アナンカスト 谷崎潔癖症 もへじ J-テクノ黎明期 | 脱腸亭日常 ~MY TESTAMENT of trifling beetle~

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名誉も金も、素晴らしい音楽を作り人々を感動させようという気持ちもない、極めて不心得なアマチュアミュージシャンであり、アマチュアアーチストtrifling beetleの遺書。
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アナンカスト、谷崎潔癖症

 

強迫神経症のベースには、強迫性格者のアナンカストが存在していることが、これまでに指摘されているという。

アナンカスト、初めて聞く言葉だが、これは絵画、小説、作曲などの創作活動と深い関りを持つことがしばしばみられるという。

有名なのは谷崎潤一郎だろうか。

彼には、時間的強迫観念が相当強い面があったり、また、小説と同じ生活様式をしなければ創作が続かないなどの強度、いや、尋常ではないレベルのこだわりがあったという。

例えば、「源氏物語」を書いているときに、自宅内装は平安朝に改装されていたという。

 

つまり、彼の持つ強迫的衝動をまんまと作品創作に落とし込んで行くという荒業を、彼自らが決行することにより、素晴らしい作品が産み落とされていたのかもしれないのだ。

 

また、広場恐怖を伴うパニック障害だったともいわれている。

特に汽車、映画館、床屋が怖かったそうだ。

短編「悪魔」内には、そういう自己の症状、リアルをあからさまに投影した記述までがみられる。

後年、結婚後は完治したという。

 

その他、過剰なほどの潔癖症だったことも有名。

要するに不潔恐怖である。

電車のつり革、階段手すり、風邪の人と接触した時などは大急ぎでオキシフル消毒を慣行したという。

これは、なんか、コロナ禍最盛期ののアルコール消毒と似ているかもと思ってしまった(笑)。

さらに、強迫神経症と恐怖症は密接な関連を持っていると考えられている。

それは、恐怖症は特定事態下で強い不安、恐怖が誘発されるものとされており、強迫症状とはそもそも、こういった不安、恐怖を回避するために生じることが多いとされているからだ。