失を負ってしまっただろうと考えています。損失は個人にとどまらず会社にも影響を与えるでしょう。
それならば壊れた労働者を捨てればいいだけか?・・・そうしたら会社の損失が社会の損失に変わるだけです。
人を蝕む制度は社会を蝕みます。そんな状態では人の幸福はもとより経済的な発展すら望めるのか?・・・僕には甚だ疑問です。
僕個人のことについては、まず原因の第一は僕自身の未熟にあったと考えています。しかし、社会の苛烈さの底が見えない状態になった時、その状態に耐える強靭な心身を誰もが持っていると言えるでしょうか?
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