「福音派と無教会の決定的な違い ⑫ 有名人とクリスチャンとスピリチャリティ(霊性)」
前回、有名人のクリスチャンを調査していたら、スピリチャリティの問題に行きつきました。
霊性に惹かれるというものがあると思えるのです。
「松田聖子」さんは、本名「蒲池法子」で、柳川藩の蒲池家の菩提寺と言われる家系ですので、一族は浄土宗です。
ですが、松田聖子さんは、カトリックの久留米信愛女学院高等学校に進学します。
そして、キリスト教研究部に入部して、聖書の勉強に勤しみます。
各学年に一人だけ選ばれる「みんなを代表して聖書を読む女神」に毎回選ばれるぐらいだったそうです。
歌手を夢見て「ミスセブンティーン・コンテスト」九州地区大会に応募し、優勝して、全国大会の切符をつかみます。
しかし、父親は初めて頬をぶってしまうぐらい断固反対したのです。
学校側に「規則なので、どうしても出場したいのなら退学するしかない」と言われ、シスターの前で泣いて、出場を断念したのです。
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そこから奇跡が起こります。コンテストの決戦大会を視察しても、これといった逸材を発見できなかったCBSソニーの若松企画制作部長は、コンテストの各地区の出場者100名のデモテープを取り寄せてチェックしてみたのです。
その中の九州地区大会の優勝者の蒲池法子(松田聖子)の歌声を聞いた時、衝撃を受けて、久留米の蒲池家まで出向き、父親に直談判します。
その後、紆余曲折を経て、サンミュージックに所属することが出来て、歌手としてデビュー曲が制作されて、化粧品のBGMの歌になんとか抜擢されます。
その歌声は、若松部長が衝撃を受けたように、世の中にも衝撃を与えて、日本全土に広がりました。
それから、ちょうど引退された歌姫「山口百恵」さんの跡を継ぐように、松田聖子さんが歌姫となりました。
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その80年代は歌番組が全盛期で、黒柳徹子さんと久米宏さんが司会の「ザ・ベストテン」に松田聖子さんが出場した時、カトリックの高校時代の聖書を読む女神の話をされた事があったようです。
その時、今でも聖書を読んだり、お祈りしていると言っていたそうです。
その時の番組をYouTubeで見た記憶があります。探したら出てくると思います。
つまり、仏教の家系に生まれて、キリスト教とは縁もゆかりもなかったのですが、カトリックのキリスト教の学校に憧れて入学し、キリスト教研究部に入って、聖書の勉強に勤しみ、祈る生活が好きだったのです。
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他にも歌手の「鬼束ちひろ」さんは、著書「月の破片」の中で、こう言われています。
「誤解のないように最初に断っておくけど、私は無宗教。実家に仏壇があるから、強いて言うなら仏教徒というところか。
マリヤや十字架など、物心ついたときからキリスト教のモチーフが好きだった。
家にそういったものがあったわけでもないし、クリスチャンの知り合いがいたわけでも、ミッションスクールに通っていたわけでもないのに、なぜか好き。
小さい頃から、車で教会の前を通ったりするとふと気になって、今すぐ車を降りて中に入ってみたいという衝動にかられた。
今でも街を歩いていて教会を見かけると、引き寄せられるように入ってしまうことが時々ある。
私自身も教会でマリア像やチャームを買ってきては、自分でペイントを施して部屋に飾ったりしている。
私のタトゥーも、十字架を自分でアレンジしてデザインした。
アルバムのクレジットに「Thanks for God」という言葉を必ず入れるのは、私の中の神様に対する感謝のメッセージだ。
本当にいるかどうかは別として、私の人生はあまりにも運がいいから、神様に対して感謝せずにはいられない。そんな思いで入れている言葉だ。
私の中の神様っていうのは、つまりは私自身でもあるのだろう。
音楽をやっている人間ならば、自分で宗教を作らなければいけないと思っている。」
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鬼束ちひろさんは、家系は仏教です。キリスト教とは縁もゆかりもないのですが、キリスト教(カトリック)に物心ついた時から、惹かれているのです。
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その反対もあります。
お笑い芸人で芥川賞を受賞した作家の「ピース 又吉直樹」さんです。
又吉さんの祖父は熱心なクリスチャンで、母親と二人の姉もクリスチャンです。
家族で教会に行っていて、姉が小学3年の時、洗礼を受けることになった時、小学1年の又吉さんも「洗礼を受ける」と言ったそうです。
