白黒フィルム再発 旅の重さ 「俺の愛したちあきなおみ」 | 脱腸亭日常 ~MY TESTAMENT of trifling beetle~

脱腸亭日常 ~MY TESTAMENT of trifling beetle~

名誉も金も、素晴らしい音楽を作り人々を感動させようという気持ちもない、極めて不心得なアマチュアミュージシャンであり、アマチュアアーチストtrifling beetleの遺書。
HP https://www.music-scene.jp/triflingbeetle/

 

 

白黒フィルム再発

 

2019年6月10日冨士フィルムの販売再開がニュースに。

 

世界最高水準の粒状性と立体的な階調再現で超高画質を実現黒白

フィルムネーオパン100AC ROSⅡアクロスフィルム

 

独特の風合いの写真ブームが背景にある。

 

 

 

旅の重さ

「俺の愛したちあきなおみ」

 

蜷川幸雄は昔売れない頃、俳優で時々ドラマに出ていたが、太地喜和子に「尊敬できなくなるから、役者辞めてください。演出に専念して。食えないなら食わせてあげるから」といわれたそうだ。

 

大都会随一の傑作と誉れ高い「俺の愛したちあきなおみ」。

高橋洋子の演技が秀逸だったが、高橋さんは「悪魔の手毬歌」では絞殺後、口に漏斗をかまされて滝壺に浮かべられるという(笑)。

その後は女優のみならず、歌手、作家としても活躍。

なかなか歌、お上手なんだよね。

 

デビュー作が「旅の重さ」で、四国の遍路を舞台にしたロードムービーの傑作だが、この映画は見所が多く、三国連太郎扮する老けた老旅役者の背中のたるんだ刺青のリアルとか、なかなか細部にまでこだわった作りがされていたりする。

テーマ曲吉田拓郎「今日まで、そして明日から」が流れるタイミングとかも抜群。

この映画が昼下がりのテレビで放映されていたのを観たのは、友達の谷口のんちの家でだった。

12,3際の頃だったと思う。

この頃、小川真司君とかと、のんちの家によくたまってたんだけど、その時に偶然見て衝撃を受けたことを今でも覚えている。

もちろん年ごろなので、昭和独特などぎついエロシーンにもそそりはされたのだが...。

 

吉田拓郎の歌(ボーカル)入り音楽に触れたのは初めてだったかも。

それ以前に「俺たちの勲章」のオープニング曲とか、なじみはあったけど。

あれ、基本インストだからね。

 

共演の高橋悦史さんも記憶に残る役者だ。

大都会でも「約束」で、栗田ひろみの前でヤクザのまねをする、ええかっこしいの大阪のおっさんを演じている。

この話もまた、いいんですよね~。

大都会は本当にレベルの高いドラマだ。

 

1996年に、惜しくも鬼門に入られたが、岸和田男子らしいきっぷの良さが演じる役にもどことなく投影されていた気がする。

ちなみに「えつじ」ではなく「えつし」だ。

1986年の菊池桃子主演「放浪(さすらい)」でもいい味を出されていた。

次々に想い出の芸能人や芸人、歌手、アーチストが消えてゆくね。

向こう側は、さぞかしにぎやかで、活気あふれていることであろう。