世界の光となるクリスチャン ③ 土の器 三浦綾子師と三浦光世師 | ルーク4のブログ

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神様がクリスチャンに与える愛、夢、希望、信仰の証を中心に書いています。

今回は、師匠でもあり恩師でもある「三浦光世」師と「三浦綾子」師から教わったことをお伝えします。

 

 三浦光世先生とは、この者の主の働き(音楽・映像制作を通して福音を伝える)に於いて、見ず知らずでしたが大胆にも三浦先生に手紙で主意書をお伝えしまして、快諾して頂き、御言葉朗読で参加してくださいました。

 

 その福音を伝えるDVDの完成品を好評価してくださってから、毎年のように年賀状をくださいました。

私がクリスチャンになったのは、奥様の三浦綾子先生の作品の映画「塩狩峠」の影響が大きかったので、驚くべき恵みでした。

 

 ※

 

 三浦光世師の信仰は、「ただイエス様だけにより頼む信仰によって」でした。

その信仰の真骨頂が書かれているのが、三浦綾子師の著書「この土の器をも」です。

 

 綾子師は雑貨屋を営むいち主婦でしたが、尊敬する小説家の「石川達三」先生の「新聞小説は素人には無理」という言葉に刺激を受けて、

古本屋で「創作方法」という本を買って、マニュアルとし、何冊もの小説を読んで、小説を書くことを独学で学びました。

 

 そして、綾子師の弟さんが「朝日新聞の懸賞小説募集 プロアマ問わず 賞金1千万円(現在に換算すれば、1億円)という社告を見せたのです。

 綾子師は「私には関係ないわ」と笑って帰宅しましたが、その夜、一つの小説(氷点)の粗筋が出来たので、書き始めたのです。

 

 

 ところが、綾子師の雑貨屋近くの好条件の場所に、同じ雑貨屋が出来たので、売上が減少しました。

このままでは閉店危機なので、周りの人々は「儲けの多い酒類を販売すること」を勧めたのです。

 

 綾子師も素晴らしい打開策だと思い、賛同しましたが、光世師は「どうしても酒を売りたいというなら離婚しよう」「もし綾子が酒を売らないなら、すべては良いことになるよ」と諭しました。

 

 ( 酒については聖書の教えで禁止されていませんが、「酒に酔ってはいけない。それは乱行を行わせる」エペソ5:18 「酒は人をあざける者とし、酒に依存する者は皆、失敗をする」箴言20:1などで、警告されています。

 また、酒が原因で、家庭崩壊したり、暴力事件やレイプ事件を起こしたり、失言したり、解雇されたりする人は、後を絶ちません。)

 

 綾子師は「そう、じゃあ小説家になれる?」と聞くと、光世師は「なれるとも」と確信して言いました。

「綾子。(雑貨屋の仕事で)何も売れなくてもよい。神をのみ第一義とせよ!」と日記に書き記したのです。

 

 それで綾子師は、酒を売ることを断念し、信仰の道は、自分の思いや、他人の力や知恵に頼ることではない。神の意志のままに生きることなのだ」と、光世師と同じ信仰の道を歩みます。

 

 

 ところが、大物作家の「松本清張」先生の講演を聞いてから興奮して、松本先生が宿泊されているホテルに電話をかけたのです。

思いがけなく、すぐに松本先生が出られて、綾子師の質問がするどく、「今すぐ、お会いしましょう」と言ってくださったのだ。

 

 松本先生は朝日新聞社の出身で、朝日新聞小説を書いておられるので、懸賞小説の審査員の一人かも知れないという下心を抱かれた綾子師は、会いに行くのをやめました。

 

 その事について、光世師は後年、すごい事に気づきます。

 

懸賞小説の第二次審査は、朝日新聞東京本社から社のデスクの門馬氏が、第一次審査に入選した作家たちの所へ行き、確かに本人の作品か、今後書く力があるかなどを調べに来たのです。

 

 その門馬氏は朝日新聞社で勤めながら、日曜日は鎌倉山キリスト教会の牧師をされているクリスチャンだったのです。

綾子師の応募小説「氷点」はキリストの福音を伝える文学でしたので、「門馬氏の調査報告のおかげで、氷点が日の目を見ることになったのは間違いない」と、光世師は言われています。

 

 もし、調査する人がクリスチャンでなかったら「キリスト教色が強い文学はよろしくない」という理由で、落選させられていたのです。

また、綾子師が松本清張先生により頼む信仰であれば、落選していたでしょう。

 

 ただイエス様だけにより頼む信仰によって、世界の光となる扉が開かれます。

 

 

 それから、懸賞小説の締め切りが目前と迫っている時に、毎年子供クリスマスを開催して、福音を伝えていましたが、綾子師は準備などで丸二日はつぶれてしまうので、「今年は正月に延期しないと、小説が間に合わないわ」と訴えると、

 

 光世師は「神の喜び給うことをして、落ちるような小説なら、書かなくても良い」と厳しかったのです。

 

ただイエス様だけにより頼み、聞き従う信仰でによって、ついに小説「氷点」が完成して、ついに入選しました。

 

 

 懸賞金1千万円(現在では1億円相当)を受け取られ、地位と名誉、富が与えられる時に、

 

光世師は「綾子。私たちは土の器にすぎない。この土の器をも、神が用いようとし給う時は、必ず用いてくださる、自分が土の器であることを、今後、決して忘れないように」と諭されました。

 

 ☆

 

 雑貨屋のいち主婦のクリスチャンは、隠されていた「神さまから与えられているタラント」である小説家になる志を立てましたが、半信半疑でした。

 雑貨屋を守るために、他人の力と知恵により頼んで、酒を売ろうとしたり、有名な大物作家の力により頼もうとしました。

 

もし、他人の力や知恵により頼む信仰であれば、世界の光となる事はありませんでした。

 

 けれど、光世師のただイエス様だけにより頼む信仰の道を教えられて、聞き従った結果、昇天された後でも、多くの実を結ばせ続けています。

 

 私たちも、綾子師のようにフラフラしながらも、同じ信仰の道を歩み続けたいと思います。

 

 個人的には、イエス様の導きで、三浦光世師が、この者の働きに参加してくださったのだから、御恩に報いるためにも、クリスチャンの歌い手と出逢えれば、音楽制作が進み、三浦光世師、綾子師と同じ信仰の道を歩むだけです。

 

 その信仰の道を歩む「土の器」たちから、主イエス・キリストの光が輝いて、世界の光となるのですから。