http://sakura4987.exblog.jp/4933447/
日本経済へ外需が及ぼす影響はどれくらいだろうか?

今回は少し変わった視点

リンク先は 06年の古い資料ですが、「上場企業の海外での営業利益、全体の33%へ」という記事

コレは「海外拠点の利益」であり、輸出のソレを含みません

まぁ上場企業の稼ぎの3分の1は海外で という話

ポイントは「利益が減ればどーなる」という事

まぁ配当が減って株価が下がります

つまり株を持つ人が損をする訳で、損をした人は投資や消費を抑制的になります。
これをペグー効果 といいます。

海外の利益が増えるという事は 海外の動向が株価に与えるインパクトも増える という意味です

別に 3割の海外利益消滅→株価3割減少 とは言いません。

しかし 海外動向が国内の資産価格に響くようになった コレが言いたかったです

また 株価が下がれば企業の保有株式も下がり 純資産を減少させます
包括利益のように純資産の増減を利益の増減と認識すればさらに大変です

09年 派遣切りなんかが問題になった背景にも 特にグループ企業の場合
不況→親会社の株式下落→子会社の保有する親会社株式下落→子会社の資産減少→子会社株式下落(未上場でも、半値以下になれば減損会計で強制評価損)→親会社資産下落→→→→
の連鎖がありました(株の持ち合いを前提にしています)

まぁ資産から経済を見る ぐらいの意味で
三つ子のキャットシットワンのブログ-100919_1951~01.JPG

まぁ書評

基本悪口です

面白いのはエコノミストの過去の発言とスタンスについてのアプローチがある事

まぁ著者が雑誌編集者って感じはします
イメージとしたらマンガの副読本 まぁファンブックに近いですね

あと雰囲気が全般的に竹森俊平に似ているかな?って感じです 特にバブル経済のソレは

さて 少し気になったこと

やはりタイトル通り、エコノミストの点数づけと格付けがあります

点数は「一貫性」「論理性」「データ性」「予測力」「文章力」各20点 計100点で決まりますが、ここで評価の低い人物ほど「論理性」「文章力」が高めな事

例えば
・中谷巌 一貫性9 論理性13 データ性14 予測力9 文章力16 計61点
・竹中平蔵 一貫性9 論理性14 データ性14 予測力10 文章力15 計62
・田中直毅 一貫性9 論理性12 データ性15 予測力13 文章力9 計58点
・グリーンスパン 一貫性9 論理性13 データ性16 予測力10 文章力13 計61点
・モリタク 一貫性12 論理性13 データ性10 予測力12 文章力15 計62点

ちなみに 平均的は71・25点

因みに評価の高い人
・リチャード・クー
財政拡大に対する一貫性と各国政府がソレを採用した事の予測力を評価
しかし 「財政拡大が景気に与える影響」(乗数効果の影響)についてはまだ詰めが甘いかな? な感じ 76点(一貫性17、論理性15、データ性16、予測力16、文章力13)

・竹森俊平
最高得点 本文でもベタホメ
サブプライム資産に潜むナイトの不確実性の指摘は秀逸
ただ今回の処理にへまをしたグリーンスパンへの支持はいただけない
79点(一貫性16、論理性15、データ性15、予測力16、文章力17)

・小野善康
この著者の嫌う構造改革の不毛を指摘(私は一部改革は必要だと思う)
ポイントはITバブル崩壊後に住宅バブル到来を予想した事
78点(一貫性16、論理性16、データ性15、予測力16、文章力15)


で 私が気にしている人達
・原田泰
73点(一貫性14、論理性14、データ性17、予測力14、文章力14)
まぁ一貫性のなさがマイナス
しかし06年と09年に発言が異なることは普通ではないのか?と思う。
データ性17ポイントあるのは 嶋中雄二氏と小峰隆夫氏のみなので 充分売りになるのでは と思う
私的には論理、予測 文章にもう1ポイントずつつけてもいいのでは?と思う

