煌びやかに死に絶える

緩やかな失速と

永遠の眠りの間で

君は笑う、

君は笑う。


何処か遠くの

映らない瞳の星が

空気に触れて

冷たく振り払う

これほどまでに

愛を語る二人を

踏み躙る祈り


『今に咲くだろう、』


途切れた足音

追い越した背中と

止まった呼吸音

折れた傘の柄を

ずっと握ったまま


解けない小さな願い

汚く横たわる思い

君が笑う

その先の話を

君は知らない。

教えるつもりはない


何処まで行こうか、

死んでいく風と

捧げた祈りと

咲かない花の名を


映さないその瞳の中で


どうしてか

瞑る瞳の中じゃ

生きられないのに


悲しみばかり

飲み込んで

時折噎せる様な

そんな痛みを感じて

幸せになる事さえ

叶うはずなくて

祈る事も出来ないなら

願う事も出来ないなら

何も残らないなら


終わらせてしまえば

きっと何も悲しくはない

冷たく固まる

全ての祈りを

痛みの奥に隠して

手向ける刃に口付けを落とした


引き摺る紅の曲線

千切られた華の死と

埋もれる様に笑う

貴方の屍と

食い殺される様に

両の手を差し出して

唯の偽善に変わる

そんな答えが

誰の為になるというの?


綺麗なだけの祈りなら

美しいだけの願いなら

何も要らない


俯く視界を埋める闇の声と

仰いだ意識を染める貴方の音

泣かない様に力を込めて

握り潰した笑みを

二人ぼっちの愛を


眠る様に埋もれた

紅のうつらと


開きかけた唇で

安い愛を囁いて

二人ぼっちの夢を見て


『嗚呼、どうしようか

夢は底に落ちてしまった

君は何処へ向かう?』


軋んだ音の隙間

下らない嘘を笑って

元に戻らない君を

大事に両手に抱えて


もう動かないのは

きっと忘れてしまったから

どうしてそうなるんだろうね、

どうしてこうなるんだろうね。

何処かへ行ってしまった

君の声も遠く

優しげに目元に落としたキスも

街灯に翳る愛と踊る


『笑わなくていいよ

元に戻らないからさ、』


届かない事を

何度も正当化して

その癖にぼやけた世界に

曖昧な愛の形に嘯いた


何度も撥ねた

点滅するレールの灯り

並んで聳える

君の為の言葉と


『朧気に笑う

君の姿が在るんだ

きっと弾けて笑う

君の為の言葉と

二人だけの愛の形が。


それなら笑ってしまおうか

其処に在るんだよって

言ってしまえば良いんだ』


動かない二人の影と

安く吐き出した愛の囁き

瞬いた嘘の形

手を繋いで浮かべた


感情の先には、君が居た。


弾き出した答えの全てが

僕を全否定するなら

答えなんて要らないよ

だから言わないでよ

聞きたくないんだ

一つも要らない

必要なんてないよ。


丁寧に心を殺して

飲み込んだ言葉

届きはしないんだ

返らない返事と

返らない感情と

曖昧なままの心が

ふらりと落ちていくから


さようならの一言を

折り曲げて君に笑う

いっそ泣けたなら

泣き出してしまえたら

君にも伝わるだろうに


言いたい事はもうないよ

伝えたい事も、もうない

あえて言うなら

もう二度と、


口に出せない音が

喉の奥に引っかかって

引き攣って笑えない

ともすれば歪んでしまう

表情の奥のほうで

君は何を想う?


置いて行かれた僕の気持ちは

何処にも行けないから

一人ぼっちで此処に居る

君の帰りだけを待っているんだ


穏やかなまま

静かに横たわる

僕の感情を

君は知らない。


俯き翳る

止んだ呼吸音

一人二人

立ち去る足音

此処には

誰も居ない


雑音ばかり

上辺の笑顔

誤魔化し

嘯き

尚も騙る

夢見心地


貴方が

吐き出すなら

きっと私は

何も言えない


から。


唯の痛みなら

笑えるだけ

同じ顔

並べて

変わらない

笑みを

浮かべて


そうだろう、って


唯の価値観の

齟齬と天秤に


言えないよ


癒えない


だから。

唯一つの答えが

愛おしいと

嘘を吐いて

与えてしまえば

きっと


それが答えで

それが正解で

それが真実で

それが全てになる


分かってる


だから言えないよ

俯いて

合わせない

視線の雨は

何処までも苦しい

小さく呟く声も

確かに吐き出した声も

消えないまま

熱を孕んで

傷になっていく


笑みを繕えないまま


痛みを携えたまま