イチ、君は知ってるかい?
世界はとても綺麗だよ
イチ、君は知ってるかい?
世界はとても汚いんだ
本当の事を知ってるかい?
偽りを語るのかい?
何時かの少年は言ったよ
「世界は遠い」と
そして最初に還るんだ
イチ、君は知ってるかい?
世界は何時だって此処に在る
イチ、君は知ってるかい?
君も誰も彼も
味方にだって敵にだってなれる
それが人間だ
大好きで大嫌いな
大切で大切で、
殺したい程憎いイチ。
少年の声は
遠いかい?
ねぇ、イチ。
イチ。
ぷつり
イチ、君は知ってるかい?
世界はとても綺麗だよ
イチ、君は知ってるかい?
世界はとても汚いんだ
本当の事を知ってるかい?
偽りを語るのかい?
何時かの少年は言ったよ
「世界は遠い」と
そして最初に還るんだ
イチ、君は知ってるかい?
世界は何時だって此処に在る
イチ、君は知ってるかい?
君も誰も彼も
味方にだって敵にだってなれる
それが人間だ
大好きで大嫌いな
大切で大切で、
殺したい程憎いイチ。
少年の声は
遠いかい?
ねぇ、イチ。
イチ。
ぷつり
君を忘れない様に
僕は君を愛した
奇跡、
なんて一言で
一つ一つ
言葉を片付けて
そんな嘘は
必要ないよ
君が零した
言葉一つ殺して
自虐的な愛を語って
失った表情と
溢れだした感情が
軋む歯車を動かした
片手に抱えた
其れは一体
なんだったんだろうね、
ほら
浮かんだ
簡単にノックして
全部思い出して
単純に
愛を囁いて
呼吸をするように
折り畳んだ心を
広げてみた
もう、別にいいよ
罪悪感に溺れる
僕の姿は
笑えるんだろうね
でもいいよ。
君をまた愛する為に
最初からやり直して
書きなおす為に
何度も消したページは
煤けて汚れて
くしゃくしゃに皺寄せて
それでも、まだ。
まだ、足りない。
君を愛する為に
何が必要で
何が不必要か
考えるだけ
無駄なんだ
それでも確かに
君を愛してる。
曖昧な嘘を垂れ流す
おどけた振りして
掻き乱される感情
振り幅の大きい心の琴線は
絡まっては
簡単に千切れてしまう
振り向いて
誤魔化した言葉も
ぼやけた景色に消えていく
明日の事は知らないよ、
きっと緩やかに死んでいく
傷付くのは容易くて
だけどあの眼が映した
最後の感情は、
人差し指と親指で
掴んだ糸が細く
紅を引いた様な
そんなささやかな感情も
優しい嘘吐きなら
僕だって言えるよ
柔らかな部分も
少しずつ腐り落ちて
あの日の言葉が
頭の中で響いて
約束、だって
言っていたのに
切ないね、なんて
嘘吐くのは簡単で
二人だけの合言葉
振り翳した両手も
何も言わない
どんな時だって無口で
物を語らぬその口は
役立たず、
呟く毒の果ても
侵される様に苦しくて
差し出した小指の意味も
最初から分かってる
僕は、偽善者だ
重ね積み上がる
どうしようもなく、
どうするわけでもなく
曖昧に笑って
転んだ僕の背を仰ぐ
多分、そうだろう
そんなもんでいいんだ
規律整列を倒して
絡まった髪の毛
委ねる温度も
何処か生温く
夜の隙間を覗いて
転がり落ちてしまった
誰かの退屈も
笑いかけた嘘の仮面に
触れてしまうのは惜しく
忘れてしまったリズム
朝の空気も
夜の感情も
全部混ぜてしまって
もう目覚めない為の
浅い眠りに溺れてしまえば
詰まってしまった呼 吸音
誰の為でもないんだよ、
なんて。
少年は横たわる
明日は分かる気がして
雨の夢を見ていた
「僕は君の事を、」
繋がらない言葉は
継ぎはぎだらけの音の羅列
何も知らないふりをして
また目蓋を閉じる
一人傷付いて
その銃創を覗いた
痛むのは心の隙間
等間隔に並べて
順番を決めつけた
そんなところ、
知りたくもないよ
少年は言えない言葉を
丁寧に折り曲げた
傘に当たって撥ね上がる
夢の中では許された
宙に浮かぶ最後のさよならと
冷たくなっていく指先のコントラスト
茜の空は鉄の塊に堕ちていく
燃え上がる様な世界と
止まない雨の世界
此処はいつだって
雨ばかりだ
誰も知らないでいて
少年の夢は穏やかに死んだ
焼死体の嘘は塗り固めて
其処に残る声が
ただ切なくて
向けられた銃の寂しさも
その冷たさもきっと
誰よりも知ってる
「少年は焼かれる痛みを知っていた」