・野口悠紀雄
74点(一貫性14、論理性16、データ性16、予測力12、文章力16)
予測力の低さが気になる
確実に「金融立国」の頓挫がマイナスポイントであろう
まぁ金融工学自体全てのリスクへのアンサーではないのは莫迦でもわかる事
例えばLTCMみたいに流動性リスクには無力(だと思う)
私としてはかつての日本のバブルを収益還元法で見抜いた氏が、サブプラを見抜けなかったのは不可解(どうして、レッドネックどもが5000万円のローン、年9%で組める?金利だけで450万円だよ?レッドネックが)
正直、「老いたな」としか私は思えない。

製造業軽視も痛い
製造業には「サービス」としての1面 例えばアパレル(軽工業)には情報発信としての側面がある
つまり単純に「中国にまけました」では済まされない訳ですな


因みに私?会計畑ですんで まぁ経済はオマケです

でも数年前から「トヨタの奥田体制の拡大戦略は在庫のだぶつきとジャストインタイムのトラブルになる」ぐらいは予想していました

まぁ今回の本は
・この人何言ってたっけ
・この人と仲悪いの誰だっけ
・コイツの問題点なんだっけ
を調べるときに便利です
イエス小池さんという方はご存知だろうか?
ジョージ秋山の下で30年以上アシスタントをしている方なのですが その方の本にはこんな記述が
アシスタントの給料がやっと 手取りで10万円を越えた頃 1981年、26歳の春。 10万円の給料から4畳半二間の下宿(練馬区江古田)代3万5千円 を払うと 残りは7万円
(マンガ家アシスタント物語、P171より)

まぁ どんな生活かな?と少し物価を調べてみました

私の予想では だいたい今の1円が 当時の1・5円くらいだと思っていたので まぁ現在の13~4万円 可処分所得があれば1人ならやっていけるだろう ぐらいに思っていました

因みに 私が新卒採用の時受けた、某地方銀行、そこの一般職の初任給ってだいたい15万円ぐらいだったと記憶しています
明らかに 短大卒か高卒の 親元通いの女性を狙っていますね
銀行の給料体系は 安い基本給+高い各種手当 ですから(コレから就活なんかに望む方の一助になれば)

閑話休題 で、調べた 驚いた
http://www.boj.or.jp/oshiete/history/11100021.htm
まぁ 09年を100とすれば 80年当時は124、つまり今の方が物価安という訳です
で 前出イエス小池さんをみれば、09年価格で
手取り 8万6452円
可処分所得 5万6452円
か、韓国か?

成る程ギターなんかしょっちゅう質に入れている訳ですね(笑)

まぁコレだけではアレなのでグダグダ書きますよ。

まず、何故デフレがまずいかと言う事
勘違いしてはいけないのは別に 消費を減らすとか 雇用を減らすとかのニュアンスはありません ソレは原因であって、結果ではありません(たまに某blogを見ているとそういうニュアンスが見られる)
給料100万円貰って昼食代が5000円な場合と給料10万円で昼食代が500円の場合 どちらも消費水準は同じです(食事内容は同じとする)

まぁ結論から書けば デフレは将来的な収入を減らします。
つまり、投資をしてもリターンが減少しますから、投資家や事業家は新規投資を嫌がります。
投資が減少すれば当然 経済は低迷し、雇用や消費を冷え込ませます(コチラは結果)
雇用や消費が落ちれば 投資の収益率が落ち、さらに投資を嫌い・・・・・以下、どん底 となります。

はっきり言って今の日本は「貯蓄過剰」ではあっても「投資過剰」ではありません 少なくとも純投資ならマイナスだった(と思う)

コレに対する2つのアプローチが
1)バラマキによって投資への収益率を増やし 投資を活性化させよう
2)マイルドなインフレで 投資への収益率を増やし、投資を活性化させよう

前者をバラマキ 後者をインフレターゲット(リフレ)なんていいます。


まぁココでは 何がいいか 悪いか とは言いません。

で 先の統計に戻ります

面白いのは 物価下落の始まりが85年からと言う事
いや 通常デフレといえば バブル崩壊後の「失われた20年」ですから まぁバブル頃からすでに、というのは意外でしたね

理由はおそらく オイルショック後の原油価格の下落と円高による輸入価格の低下でしょうね。

面白いのは物価が低迷したにも関わらず 経済が過熱した事
コレはやはり投資があると思います
というのも事業の利益は 利益=売上-費用 と決まるモノ
つまり 例えば製造業なら 費用にあたる資源価格が低迷すれば 利益が伸びる形になります。
利益が伸びれば投資意欲が沸きますし 投資が増えれば収入も増えます。

