長ーく続く咳について 再掲載 | Drあおあか 医療現場のはじっこから

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医療現場での常識や患者さんが知っておいた方がいい情報を届けます。医療機関は、皆さん全員は利用することと思います。私のブログから情報を得て、上手な医療機関の利用をしていただくことを願っています。

今日は、咳について書きます。

咳したことがない人は、いないと思います。風邪をひけば

咳はするでしょう。

では、咳が長く続いた人は、いますか?これも結構いらっしゃいます。

今日は、長く持続した咳についていいます。

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咳は大きく分けて2種類あります。

①急性の咳 発症1か月以内の咳

②慢性の咳  発症2か月以上の咳

(①と②の間の遷延性の咳という分類ありますが、グレーゾーンなので

ここでは触れません)

①急性の咳  このほとんどが 感冒などの感染に伴う咳です。

今ならコロナ感染なんていう原因も考えます。肺炎もこの時期の

咳に入るため そこを見落とさないように 診察する必要があります。

(慢性の原因の初期でもありえます) 子供の場合は おもちゃなどの

誤飲の可能性もあります。

②慢性の咳 これはいろんな原因があります。咳喘息などの

アレルギー関連 結核などのやっかいな感染  肺がんなどの

悪性腫瘍などを この時期の咳では 中心に考えます。

 

 

 

ここで よくあるそこそこ長く持続する咳の原因を紹介します。

それは 気管支炎後咳嗽症候群 という疾患です。ややこしい名前ですが しくみは簡単です。

①咳をする。

②咳をすることで 喉が傷つく

③その傷が いがらっぽくなって咳をする

④その咳が新たな傷をつくる

⑤その傷が咳を起こす

上記のような悪循環の入ることで咳が続くのです。

 

この疾患だと 無限に咳が持続すると思うかもしれませんが

人間はすごいです。大体 咳出てから2週間がピークで

4週間以内でおさまります。この疾患の特徴は 熱はでないこと

咳のきっかけが 鼻水 喉の痛み 熱などの風邪症状であること

です。4週間以上続く場合は この疾患ではありません。

 

以上参考にして頂ければ幸いです。

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