パチンコでぼろもうけ
パチンコで財を成した本宮ひろしプロの事務所が、実はパチンコメーカーのビルにあるそうで、で、本宮は、漫画そっちのけで、本気でパチンコの台を、メーカと共同開発しているとのこと(笑)。
燃えまくっているようだ。
同様に財を成した武論尊は4億寄付したという。
鬼刃流転―孤高の天才剣士柳左近
登場人物の全てを卵形2等身で描いた、小説家転向前の山上たつひこの最後の秀作時代劇。
マニアックなのは、この作品が平田弘史の「血だるま剣法」のオマージュにもなっていること。
とにかく下品でばかばかしい内容だが、いや、氏でなければこういう発想は浮かばないであろう。
そういう意味でやはり天才だ。
普通じゃない。
主人公は柳左近、剣の天才だが邪心を持つ。
師匠である塚原右衛門に裏切られ、流浪の旅に出る。
同作者の『青空侍』同様、登場人物の全員が二頭身のまん丸キャラクターで描かれているのが特徴。
直接的な性描写も描かれるが、まん丸キャラのため、滑稽さが際立つ内容となっている。
江戸時代。来年六十五歳を迎える赤松藩指南役・塚原右衛門は、後進に道を譲り、隠居することを考えていた。
後継者候補は杉田新八郎と柳左近。
しかし両者とも、相手にない長所を有しており甲乙つけがたい。
新八郎は人物は良いが剣が凡庸、左近は剣の天才だが邪心に溢れており、つまりどちらとも決めきれないでいた。
悩んだ末に右衛門は、蘭学医の緒方玄白の力を借り、新八郎の首を左近の体に移植しようとするのだ(笑)。
まあ、そういわれればそうだと思うし、発想はごく単純だが、なんとも狂気をはらんでおりおかしい!!
危うく難を逃れた左近は、右衛門の一人娘を犯し、右衛門の右腕を切り落として逃亡。
流転の旅に出る。
塚原 右衛門
レイプされた娘と右腕の復讐のため、しつこく左近をつけ狙うが返り討ちに遭い、挙句、手足を斬り落とされてしまう。
それでもなお蛇含草という霊草で一命を取り留め、ヘビのような姿に変身。
蛇腹剣法を編み出し、左近を付け狙うと。
蛇腹剣法のくだりは、平田浩史『血だるま剣法』のパロディであろう。
パンチが効いているというか、当時発禁の内容をここで出すところが、さすがという感じだ。
あっぱれ!
やはり、山上さんは「攻める人」なのだ。
垢胴 鈴之助
女遊びが大好きな助平少年。
柳左近の剣捌きに一目惚れし、押しかけ弟子となる。
須毛田 助左衛門
女好きで女郎屋に小菊というなじみがいる。
江戸日本橋で呉服問屋を営む伊勢谷 久兵衛とその娘お夏。
十四歳のあどけない少女お夏が曲者で、寝ているときや風にあおられたときなど、何かにつけて意図せずに秘所を見せてしまい、父親はもちろん、周りの人間を狼狽させるという(笑)。
本出 勝守
幕府転覆を計画する。
女郎買いが道楽で、大名行列で遊郭に繰り出す(笑)。
源五郎谷の浅吉夫婦
自らサイコロに変身する(笑)。
しかし大きすぎて全く意味がなく、役に立たない。
というような概要だが、これを見ただけでどんだけ狂気とギャグにまみれて、ごった返している怪作なのかが、簡単に想像できよう。
漫画家としての最後の作品。
そこを殊更に強調しておきたい。