つまり、バブル景気とは海外の無限の安い資源や労働力を前提にしていた、は少し言い過ぎですが、そういう1面はあんじゃないかなと思います。


まぁ結論
1)経済発展のためには健全な純投資拡大が必要
2)投資の拡大の為には 投資の期待収益率を安定的に拡大する事が必要
3)その為には 投資の収入を増やす(消費拡大)か 支出を減らす(マイルドなインフレは実質金利を押し下げる場合もある)事が必要
と言うこと

ふと思ったが 05年辺りからの物価高騰の背景には円安に加え、資源価格の高騰があった
はたしてソレは日本人を豊かにしただろうか?

通常 製品の価格高騰は消費数量を押し下げる
が 食料や資源(特に石油)はそういくだろうか?寧ろ その分企業の利潤を押し下げるのではないか?
当時バブルによっていた世界へ輸出できる企業はいいでしょう。
が 内需企業はどうなる? 勿論輸出拡大の恩恵を間接的には受けれるだろう
が、日本のような内需中心な国ではソレでいいのか?と思う。


何が言いたいか、まぁ 経済の回復には 収入を増やす事 支出を減らす事が大切ですよ、ぐらいの意味です



なんか疲れた

http://jp.reuters.com/article/businessNews/idJPJAPAN-17278220100917
一般政府負債、民間非金融法人の負債を追い抜く というニュース

まぁコレは 「政府が借金漬け」とも「民間セクターの融資減少」とも解釈されますし、後者についても「民間セクターが身奇麗なので融資受け入れ余力アリ」とも「現在の投資案件が少ない」とも解釈が可能ですね。

複数の可能性があるからこそ優秀なアナリスト達が智恵を絞るわけですね、「日本オワタ」や「日本マンセー」だけではオマンマはいただけません。

まぁ ここでの判断は控えさせていただきますが、バブル崩壊後と違い、割合 民間企業には「借金」という縛りが相対的に少ないかな?ぐらいでいいと思います。

さて本題
投資の基本は分散投資です。
まぁ当たり前 1つに集中したらコケたら全滅ですから

実際 金融工学なんかでもポートフォリオ、特にCAPMなんかはメジャーですね

まぁ話しは逸れましたが、一般政府負債の増加は国債の増加と解釈されます

まぁソレは良いのですが 早い話 「国債ばっか買っていてイザという時大丈夫?」という話

いや 国債がデフォルト起こす状態なら何かっても無意味なんですけどね 外債含めて

問題は国債 特に長期債はインフレ まぁ金利リスクに脆弱であるということ(物価変動に利払いが対応するモノもあります)

注意しておきますが、コレは「債券」全般に言えますよ 別に国債が悪いわけではありません
が どうしても国債は社債なんかと比べ長期化する傾向はあります

信頼されている という意味でもありますが

さて 世の中 なかなか頭のいい人がいるもので かつてに比べ国債の期間や種類は多様化いたしました
つまり 特定の金融商品への集中回避ですな

また ALM(つまり資産と負債の流れの管理)からも多種多様な国債人気が強まっています 何故なら負債(特に預金)が多種多様ですから

何がいいたいか つまり 資金の流れに気をつけよう という話
お金は特定の分野へ集中し過ぎるとリスクを帯びますよ という事
1 戦前(1938年)の各国1人あたりGDP(1990年米ドル換算)

・アメリカ 6134ドル
・イギリス 5938ドル
・フランス 4424ドル
・ソ連 2150ドル

・ドイツ 5126ドル
・イタリア 3244ドル
・日本 2356ドル


ソースは ポール・ポースト/戦争の経済学 P31より


2 1940年当時各国GDP
・日本 201766百万ドル
・イギリス 315691百万ドル
・アメリカ 930828百万ドル
・ドイツ 242849百万ドル
・フランス 164164百万ドル
・イタリア 152025百万ドル
・ソ連 430314百万ドル
・中国(ただし1930年) 384280百万ドル