ですが、お母さんは、「今は判断ができないから、小学3年まで待ちなさい」と洗礼を受けさせなかったのです。
いずれは洗礼を受けて、牧師か大工になりたいと思っていた又吉少年は、学校の行事で奈良に行った時、「大仏を見たらアカン」と思ってちゃんと見なかったのです。
ですが、その事がずっと気になっていました。
それから小学3年になった時は心変わりしていて、洗礼を受けないことを決心したのです。
「奈良の大仏を見たい」と母親に言ったら、一緒に見に行ってくれました。
それから地元の寝屋川市の神社や寺を行きまくって、由来書も全部読むライフワークが始まったのです。
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又吉さんの場合、祖父や親、姉がクリスチャンで、物心ついた時から教会に連れて行かれました。
しかし、クリスチャンにはならず、大仏や神社、寺に心が惹かれて、現在に至ることを自身のYouTubeで発信しています。
ですから、又吉さんの母親は寛容で、一緒に奈良に大仏を見に行ったり、息子がクリスチャンにならなくても、神社や寺に惹かれても良しとするクリスチャンだと思いました。
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福音派のクリスチャンなら考えられないことです。
福音派は「神の裁きの基準は、生前にイエス・キリストを信じるか、信じないかである。」
「天下にイエスキリストの御名以外に救いはない」
「生前にイエス・キリストを信じれば永遠の命が与えられ、信じなければ罪が赦されずに、永遠の滅びに至る。つまり地獄へ行ってしまう
なので、無神論者や他の宗教の人たちは滅び(地獄)に向かっているから、イエス・キリストを信じて救われてください」という教えですから。
ですから、又吉さんのお母さんは福音派の教会ではないと思われます。
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松田聖子さん、鬼束ちひろさん、又吉直樹さんのように、霊的といいますか、スピリチャリティ(霊性)の問題といいますか
人はそれぞれ、霊的に惹かれるものがあると思われます。
私自身もそうです。
いくつもの福音派の教会に行きましたが、なぜかどこも居心地が悪かったのです。
だけど、長崎のカトリックの天主堂教会に行った時、すごく心が落ち着きました。
また、五島列島のカトリックの教会を映像で見た時に、心が惹かれました。
内村鑑三先生も「もし行くならカトリック。プロテスタントは行かない」と言っています。
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そして、最も感動したのが、無教会思想をオーガニック建築により具現化した、無教会の内村鑑三記念館「石の教会」です。
「自然こそが真の教会」と説く内村鑑三の唱えた無教会思想
自然と建物が一つに溶け合うことを目指すオーガニック建築
自然の中の教会こそ、霊的に落ち着くことができる理想の教会です。
これから、無教会のクリスチャンの有志たちで、全国各地にオーガニック建築の教会が建築していくと素晴らしいですね。
森の教会、水の教会、星の教会、宇宙の教会などなど、いろんなオーガニック建築の教会が出来ることが夢の一つになりました。
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俳優の「ディーン・フジオカ」さんを通して、インドネシア人クリスチャンのことを知ったのですが、
教会のイベントに異なる宗教の人たちが招待されているそうです。
他の宗教の人たちも喜んで参加して、一緒に賛美をしたり、祈ったりしています。
インドネシア人クリスチャンは、他の宗教のままでも天国に行けるという祈りをしているので、一緒に賛美をしたり、祈ったりできるのです。
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イエス・キリストを信じているか、信じていないか。そういうことを超えている
スピリチャリティ(霊性)の問題ですね。
これからは、人それぞれのスピリチャリティ(霊性)を大切にすることが求められると思います。
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松田聖子さんの娘さん「神田沙也加」さんの四十七日法要が菩提寺で行われました。
松田聖子さんは、カトリックのキリスト教の聖書を読むことや祈ることがライフワークでした。
でも家系のことで、浄土宗であり続けていると思われます。
神さまは、それぞれのスピリチャリティ(霊性)を尊重されていることを信じる者です。