最後まで贖罪を

静かに飲み込んで

そんな事、望んでないって

そう言って笑ってさ。


向かう合う様に

硝子を隔てて

何も見ない様に

何も知らない様に

嘘に塗れた言葉が

君を傷付けない様に

僕は口を閉じたまま


君が塞いだ耳は

何時だって愛を感じて

砕け散った想いも

其処に在るんだって

そう言って笑って。


掌から零れ落ちた夢は

藍色の理想に溺れて

誰よりも願い続けている

その両の手は何時も

恐れている様に

震えている事も


知っているよ

残酷なこの世界が

君を傷付けている事

硝子の内側で

僕だけが独り

立ち竦んでいる事も


何一つ現実なんだって

この白んだままの部屋で

罅割れた日々を想う様に

曖昧に笑みを浮かべて

君は何を願う?


少しだけ疲れた様に

言葉を残してさ、

それなら愛を語ろうか

きっと分かる筈さ


きっと、分かる筈さ。


何を言おうと

何も思おうと

変わる事はないのです。


それは事実であれ

何一つ変わらないのです。


僕が消えたって

死んだって

何も変わらない

誰も変わらない

何時か忘れる

風化する心も

きっと愛おしいと

そう思えば

何も悲しくはないんだ


そんなだって

どんなだって

君は笑ってる

其処に在るだけで

君は笑ってる


どうして君は

何も言わないの?

消えたって

死んだって

変わらないのに

誰も何も言わないのに

浮かべた笑み一つ

夢の様にぼやけて


吐き出した呼吸も

また詰まり始めて

悲しげな表情の奥で

君が泣いているなら

僕は変わらないでいよう


きっと寂しいだけの心は

嘯く事にも慣れて

悲しいだろうから。


忘れてしまった事も

何時か思い出せるよと

何処か無責任に

投げ出した罪も


どうして僕が

痛みを携える事に

貴方が笑い

笑みを浮かべる事に

誰かの許しがいるのか


どれもこれも

たった一つの事で

たった一つの真実で


言葉が死んでいく

待ち続けた心は

頑なに膝を抱えた

夢の様な現実と

きっと何も言えないと

飲み込んだ言葉が

ぐちゃぐちゃに混ざって


もう、それでいいよ

忘れてしまう事も

何時かは忘れてしまうと

貴方の声を忘れて

この胸の中で

落ちてしまった事も


嗚呼、そうなんだろう?

何時かこの瞳を閉じて

突き付けた現実が

僕らを殺す前に


耳を塞いで

頑なに俯いて

夢の隙間に

君が覗いた


まるで褪めた様に

薄れてしまった

一つ二つと数える

その先を失って

僕が選んだ

枝の先が枯れてしまう


夢は、もう見れないだろう

夜は今日を歩いて

涙を流すのだろうから

僕は、静かに目を伏せた


何も聞こえない

僕はそれを選んで

一歩二歩と

君は遠くなっていく

爪先で蹴った

その道の先で


僕はまた転んで

枯れた朝を迎える

冷たく霞んだ

夢の跡をなぞって


瞬きを繰り返す

それまでの時間も

終わってしまうだろう

目が覚める様に

僕は忘れて


また夜を迎える

今日を小さく辿って

緩く絡めた小指も

曖昧に笑った顔も

忘れてしまうだろう


塞いだ心の隙間に

消えてしまった君を

何度描いただろうか


それだけで良いんだ

枯れた空気を吸って

小さく満たす

夢の様な世界で


枯れ木に身を委ねて

固い幹を仰ぐ

空は揺れていた


何時だってそう

終わってしまうことも

分かってたんだろう?


簡単に解けた

雁字搦めの心も

風を辿って

また忘れるんだろう


そうやって、いつも

淡く溶けていく

本音を隠して


夜明けの温度に

今日が泣いた

もう、涙も出ないけど

何も流せなくて


閑散とした荒野に

根付いたまま

心に踏みこんだ

君は何を想う?


青の深さも

茜の色彩も

もう思い出せるか?


それだけでいいんだ

曖昧に頷いた

誰かの言葉に

そっと耳を塞いで