ソースはhttp://www.oc.jful.jp/~oc429s/newpage2.htm


3 1937年当時 各国工業生産シェア
・日本 4%
・イギリス 9%
・アメリカ 32%
・ドイツ 11%
・ソ連 19%
・フランス 5%


4 1940年 各国航空機生産
・アメリカ 12804
・ソ連 10565
・イギリス 15049
英連邦 1100
・ドイツ 10247
・日本 4768
・イタリア 1800


5 1938年当時 各国軍事費(アメリカを100として)
・日本 153.8
・イタリア 65.9
・ドイツ 655.6
・ソ連 480.0
・イギリス 164.7
・フランス 81.2
・アメリカ 100



考察
まず 目につくのは日本の国力の低さである。
ここでは国力=経済力 と考えているが 2)を見てもわかるように、経済力ではアメリカにはおろか、中国にすら劣っているのがよくわかる。
日清戦争時でも 日本の国力は清より下ではあった。
が 当時 清でも真面目に戦っていたのは李鴻章の勢力と北洋水師など であり総力戦の色彩を帯びていなかった。
一方 日中戦争は日本も国家動員令を制定したり 中国側も国共内戦の一時停戦に代表される 総力戦としての色彩が大変強かった(1940年当時の日本の軍事費はGNP比17%という水準であったと言う)
総力戦で重要なのは ずばり「国力」経済力 つまりは生産力であるから、日中戦争は総力戦になった時点で勝ち目が薄い戦争であったといわざる得ない

では何故わざわざ 日本は大国中国と戦端を開いたのだろうか? ここでは「中国に対してどのような勝ち目があったのか」とみたい
一つ言えるのは、「総力戦にはならないだろう」という期待である
コレは「対支一撃論」に代表される考え方で 一定の打撃を与えたら中国側が譲歩してくれるだろうとの 期待に基づいている。
何故 こういう期待があったかといえばおそらく 1920年代の中国が軍閥や共産党勢力等群雄割拠状態であったことから 国としての団結が出来ていないと判断した と推測される。
つまり 日中戦争は日本の一部上層部の判断ミスと考察される


次に日本がアメリカと戦端を開いた背景について見てみたい
GNP比をみればわかりやすいが 1940年当時の日本は自国の2倍の国力を有する中国と全面戦争をしつつ 2倍強の国力を有するソ連を意識(警戒)し 4・5倍の国力のアメリカと対峙するわけだが、勝算はあったのだろうか?
確かにドイツ イタリア等の有力国と同盟を結んでいたのは事実だが 彼等もやはり フランス そしてイギリス ソ連と全面戦争をしているわけだから対中、対米戦にての援護射撃を期待できる訳ではない。
そこで注目したいのは 1938年当時の各国の軍事費比率である
世界一の経済大国であるはずのアメリカが軍事費においてはイタリア フランスに次ぐ 低水準であるとわかる
何がいいたいかと言えば アメリカは「経済大国軍事小国」的である為 「短期戦でなら」勝ち目がある、少なくとも有利な状況での講話が可能であるという思惑が考えられる
しかし コレは期限つきでもあった

1940年代からアメリカは欧州事情の悪化により 急速な軍拡を開始
一般的には スターク案 ビンソン案と言われる両洋艦隊法により急速な軍拡が日本からすれば「はやく戦争をしなければ勝てなくなる」という不安を掻き立てた 事は容易に想像される

軍事力 特に近代的な海軍力のソレは工業水準に比例すると言われている

1937年当時の 工業生産比率は アメリカが32%に対して日本は4% 特に日本は大陸に莫大な軍を配置しているせいもあり アメリカの1割強の軍備しか整えられないことを意味する。

最後に よくネット上で聞く 「日本はアジアの先進工業国」という意見について
私はまず この種の意見に意味を見いだせない
何故なら 当時のアジア諸国は中華民国とタイ以外にまともな独立国を見いだせないからである
植民地や農業国タイ、内紛が続いた中華民国と比べ 先進的であることが何故自慢になるのか理解できない
また 1人あたりGNPを見てもアメリカの3割強しかなく せいぜいがスターリンが幅を効かせていたソ連と同レベルである事から 中進国がせいぜいと思われる

また工業生産がGNPで120%のドイツが工業生産で275% 同じく213%のソ連が475% 等、当時の日本の工業水準がいかに低いかを表していると思われる