「人生の至福は読書に在り」
S34年4月30日朝、永井荷風が市川市八幡町自宅奥の六畳間で死んでいるのを、通いの手伝い婦が発見した。
これは一般的に「荷風の孤独死」といわれるが、勝手気ままに行き、人から看取られず死んだことは、実は荷風最大の勝利なのではなかろうかといわれたりもする。
自分も、そう思う(笑)。
ちなみに最後の食事は自宅から300メートルほど離れている、いつもの大黒家のかつ丼セット=荷風定食。
いつも通り、背広姿で来店。
完食したという。
悠々自適で気まぐれ食生活、読書ざんまい。
街ブラな日々。
...憧れるわ。
荷風の句
行雁やふか川くらき二十日月 小名木川・深川万年橋
たちまちに花火はやみて夜の雨 隅田川・清洲橋
色町につづく空き地や夏相撲 玉の井
お花見は舞台ばかりの役者かな 浅草六区公園裏通り
そしてこれが秀逸!
雨やんで庭しづかなり秋の蝶
荷風の食生活こだわり
中学三年時、自分の席の一つ前に下山君というクラスメートがいた。
天然パーマにニキビという。
で、彼のお昼のお弁当メニューは、四月から二月まで自分が知っている限り、ずっと、ずっと、まったく同じものだったという(笑)。
メニューのみならず、盛り付ける位置というか、入れる位置?も全く同じ(笑)。
型で覚えておられたのだろうか、お母さん。
お母さんも大変だろうというか、う~ん逆に楽か。
洛南の特進コースからの京大を狙っていたけど落っこちたようで。
あんなに頭がいい子でも駄目だったんだなぁと衝撃を受けた。
当時、教育大付属、紫野、同志社、よりも洛南特進が一番だったから。
その後下山君、洛南普通科に行ったと聞いたし、実際高校時代山科駅で再会したこともあった。
制帽かぶっているところだけが違って、あとは全然中学時代と変わらない感じで。
今どうしているんだろうか?
さて、荷風は、蒲柳の失といわれ、胃腸に過剰なほど気を使っていた。お腹を壊しやすかったのである。なので予防線がぬかりなく張られ、警戒心がこの上なく強かったのだ。それは幼いころからのしつけが深く関与していたといわれ、生水、アイスクリームはNG、スイカや甜瓜も下卑な食べ物としてNGだったという。食生活上外食は人生の一部といっても過言ではあるまい。まさに、外食あっての荷風である。
初めていく飲食店では清潔であるか否かがまず第一のチェックポイント。メニュー選びも時間をかけて慎重に。ただ、自分の好きなものについてはお腹を壊すことはなかったそうだ。荷風らしいといえばそうだ(笑)。
よって、とどのつまり行き着くところとしては、決まった店で決まったもの以外は口にしなくなるという、なんともこだわりに満ちた食生活と相成ったのである。
ただ戦時中などの食糧事情が芳しくない時には自炊も試みたという。自炊で有名なものは畳の上にじかに七輪を置き、ニンジン、大根、青菜を入れて炊いた釜めしをであろう。
畳が焦げだらけだったという。
時々読書に熱中しすぎて飯炊きのことを忘却してあわや、ということもあったという。度々(笑)。
火事にならなくてよかったという感じだ。
もっとも、偏奇館は焼失したけどね、空襲で。
地球のプレートは常に動いている。
なので、ハワイは、やがて日本列島の下へと潜り込む可能性があるとのこと。
運命だな。
まあ、ずいぶん先のことだ。
ヒドラ
刺胞動物のうちヒドロ虫網花クラゲ目ヒドラ科に属する淡水産の無脊椎動物の総称。
(Wikipediaより)
ヒドラは、クラゲとイソギンチャクのあいの子みたいな1cm程度の生物。
名前の由来はギリシャ神話に登場する9つの頭を持つ水蛇「ヒュドラ」。
「ヒュドラ」は頭を切り落とされてもまた新しい頭が生えてくる怪物で、ヒドラも体を切られても完全な形に再生できる能力がある。
「風の谷のナウシカ」でナウシカと対決した不老不死の存在が、ヒドラをモデルにしたものである。
切り刻んでも、すりつぶしても元通り。
このあたりはプラナリアとよく似ており、つまりは永遠の命を持つ生物なのだ。
