静かに呼吸を止めて

目を瞑る度に

薄暗く影を差す心

一つ一つ手探りで

植えた思いだけじゃ

何も残らなくて


君がいない世界と、

僕が生きた世界と。


伝えそこねた

唯一の言葉と

重ねる事を忘れた

唯一の心と

天秤にかけて

溢れだしたものを

拾い上げる事も

忘れてしまった


まだ瞳に映る世界に

僕が存在してる事は

許されないと

そう思う事は

裏切りになるのでしょうか


追いかけて

躓いて

俯いて

蹲った


此処に生きた証も

君が生きた証も

全部飲み込んで

僕一人が背負うには

悲しい話は

静かに歩みを止めた


覚えている事も

忘れかけた事も

夢を見た事も

想い出を語る事も

膝を抱える事も

君が生きた世界に

僕が独りで立っている事も


全部全部悲しいよ

寂しくて冷たい

それだけの事なのに

どうしてか呼吸が詰まって

影が包み込んだ夜に

また僕だけ立ち止ってる


静かに拾い上げた

夜の底で


機械の心と

オイル塗れの掌

繋いだばかりの

嘘吐き歯車は

僕の言葉を

軋ませて、笑う


同じ顔を

同じだけ眺めて

雑踏の足音

独りで嘯いて

かつり、と蹴飛ばす

小石に浮かんだ

表情なんて

分かるわけないよ


僕は望んでいない

それでも行かなきゃ

伸ばしたくもない

この両の腕を

振り翳して戦う

この心だけが

一つの本音を

静かに胸に鎮座する

誤魔化さないで

笑えるように


歯車が悴む様に

微かに歪んで

嘘を並べて

僕の中の

機械の殺した

錆付いて

泣けなくなった

言葉だけが

此処に残って、


僕は

此処で生きる


嘘吐いて

蹴飛ばした

倫理観も

感情論も

主観的死亡通告


唾吐いて

変われない

そうだろう

どれだけの価値も

どれだけの意味も

折り重ねて

目を伏せた


消える為と

癒える為と

浮かんだ声と

二人ぼっち


何処にいっても

何時かは笑える

同時に

重なる

足音と


嘘を積み重ねて

言える事も

何も無い事と

一人ぼっちって

そういったって

どうなったって

何もかも

理由を求めて

僕の中で

生きるだけの価値と


生きる為の形を


思い出せない程遠くのほうで


桜色の世界が崩れるのを


僕は見ていた気がする


今じゃ思い出せない


幼いままの心と


弦の切れたままの


拙いギターの色と


褪せた声は虚ろに


いないはずの言葉を


手探りで探して


掠れた海馬の走馬灯


繰り返すフィルムの残像


二人の温度の嘘が


伝う腕の隙間から


溢れだした事も


きっと忘れたままに


生きていく事も


辛い事だと笑う事も


過ちの上で呼吸する


聞こえないギターの音は


薄くなっていく視界の色


何処にも残らない


それでいいの


もがいて

見つけた

後ろのほうで

君が笑う


遠くのほうで

死んでいった

掌。

詰め込んだ

感情と

殺した

笑顔と、

預けた

言葉


縺れて

縋った

腕の中

溺れて

落ちてった


気付かないで

知らないで

見ないで

聞かないで

心の中じゃ

何も残らない


その場所で

浮かべた

笑顔も

涙も

想い出も

意味がない

それでいいよ

それがいいよ

そうすれば、

そうなる。


落ちてく中で

君を見つけて

辛いって

苦しいって

言えないよ

いつまでも


笑えないから