TRIANGLE -83ページ目
傾けた心で
注いだ苦しみも
溢れた悲しみも
何一つ止まりはせず
時計の針だけ
ただ静かに止まり
呼吸が詰まる
その答えも
見付からないのに
濡れた袖口と
君が覗いた
世界の果ては
どんな顔して笑ってた?
僕はもう何も見えないのに
終わっていく、
最後の瞬間まで君は
泣かない様にって
歪めた顔で呟く
また一つ終わって
君を迎えて
一つ壊れていく
心の隙間
誰かの為なんて
そんな言い訳は要らない
「それなら最後を振り払って、」
ついて回る様に
纏わりついた声を
音を笑みを痛みを全部
弾けたその瞬間に
優しいだけの痛みで
君が笑っているから、
もう見ないで
注ぐ度に溺れる
君の傷を埋め合わせる
そんな最後なら
もう、要らないよ
動かないはず針の音が
遠くで聞こえた気がした
泣きたい気持ちで
胸が詰まって
立ち止って
前が見えなくて
嘘を吐いて
待ち疲れた僕の
手を取って
君は歩く。
遣る瀬無く
吐き出した呼吸と
君の為に
渡す言葉を
もう一度繰り返した
笑う様に
首を傾けて
天駆ける鳥の背を
静かに見つめて
君を置いていく事も
僕が追い越していく事も
全部仕方なくて
並べた千の折り鶴と
照り返す様な
石畳みの先で
君は笑って
愛を語る
何年も待って
きっと苦しくて
辛いままに
喉が焼けそうなほど
耐えた涙も
行くあてもなく
悲しいかな、
それでも僕は
此処で愛を語る。
辛い事が増えた
苦しい事も増えた
楽しい事が減って
痛みが増えていった
どうしようもなくなって
行き詰ってしまって
息も詰まってしまって
自分の立ち位置が
少しずつ減っていくのを
見てしまって、
気付いてしまって
大人になりきれなくて
小さな穴が広がって
僕を巣食っていくんだ
死んでいく心の中で
笑えない僕だけが
大きく膨らんで
殺された意識の果てで
冷たくなる感情が、
言葉にならずに
散らばった心が
泣いている様な気がした
言えない事が増えて
押し殺した事も増えて
吐きだす事が減って
結局苦しいのは僕一人で
分からない事が
分からないままなら
知らない事が
知らないままなら
何も気付かずにいれたら
きっと苦しくはなくて
泣き出したい心は
何時だって此処にあって
僕の心は
また少しずつ死んで
君の言葉が
少しずつ傷を抉って
そしてまた僕は死んでいく
泣きたいのは
何時だって、そうだった。
淡く揺らめく
言の葉を繋いでは
時間の流れに
緩く笑う、
誰かの背中
回り出した
歯車の軋みも
ささやかな嘘を混ぜて
君と僕の隙間を
忘れた様に通り過ぎて
赤い液体を落とす
転んでしまって
痛みに耐える
笑い合うには
あまりに拙く
幼いながらの音の中で
君が歪んでいる
嗚呼、それが。
憂う様に
溶けたシュガーポケット
君に手向けた花束と
叶わない花言葉
きっとそれが
揺らめく視線の
最後の嘘になるだろう。
誰に言うでもない
そんな最後で
今日が終わって、
また明日。
怠惰な自分は
呼吸を止めて
少しずつ冷たくなる
失われる体温
何処かへ行ってしまえば
何も感じないのかな
分からないけど、
知らないけど、
ただ漠然と辛くて
喉が詰まった様に
息苦しくなったんだ
理由なんてないよ
其処に意味もなくて
意義もないんだから
立ち止って
少し考えて
蹴飛ばした思考回路が
嘲笑いながら
僕を見ているから
独り言だよ、これは。
だから何も言わないで
何も見ないで
僕が零した絶望を
君は拾わなくていいんだよ
柔らかな言葉で
首を絞めて
一点を見つめて
何かを忘れた様に
ふと我に返ったんだ
君がいない、
其れだけのことで
僕は立ち止って
泣きたくなったんだ
また詰まって
笑えなくて
今日を迎える
息苦しいよ
息が詰まって
何も言えない
何も聞きたくはないけど
それでもやっぱり
君が笑うから
僕は自分を嘲笑って
悲しいね、
これが僕のなれのはてだ。
虚しいままに
歩いてきた
これが、僕だ。

