井上富雄 2024.05.24 二子玉川ジェミニシアター | triste1980のブログ

triste1980のブログ

好きな音楽や行ったライブについて書いてます。

それでは5/24に二子玉川ジェミニシアターまで井上富雄さんのライブを見に行ってきたので、いつものように感想等書いておきたい。

この日は井上さんが定期的に行っているFlat Jamというシリーズの4回目。調べてみたら前回が2022年の3月だから実に2年2か月ぶりということになる。
今回は1月のライブで得た手ごたえを元に、同じメンバーで自由度の高いジャム的なものをやろう、ということなのだろう。
そういう訳で今日も期待は高い。開演前から並んで最前列をゲットする。

開演時刻ちょうどくらいに客電が落ち、オシャレなジャズナンバーが流れる中メンバー登場。井上さんはじめ、尾上さん、田中邦和さん、西岡さんは黒のスーツで決め、田中徹さん、金藤さんも上下黒でまとめるなど、衣装からも今回のライブへの気合が感じられる。

ライブは「どしゃぶり」から始まった。セットリストはいつものように最後に書いておくのでそちらを参照してほしいが、1曲目が始まった途端にその音の良さに感動する。このホール、こんなに音響良かったっけ。

その「どしゃぶり」だが、もう1曲目から素晴らしかった。尾上さんはギターのフレーズを変えてきてるし、田中邦和さんのサックスがまたイイ。この曲をサックス入りで聴くのはBARRIER GATES以来と考えるとなおさら感慨深い。もうこの1曲目で今日のライブが素晴らしいものになることを確信した。

その後「狂える世界の果てを」をやった後、「DRIVING ME CRAZY」では田中邦和さんと西岡さんのホーンセクションがイイ。西岡さんのトランペットがまたすごくイイ。
「BACK TO THE SUNSHINE」はアレンジを変えてちょっとテンポが早めで、このアレンジもまた良し。終了後の西岡さんのMCによると「ファンキーボサノババージョン」とのことで、確かにそんな感じ。

ところがここまでは順調だったものの、次の曲を井上さんが「夜更けのサイレン」と勘違いしていて、メンバーから「違います」と突っ込まれる場面が(笑)。そのせいか「BRIDGE OVER DAWN」では井上さんの歌詞がところどころとんでしまうというアクシデントが。それでもアクシデントをものともせず演奏続ける演奏陣も流石。
曲の終了後井上さんはMCで「すいません。この曲のことすっかり忘れてた」と言っていたが、今回(前回のジェミニシアターでもそうだったが)あえて歌詞カードを横に準備していないそうで、そのことが傷口を広げる結果になった模様。またその後のMCで「COMPLEXの東京ドームから切り替われていない」とも言っていて、そのへんも原因だったのかも。

でもいい意味でここから開き直れたような感じがした。井上さんもバックの演奏陣も。

その後「夜更けのサイレン」「羊歯の葉の裏」「遠ざかる我が家」と続き、1月のジェミニシアターではやらなかったマイケル・フランクスのカバー「Monkey See, Monkey Do」へ。井上さんはこの曲よくやっているが、このメンバーでやるのは初めて。これがすごい良かった。井上さんの意図したとおり、このメンツだからこその出来だった。

その後メンバー紹介があり、後半戦へ。「赤茶けた街の太陽」に続いてインストの「スーパーボール」での恒例のソロまわしではみなさんここぞとばかりの素晴らしいソロを披露。
その後「澄んだ冬空の日も」「ACROSS THE CITY 2024」と続き、「MORNING DEW」へ。この「MORNING DEW」が素晴らしかった。この日の開放的な雰囲気を象徴するような出来だった。
最後に「シーラカンスの憂鬱」をやって大盛り上がりのうちに本編終了。ここまでで約1時間40分くらい。

アンコールで登場した井上さんは、ここでジェミニシアターの創設者のダディ竹千代さんの急逝にふれ、「でもしみったれた曲をやるのはやめました。このメンバーならではというか、前はよくやってたインストメンタルの曲やりたいと思います」というMCで始まった「RIGHT STEP」は確かにこのメンツならではの大迫力の出来だった。各メンバーのソロまわしがまた素晴らしい。ちなみに「遠ざかる我が家」のダウンロードバージョンにボーナストラックとして収録されています。

そしてオーラスの「甘い夜風に誘われて」では、年の若い順にメンバー紹介およびソロまわしを入れて約9分にもおよぶ大熱演で、大盛り上がりのうちにライブ終了。

そういう訳で約2時間におよぶ素晴らしいライブでした。今年1月のジェミニシアターはメンバーは同じながらも新譜「Diamond Planet」お披露目ライブという意味合いが強かったので、わりとかっちりした演奏だった印象が強かったが、今回はFlat Jam #4ということでジャムっぽい展開が多くなり演奏の自由度がかなり増していて、それがまた素晴らしかった。
田中徹さんのドラム、金藤稔人さんのキーボード、尾上サトシさんのギター、田中邦和さんのサックス、西岡ヒデローさんのパーカッション&トランペット、そして井上さんのボーカル&ベースと、すべて最高でした。

ライブ終了後はこの日の会場限定販売だった「Sings blue tonic Vol.2」購入者へのサイン会もあり、私は頼まれていた友人の分含めて6枚持っていったら井上さんに「転売するんじゃないだろうね」と冗談っぽく言われてしまった(笑)。ご安心ください。責任持って友人達にわたします。


井上富雄 2024.05.24 二子玉川ジェミニシアター
01.どしゃぶり
02.狂える世界の果てを
03.DRIVING ME CRAZY
04.BACK TO THE SUNSHINE
05.BRIDGE OVER DAWN
06.夜更けのサイレン
07.羊歯の葉の裏
08.遠ざかる我が家
09.Monkey See, Monkey Do
10.赤茶けた街の太陽
11.スーパーボール
12.澄んだ冬空の日も
13.ACROSS THE CITY 2024
15.MORNING DEW
16.シーラカンスの憂鬱
(アンコール)
17.RIGHT STEP
18.甘い夜風に誘われて