さらにヒドラにとって環境が整うと親個体から子供がどんどん放出、出芽。
とめどなく増殖する。
ヒドラは分裂して増えていくので水槽内に1固体いると実数はその数十倍〜100倍くらいはいると思われる。
体色は、透明、赤みを帯びたもの、緑色の個体、いくつかいる。
たまに水槽内に緑色のヒドラがいたが、あれは体内にクロレラを共生させているらしい。
小さいようで大きかったりする。弱いようで最強。伸縮自在、変幻自在。ほとんどのヒドラは海水に棲んでいるので淡水に棲むヒドラは「淡水ヒドラ」と呼ばれることも多い。
または広くヒドラ亜目のものを指す場合もある。
あるいは、ヒドロ虫綱の動物でポリプがよく発達するものについて、そのポリプのことをまとめてこう呼ぶ場合もある。
ところで、クラゲという呼び名が一般的に存在していて、正式な生物和名と思われがちだが、実は、分類学的には「クラゲ」という名の生き物はいない。
クラゲは「ヒドラ(の仲間)」なのであり、「クラゲ」という呼び名はヒドラのある時期の「体形」または「生活形」につけられた呼び方、俗称なのであるとのこと。
正確には「クラゲ体」という。
イソギンチャクもサンゴも同じ仲間だ。
ヒドラ類のほとんどは一生の中で、モノに付着して過ごす「ヒドラポリプ(体)」という時期と、浮遊して過ごす「ヒドラクラゲ(体)」と呼ばれる時期を持つ。
一般的なクラゲは、この「ヒドラクラゲ(体)」のことなのだ。
淡水のヒドラはポリプのみである。
要するに、オオウミヒドラとはカタアシクラゲのヒドラクラゲ体ことで、ニンギョヒドラはエダクダクラゲのヒドラクラゲ体のことである。
ややこしいっすね(笑)。
ところでヒドラはああ見えてなかなかのハンターだ。
エビやミジンコなどの生物を毒で麻痺させて食べてしまう。
そう、触手に多くの刺細胞という毒針が塊状に配列されており、ミサイルの配列網のようである。
てか、まさにミサイル網なのである。
触手に獲物が触れたとたん、ミサイルを速射する。
ミリ秒レベルで発射開始時期がずれており、獲物は次々に被弾する。
「俺たちに明日はない」のラストシーン「死のダンス」、もしくは「太陽にほえろ」でのテキサス刑事の蜂の巣状態のようだ。
この刺細胞は毒槍タイプ(貫通刺胞)で、発射貫通まで0.003sといわれている。
時速でいうと66.6から134キロメートル。
攻撃圧力は7Gパスカル。
これは50kgの、ハイヒールを履いた女性1400人分、つまりハイヒール2800個に踏んづけられる痛みだそうだ(笑)。
獲物になるミジンコや、針子はたまったもんじゃないよな。
また、刺細胞には粘着タイプ(粘着刺胞)や巻きつきタイプ(倦刺胞)もある。
なかなかハイパーな生物体なのである。
ヒドラは一応アクアリウム界では嫌われ者の害虫扱いだが、メダカ成魚に対して害はないし、見ていてなんか癒されるので、駆除しないようにしていたが、水替えとともに数を自然に減らせて、今はあまり見かけなくなった。
いなくなればなったで、なんかさみしいものだ。
本来、家庭の水槽のような人工的水域にはヒドラはいないが、ブラインシュリンプの卵、アカムシなどの生き餌や水草などに混じって水槽内に持ち込まれることが多いという。
田んぼなどで生物を採取した時の水をそのまま使用することもあるという。
ヒドラが発生した場合、個体数が少ない状態であればピンセットやスポイトで吸い取って除去。
除去後も換水時や定期的にチェックして発生がないか確認。
魚でいえば「グラミー」が食してくれる。
さらにどうしようもない場合は、早めの対策に「プラナリアゼロ」が定番。
基本的にはプラナリア対策用の商品だが、実はヒドラにも効果がある。
ヒドラやプラナリアはメダカの針子を襲うことがあるという。
孵化したばかりの小さな稚魚たちはヒドラの触手に捕らえられ餌となりやすいので十分な注意が必要。
硝子街に睫毛睫毛のまばたけり このままにして霜は降りによ
浜田到「架橋」より