どうしてか
瞑る瞳の中じゃ
生きられないのに
悲しみばかり
飲み込んで
時折噎せる様な
そんな痛みを感じて
幸せになる事さえ
叶うはずなくて
祈る事も出来ないなら
願う事も出来ないなら
何も残らないなら
終わらせてしまえば
きっと何も悲しくはない
冷たく固まる
全ての祈りを
痛みの奥に隠して
手向ける刃に口付けを落とした
引き摺る紅の曲線
千切られた華の死と
埋もれる様に笑う
貴方の屍と
食い殺される様に
両の手を差し出して
唯の偽善に変わる
そんな答えが
誰の為になるというの?
綺麗なだけの祈りなら
美しいだけの願いなら
何も要らない
俯く視界を埋める闇の声と
仰いだ意識を染める貴方の音
泣かない様に力を込めて
握り潰した笑みを
二人ぼっちの愛を
眠る様に埋もれた
紅のうつらと