準決勝に続きNACK5に行って参りました。
INAC神戸レオネッサ vs アルビレックス新潟レディース
90分の前後半:1-1
延長戦15分の前後半:1-1
PK戦:4-3
INAC神戸レオネッサが勝利し皇后杯優勝
今シーズンのなでしこ最後のタイトルを締めくくるにふさわしい試合。本当に感動した。
レッズレディースの選手の多くもこの試合を観ていたに違いない。このピッチにレッズレディースが立てなかった悔しさは忘れずにいたい。来年は赤いユニフォームを着てここに戻ってきたい。
テレビ放映もあったし、両チームのファン、サポーターでなくとも女子サッカーファンであれば多くの方がご覧になったことだろう。よって試合展開をなぞる観戦記はやめて感じたことをつらつらと。
なお、私は新潟を応援していた。
レッズレディースのファン、サポーターの皆様、延長戦の新潟マッカーティー選手のゴールに立ち上がり腕がもげるほど拳を突き上げた罪をお許しください。
■アルビレックス新潟レディース
新潟はリーグ後半失速したものの一貫して一つのスタイルをやり続け、それがこの大会で実を結んだものと思う。決して強いサッカーとは思わないが、この試合でもリードしてもされてもブレずに同じやり方を貫き通していた。
上尾野辺選手の存在感は言うまでもなく、チームに軸があることの大切さを改めて感じさせられた。レッズレディースは誰が軸になるのか。
準決勝の湯郷戦でも感じたことだが、何度も崩されてゴール前に迫られるも最後で掻き出す粘り強さ、執着心、球際、気持ち、集中力など、説明が難しいが試合を左右する大きな要素をはっきりと感じ取ることができた。
それが全てではないが、CBに高さがあることが守備面での大きなストロングポイントになることは間違いない。
それから新潟サポーターについて、ただ単に人数が多いこと、大きな声でチームへの愛を歌うだけではなく「選手一人ひとりの背中を押してあげるとは何ぞや」ということを改めて確認できた。
■INAC神戸レオネッサ
4冠達成。本当に強いの一言。負けない。
この試合に限ってではないが個人能力云々より、局面局面でのボール回しに意図や駆け引きが垣間見えるところが他チームと一番差を感じるところ。
澤選手の存在感、特にポジショニングは現地観戦で動きを追い続けるとさらに凄みがわかる。
一方で石原監督が120分交代枠を一枚も使わなかったことに関して、私は90分のゲームで交代枠を使い切らない采配を否定的に捉える方ではないのだが、控え選手によっぽど自信がないのだろうかとチームづくりの拙さを感じずにはいられない。
もちろん石原監督が「代えられる選手がいない。」と言ったわけではないし、優勝へ導いたのだから文句を言われる筋合いもないのだろうが。
ただ、絶対勝利が義務付けられたとも言えるチームの中で、若い選手を育成していく難しさは想像以上なのかもしれない。
若い選手がJ2で揉まれて成長して戻ってくるという男子サッカーの一面がふとよぎる。
逆にこのチームも近い将来ターニングポイントを迎えるであろうと予感させる4冠の達成であった。
まあ、一言でまとめると「来シーズンはレッズレディースが」ということだな。まとめられてないけど。